「ショッカー化」する日本人（内田樹）

内田樹 @levinassien

名古屋でのお仕事終了なう。今日は「日本人のショッカー（@『仮面ライダー』)化について」。なぜショッカーの団員たちはやられると分かっていながら最後の一兵まで仮面ライダーに挑むことを止めないのでしょう？バイト料が破格によいのか、労災が完備しているからか、党派的忠誠心が異常に高いのか

内田樹 @levinassien

これらの問いは「職業選択の自由がある社会で、適職を求めて就活した若者がショッカーに入社する」という雇用環境を前提にしています。これはおそらく不当前提であって、ショッカーたちは「ショッカーの国」に生まれ、ある日一銭五厘の赤紙で仮面ライダーとの戦闘に招集されたのです。

内田樹 @levinassien

かれらにはショッカーとして仮面ライダーと戦うか、国を捨てるかしか選択肢がありません。彼らの唱和する「イー」という叫びは「yes, sir 」という復命の挨拶に他なりません。つまり、ショッカーとは「イエスマン」たちの集合体であり、

内田樹 @levinassien

彼らの戦いのモチベーションは「仲間外れ」にされることへの恐怖なのです。日本人たちは今「ショッカー化」の道を粛々と歩んでいます。『仮面ライダー』はそんな日本人の自己処罰のための心理装置なのでした。