横浜市長選に立候補した、田中康夫氏の政策について考える ――「レスキュー拠点」につながる政策アイディア
いよいよ、今回の核心に迫ろう。この「レスキュー拠点」を、さしあたり「コロナの野戦病院」として仮設的に立ち上げるのはどうか、というのが私の提案だ。
2021-08-16 23:39:00みなさんご存じかと思うが、「コロナの自宅療養の問題」が報道されており、ちょうどタイムリーな話題だし、(高齢化した)選挙民の関心もあり、対立候補に差を付ける政策でもある。
2021-08-16 23:40:15だから、野戦病院的な側面を、アピールする位はアリだと思う。「医療」「救急」という以上おそらく、コロナの受け入れをしない訳でもないだろうし、嘘にはならないだろう。
2021-08-16 23:47:21段階的な計画にして、まずは仮設的な野戦病院として立ち上げて、コロナの流行が過ぎた跡、統合レスキューとして、本格稼働すればいいのでは、と個人的には考えている。
2021-08-16 23:48:28もちろん、ハコだけあっても、ヒトが足りなければ意味がないが、前回取り上げた600億円の新劇場の予算をあてれば、予算的にはできるだろう。法律面など、他の問題はあるかもしれないが。
2021-08-16 23:50:45人手の問題にしても、集積することのスケール・メリットはあるだろう。少なくとも、医療者があちこちに往診するよりは、移動の手間が省けて効率的なはず。
2021-08-16 23:52:35医療と介護の親和性が高いのは、誰でも分かるだろう。高齢者が何かの病気で倒れた時に、医療と介護の施設が近ければ、救急車で運ぶ距離が短くなるし、稼働率が上がって、リソース的にも良い。
2021-08-17 00:01:47児童施設だけは、疑問が湧くかもしれない。しかし、利用者の視点で考えてみれば、分かる。たとえば、老人と幼児がいる三世代の家庭を考えれば、高齢者施設と児童施設が反対の方向にあれば、送り迎えが負担だろう。
2021-08-17 00:02:55「ケア・コンパクトシティ」の分かりやすいイメージとしては、「イオン」のような「大規模ショッピングセンター」の、福祉関連施設版だろうか。
2021-08-17 00:04:25大規模ショッピングセンターが便利なのは、もうみんな知ってるから、そこから想像すれば、「ケア・コンパクトシティ」のイメージが湧きやすいかと思う。
2021-08-17 00:05:31ただし、私が勝手に結びつけているだけで、田中氏からすると、何か問題があるかもしれない。たとえば、救急のように緊急でない福祉は、なるべく「地元密着」でやろうとか。
2021-08-17 00:07:12そういう齟齬はあるかもしれない。ただ、横浜市以外の市民からすれば、必ずしも田中氏の案だけにこだわる必要もないので、高齢化時代の福祉のあり方として、「ケア・コンパクトシティ」の方も紹介しておきたかった。
2021-08-17 00:09:27弱者切り捨てにならない形で、財政再建をしようとすれば、効率化は避けられない。ので、小黒一正氏たちが提唱した「ケア・コンパクトシティ」の概念は、有力な手法だと考えている。
2021-08-17 00:11:14さて、最後にまとめよう。今回の話は、横浜市長選に立候補した田中氏の「レスキュー拠点」政策についてだった。これは、「コロナの野戦病院」として立ち上げることもできるし、「ケア・コンパクトシティ」とのシナジーもある。高齢化時代に可能性を感じる政策だ。
2021-08-17 00:14:32