第九話

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

けれどお互いに決定打は与えられないままだった。

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「そーいやアンタ、アイツはどーしたのぉ？」

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トウテツの言葉を無視して＿＿正確には、耳に入っていないのだろうが。アレンは武器を振り回し続ける。

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「シナーちゃんとの仲良しゴッコ！あン時ブツブツキッショイ声でなんか言ってたけど、結局会えなかったんだぁ？アハ、カワイソー(笑)」 「ッ、」 pic.twitter.com/KzzZS7SAwx

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トウテツから発された「シナー」という単語に、アレンは強く反応した。

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＿＿＿ああ、そうだ。

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こいつの所為じゃないか。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

こいつが、邪魔をしたから。

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だから、俺は。

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■い。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

■い、■い、■い。

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樽一杯のワインに一滴の泥水を入れればそれは樽一杯の泥水になる。

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ならば、樽一杯の毒に、一滴の異なる毒を入れたら何になる？

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答えは。

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｢＿＿＿＿＿｣ pic.twitter.com/J5BqNGw53k

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さらに強い毒となる。

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「あは、ナニソレ。」

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「パワーアップ的な？キッショ！全部まとめて食い尽くしてやるよ＿＿」

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トウテツが啖呵を切ったその瞬間、それまでとは格段に速い動きでアレンはトウテツへと距離を詰める。 pic.twitter.com/pa0i9f3X42

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「ッ！？」

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咄嗟に身を翻すも、避けきることはできず後ろに飛ばされる。

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立ち舞う砂煙。響く悲鳴も最早2柱の耳には届いていない。

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「ッア゛～……………、…は、あは、」

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建造物に打ち付けられたトウテツが微かに声を上げる。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

「ッはははははははははははは！！！！ブッ殺してやるよクソビビリ！！」