将棋用語解説(将棋棋士 糸谷哲郎編)
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や行(矢倉|矢倉囲い|勇者)
矢倉【やぐら】(戦形) 戦形としての矢倉は、主にお互いが角交換せず矢倉囲いへと組み合った場合に使われる。角交換を行った場合角換わり、また片方が雁木に組んだ場合は雁木と言われることが多い。 かつては将棋の純文学と呼ばれていた。 (糸谷)
2021-06-13 23:22:48矢倉囲い【やぐらがこい】 単に矢倉と言う場合、矢倉囲い【やぐらがこい】と戦形としての矢倉両方を指す。本項では矢倉囲いについて説明する。 78金・77銀(先手の場合)の形を取った囲いの総称。ただし、多くの分流があり、早矢倉や菊水矢倉など金銀片方の位置がずれることもある。 (糸谷)
2021-06-13 23:20:28勇者【ゆうしゃ】 勇気のある人。将棋においては負ける危険性がある筋に踏み込んで行ける人、読み切らなくては怖い筋に突っ込んでいく人のことを指す。 用例:「ここで飛車切りを選択できるとは勇者だ」 (糸谷)
2021-06-17 22:33:45ら行(力戦)
力戦【りきせん】 定跡を外れた戦い。 といっても現代においては定跡の幅が広がってきたため、自然な形を外れた戦いくらいに考えておいた方が分かりやすいのではないか。 力を試される戦いとなりやすい。 (糸谷)
2021-06-14 16:31:10わ行(割り打ち)
(銀の)割り打ち【わりうち】 銀を打ち込み、後ろ2マスの利きで飛車か金2つの両取りをかけること。昔からある用語だが、最近では角の打ち込みに使われることもある。 囲碁では全く意味の違う単語らしい。 用例:「5ニ飛と3ニ金に対して、4一銀と割り打つ」 (糸谷)
2021-06-20 14:07:59☆「詰み」「詰めろ」「必至」の違いについて
ご質問を頂きましたので、用語解説とはずれますが「詰み」「詰めろ」「必至」の違いについて解説します。まず「詰み」とは王手がかかっていて、どう逃げても、正しい王手をかけ続ければ玉の逃げ場が無い状態のことです。「〇手詰み」と言った場合正しく指せば〇手で玉が逃げられなくなります。(続)
2021-06-15 11:53:57「詰めろ」はこの詰みになる一手前の状態です。詰めろをかけられた側が、何らかの手段で受けなければ次の手で詰みの状態になってしまいます。詰めろをかけられた側は詰めろを受けるか、もしくは相手玉に王手をかけていかなければなりません。
2021-06-15 11:56:02「必至」は受けの利かない詰めろです。必至をかけられた場合はもう相手玉に王手をかけて先に相手の玉を詰ますしかありません。ただし、「部分的に必至」と言った場合は相手に王手をかけて合駒を使わせるなどして、自玉だけ見ていると受けが無いが全体を見ると受けがある場合です。
2021-06-15 11:57:53「詰めろ」「必至」はその手自体が王手の場合は使用しません。あくまで次に王手の連続で玉を詰ますことが出来る場合に使用します。 (糸谷)
2021-06-15 12:00:22どのあたりで皆さまが引っかかっておられるのかがきちりと掴めていないため、この表現で理解の助けになっているのか不安なのですが、とりあえずこの3種の違いはこうしたものでしょうか。プロでも「詰めろ」か「必至」かはすぐには判断出来ないことがあります。 (糸谷)
2021-06-15 12:03:35