怪談BASARA #kaidan_bsr 第二回・第二夜 まとめ。
@null 本当にあてもなく歩いた。ただただ歩いた。刑部はいつも通り神輿に乗っているため歩くという表現は間違っているが。分かれ道に来ては適当に右や左へと曲がった。初めて通り見る道ばかりだった。少し歩いては周りの月に照らされた風景を見た。 #kaidan_bsr
2011-07-24 22:14:31@null 普段見ることのない景色だ。夜に出歩くことも無いから余計だ。昼間にいつも歩いているらしい場所も夜に歩くと全く別物のようだ。 「また分かれ道だぞ、刑部」「そうさの…だが、流石にそろそろ帰りやるか」「貴様がそう言うのなら帰る」 #kaidan_bsr
2011-07-24 22:16:04@null 実際どのくらい歩いたのか、距離も時間もわからなかった。あまり遠出をすると明日に響く。帰る提案に乗らないわけもない。空を見上げると月は雲に覆われるところだった。完全に雲に覆われた月。明かりが全て遮断され暗闇が広がる。 #kaidan_bsr
2011-07-24 22:19:03@null もと来た道すらわからない。月明かりで歩いて来たため、松明等の灯りなど持ってきてなどいない。ギリギリ隣にいる刑部が薄らわかるかわからないかくらいだ。月が再び出るまで待つか、あるいは。 #kaidan_bsr
2011-07-24 22:20:20@null 橙の球体が突如として浮かび上がる。ぽぽぽ…。「刑部、あれは何だ」「さて…何であろうな」ぽぽぽ…、その間にも次々と球体は数を増やしていく。まるで私たちに道を記すかのように。#kaidan_bsr
2011-07-24 22:22:43@null どん!! 大きな音と共に背後にとてつもない気配を感じた。振り返るも誰も居ない、何もない。変わらずに真っ暗だ。気配はどんどんと大きくなり近づいてくる。不気味だ。どしん、どしん、どしん。ずっとずっと大きな音がする。 #kaidan_bsr
2011-07-24 22:25:33@null 「…刑部、何が来る」「我にもわからぬことはあると覚えておきやれ」「では、どうする」きっとこの気配は人ではないのだろう。目を凝らしても暗闇に何の姿も確認できない。 #kaidan_bsr
2011-07-24 22:28:09@null 「逃げるしかあるまい。得体の知れぬものと闘う命は持ち合わせておらぬのでな」 そう言い切る前に刑部は急くな鉾星で逃げた。待て!いくな!私の許から去るな…!#kaidan_bsr
2011-07-24 22:29:32