シトスレイヤー第一話「第3新東京市炎上」より 「トキオ・スリー・イン・フレイム」
- MoterSensha
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科学的探知を行っても、サキエル由来のエネルギーは何一つ検知できないであろう。第三使徒サキエルは、過酷なシトスレイヤーのインタビューに耐えきれず活動を停止……カロウシを遂げたのだ。
2021-06-01 00:43:37最早興味はないのだろう、シトスレイヤーは骸から飛び降りる。『次は第4使徒か。飛行型……飛ぶ手段を用意せねばならんな。セスナならば準備があるが。先に済ませるべき用事がある。さて、フユツキ=センセイ。マギ越しに聞いていらっしゃいますね。伝わるよう話したはずですが』
2021-06-01 00:45:14「ゲンドー=サン……!」 やはり、承知の上で聞かせていたのか。未だNRS覚めやらず、覚めたとしても自我が耐えられず失神するものが続出、機能を停止した司令部の中で、呆然とコーゾーは佇む。 「目的は……エヴァかね」
2021-06-01 00:45:32『はい。テストタイプのコアにはユイが溶けていますね? そのような実験であったと、記憶しています。 ええ。彼女は私の妻ですので、返していただきます』 「……」 コーゾーは返答に詰まる。
2021-06-01 00:46:23エヴァショゴーキは、モータルのシトへの対策の要だ。失うわけにはいかない。相応の予算もかかっている。それを一個人に専有されるなど、コーゾーが赦しても日本政府が、国連が赦さないだろう。
2021-06-01 00:47:22『ええ、赦さないのですね。わかります。組織とはそういうもので、他人とはそういうものです。故に、欲するならばまず奪うほかない。それに、説の一つでは、人もまたシト足り得るともありますよ──第18シト、リリン。私はシトスレイヤー故に、復讐のエゴのため戦うと決めました』
2021-06-01 00:48:55モニタ上のシトスレイヤーの視線と、司令部のコーゾーの視線が重なる……シトスレイヤーはカメラに気づいていたのだ! その右目が、センコめいてすぼまる! 紛いのニンジャのコーゾーでも理解した!
2021-06-01 00:49:16サキエルなど前菜に過ぎぬのだと! 本命は他ならぬ、この司令部地下に保管されるショゴーキと、そのコア、即ちユイ・イカリの墓所にして遺骸であるのだと!妻の遺骸を利用し続けた組織を許すつもりなどなき復讐鬼……交渉の余地などあるはずもなく、弁解の余地もない。つまりは。
2021-06-01 00:50:02──3時間後。到着したエヴァンゲリオン弐号機及びその支援部隊は、炎上するネルフ本部及び破壊されたエヴァゼロゴーキ、破壊されたセントラルドグマ及びチョップで両断されたと思しきシトリリス、へし折られたロンギヌスの槍を目撃することとなる。
2021-06-01 00:51:11──3時間後。到着したエヴァンゲリオン弐号機及びその支援部隊は、炎上するネルフ本部及び破壊されたエヴァゼロゴーキ、破壊されたセントラルドグマ及びチョップで両断されたと思しきシトリリス、へし折られたロンギヌスの槍を目撃することとなる。
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