
今年の癌治は淡白だった。昨年よりも来場者が増えたとのことだが、やはりハイブリッド開催でかつての盛況はなく、eポスターを見る人もまばら。それを見越してか、企業ブースの出展も少なかった。コンパニオンさん達が寒そうに見えたのはスカート丈が短いからだけではないだろう。
2021-10-24 11:23:42
淡白というのは語弊があるかもしれない。taTME、HPV、ゲノム医療という最先端の話もたくさん聞けたから。でも、ゲノム医療については話が壮大すぎて、なんだか雲の上の出来事のようでなかなか付いていけなかった。マルチオミクスとか。「出口戦略が~」といってる現在では現実味がないというか。
2021-10-24 11:23:43
アンコールセッションでdoi先生が「これからはASCOの焼き直しではなく、JSCO発のエビデンスを発信できることを期待」と話してた。また、学会3日間通してよく耳にしたのが、(食道、胃領域で)中国の存在感が増していることだった。
2021-10-24 11:23:43
中国は一国でグローバルに匹敵する大規模試験をできてしまうポテンシャルがあるから、日本がイニシアティブを取るために積極果敢な研究の推進が必要だし、日本から中国に提案していくことも必要よな。
2021-10-24 11:23:43
プレナリーでは大阪の癌登録を用いた子宮体がんの動向・予後報告がすごいと思った。1977年からの15000例以上を対象にしてて、出産、術後治療、肥満割合の変化などと絡めて、とても興味深く拝聴した。こういう泥臭くて新規性のある研究を勉強させてもらえるのはうれしい。
2021-10-24 11:23:44
立場的にケモ中心で見てしまうのだけど、淡白なのは癌治に限らないよな。それはウェブ開催だけが理由ではなく、GLで決められた画一的な治療のなかでのプラクティス紹介に留まってるからかもしれない。もちろん定型化されたなかでも各施設様々な工夫がなされていて、それはそれで興味深いし勉強になる。
2021-10-24 11:24:14
昔は薬剤の適正使用無視な所謂ゲテモノ研究がいくつかあって、「low-dose○○で生存はこんなに!」「○剤併用療法によりconversionできた。ポイントはこのタイミングで血液検査をすること。副作用対策はこれ!」みたいな各施設各様の研究を見て聞いて怒鳴って罵り合って丁々発止する熱い場面があった。
2021-10-24 11:25:24
今回の癌治での話ではないが、築地の先生が「今はGLの完成度が高まり、普及したことで、うちと地方の治療方針は大きく違わない」と言う。いま何か独自のことやろうとすれば、好奇の目で見られ、ややもすると人体実験だと批判の的となる。
2021-10-24 11:29:08
EBMが常識の現代ではこれはあるべき姿だし、医療従事者と患者、その家族皆が納得できる治療の均てん化のためにも標準治療を忠実にやることは正しいことだ。
2021-10-24 11:29:08
ただ、MK先生が言う「GLは指針であって、必ずこうやりなさいという性質のものではなくて、症例の状態に応じて臨機応変に治療方針は変えていくものだから、そのためにエビデンスのないところは薬理作用を考えながら他から持ってきて外挿することが必要だ」という思想はゲテモノにならない程度
2021-10-24 11:29:09