第九話

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

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神3柱が犠牲となった事件、そしてその最中引き寄せられ3柱分のエネルギーを取り込んだ化け物は、後日編成された討伐隊とゼルシーの力により、さらに多くの犠牲を伴ったものの終結した。

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仮初の平和を保っていた箱庭は、徐々に崩れつつあるといっても過言ではなかった。

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景色だけは美しく保たれていても、彼らの心に巣食う不安を取り除くことはできないし、失われた神々が蘇る事はないからだ。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

＿＿箱庭のそこかしこに、大なり小なり負の感情が渦巻いている。

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「～♪」

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

そんな“壊れてしまった”箱庭を、気分良さそうに駆けていく＿＿＿否、滑っていく神がいた。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

「いやぁ、ここもい～場所にになったよなぁ！」

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辺りを見回してはにやりと口角をあげる。

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気に入りのローラースケートで風を切る様に走り抜けていく。

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「なぁ、お前もそう思うよなぁ？」

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ぴたりと動きを止めて、トウテツはそう言葉をかけた。

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細い尾をゆらゆらと揺らせば、それに合わせて黒い靄もゆらゆらと揺れる。

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「ひッ、」

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トウテツを視認した瞬間、一歩後ろにアレンは後ずさった。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

「アッハハ！そんなビビんなよぉ。」

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言い終わるや否や、数歩分はあった距離を一気に詰めて。

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「オレと遊ぼうぜ？」

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拳を思い切り、振りかぶった。

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「この前のツヅキ、しようぜぇ！？なぁ！！！」

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紙一重攻撃を避けるアレンに、トウテツは畳み掛ける。

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「ックソ、避けてんじゃねぇよカス！」

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「うるさいうるさいうるさい！！！オレに近付くな！！！！」

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「アハ！そんな大振り当たるわけねぇだろバァーカ！」

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

お互いの攻撃はさらに激しさを増していく。