Twitter散文

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@n0n0gi

「研究にも失敗は付き物だ……だからそんなに甲斐甲斐しく面倒を見る必要はないよ。カフェ……お〜い! 聞いているのかい?」 pic.twitter.com/TdWuVz1G31

2021-05-07 18:48:47
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@n0n0gi

「顔が赤いですけど具合が悪いんですか……?」 「いやいや。これは意図せず珈琲を飲んでしまった事による一種の興奮作用さ……カフェ〜〜!! 君は私の事をよく見ているがひょっとして好きなのかい? 私としてはやぶさかでもないのだけれどねぇ……」

2021-05-08 02:28:31
@n0n0gi

「……心配して損しました。帰ります」 「いやいや! 酷いじゃないか! 少しは心配してくれよ〜〜!」

2021-05-08 02:28:31
@n0n0gi

「……カフェ、何も言ってくれないと私には君の心情を理解する事は出来ない」 「タキオンさんは、私が、誰かに取られると思って皆さんの前でああいう事をするのかもしれませんが……私だって同じです。アナタは自分の魅力を分かっていない……だから」

2021-05-08 02:57:40
@n0n0gi

首筋にちくりと細やかな痛み。少し時間を置いて……自身が噛まれたのだと気付いた。 「……これは予想外だな……」 「アナタを独占したいのはアナタだけではない、ですから」

2021-05-08 02:57:40
@n0n0gi

指先が尾の付け根に触れる。尻尾の芯を撫で回す風な捏ねくり回す様なその手付きがもどかしくて腰の辺りがむず痒くなる。 「あの……タキオン、さん」 「ん〜〜? なんだい? カフェ」 「さっきから何を……」

2021-05-08 03:38:02
@n0n0gi

「いや、ウマ娘の尻尾に興味が出たのでね。こうして実際に確かめている訳さ……動物が走る際に尾でバランスを取るように我々もまた同じかもしれないと思ってね」 「……何も触れる必要性はない、かと」

2021-05-08 03:38:02
@n0n0gi

「いやいや! 私はカフェ、君の走り、精神性、全てに興味がある。ので余すとこなく調べている訳さ。君の機嫌がいいうちにね」 「……ハァ……アナタという方はどうして」 「何か言ったかい?」 「いえ……今日だけですから……お好きに」

2021-05-08 03:38:03
@n0n0gi

身体全体が火照るが嫌ではない。このウマ娘に甘くしてしまうのは何故だろうか。

2021-05-08 03:38:03
@n0n0gi

徹夜明けで目を擦るタキを俵持ちして保健室辺りで無理矢理寝かせるカフェ……感情がデカイのでタキが寝付くまで側に居てくれる。

2021-05-09 03:47:00
@n0n0gi

「カフェ〜〜! 私の自業自得とはいえその抱え方は徹夜明けのウマ娘にする事ではないよ」 「……アナタが悪いんですからこれくらいは許容範囲でしょう? とにかく早く寝て下さい」

2021-05-09 03:50:10
@n0n0gi

何ともない顔で唐突に好きです……とカフェに言われて時間差で赤面するタキ。

2021-05-09 20:58:58
@n0n0gi

「……はぁーッ。不意打ちは卑怯じゃないか……」みたいな感じで顔抑えていてほし……。

2021-05-09 21:01:05
@n0n0gi

「カフェ。少し頼みがあるのだが、ちょっと珈琲を淹れてくれないかい?」 「……何故? アナタは苦い物が苦手だと思っていましたが」 「まあ確かにそうだが……今は気にする事ではないよ。それで淹れてくれるのかくれないのかどちらなんだい?」 「……えっと、それ自体は構いませんが」 で始まる🧪☕️

2021-05-10 00:30:14
@n0n0gi

「……どうぞ」 「あぁ……助かったよ! やっぱり頼れるのは君だ。カフェ」 「はあ。ところで砂糖とミルクは入ります?」 「いや今日はそういう気分ではないのでね。遠慮しておくよ」 「……?」 「ではでは……うん! やっぱり苦いな……道のりはまだ遠いといった所か」

2021-05-10 01:13:17
@n0n0gi

「道のり、とは」 「いや……君が普段口にする物を共有する事で君の精神性および肉体に関して知れるかと思ってね」 「……はあ。そういう事ですか」 「ただ正直に言うと純粋に君と君の好みを把握したかった……いや。こうして言葉にすると何だか……とにかく! そういう訳さ!」

2021-05-10 01:21:45
@n0n0gi

カツカツと二人分の足音が響く。 「……タキオン、さん」 少し低めの声がそう呼ぶので振り返れば青鹿毛の美しい少女が一人。 「やぁ、カフェ……どうしたーー」 言いかけた言葉は両頬を支える手に寄って遮られた。一瞬の後に唇に柔らかなものが触れて。 「……っ!」 といった🧪☕️です。

2021-05-10 03:20:36
@n0n0gi

「んぅ……か、カフェ」 「……ッう」 小さく呻くと青鹿毛の少女は振り返り引き留める間もなく蹄鉄の音を奏でて消えていった。 ……唇を押さえる。心臓がいたい。 「これは予想外だ……全く君というウマ娘は……」 今ここに誰も居なくて良かったとガラにもない事を思った。

2021-05-10 03:38:49
@n0n0gi

「……タキオン、さん」 床になだれ込む形でマンハッタンカフェがにじり寄ってくる。青鹿毛のカーテンに覗く月明かりの様な瞳ーー獣の様なそれらに思わず背筋がぞくりとする。 後退を続けている内に背が壁に当たり自身の逃げ場がない事に気づいて「か、カフェ」ガラにもない声音が出てしまった。

2021-05-10 22:14:47
@n0n0gi

戸惑う私を他所に胸元に熱い吐息とギラギラと光る瞳が当たる。月夜の瞳には困惑する自身の赤が映っていた。 「タキオン、さん……好き、好きです」 「カフェ。今日の君は……一体」 問いには答えず一人のウマ娘は私の胸元に顔を寄せて物言わずにじっとしていた。 ……互いの呼吸を感じる。

2021-05-10 22:15:44
@n0n0gi

空き教室という名の研究室を通りがかると偶然にも栗毛の彼女に出会った。普段のはねっ毛は普段にも増して癖が出ていて白衣も皺だらけだったーー大方徹夜で実験でもしていたのだろう。 「ふぁ……やぁ、カフェ。おはよう」 「……おはようございます。随分とその、ぼろぼろですが」

2021-05-10 23:42:43
@n0n0gi

「ああ、少しばかり実験に熱中していてね。筋肉の働きを可視化出来る薬をーー」 「それはいいです」 「えーっ! ここからがいい所なのにつれないなぁ」 「……とりあえず白衣を脱いで下さい。洗濯した方がいいかと。それと……」 気付けば栗毛の髪と尾を梳かしている自身がいる。どうしてなのだろう。

2021-05-10 23:42:43