イワンの母親が誰かってことすら忘れるくらい無関心であいつは卑しい奴だと無茶苦茶悪口を言うのに自分が危機に晒されたらいきなりなんか全幅の信頼を見せて「おれを守ってくれ、守ってくれ!」と彼のコートに縋りつくようなところがあるフョードル、萌えキャラなんだわ……
2021-10-18 23:21:48フョードルが"駄目な父親"Lv999みたいな造形ですごすぎるし現在進行形でその犠牲になりながらもなんか知らんけど実家に住んでて世話を焼いてあげているイワンは……何⁉️
2021-10-18 23:26:13カラマーゾフの兄弟は古本で買ったんだけど、本の間に小さい英字の書かれた紙が挟まれてて、何かと思ってよく見たら海外のレストランのレシートで前の所有者ッ……!海外旅行か出張かの合間にドストエフスキーを読んでいたのか!?!?そんな暮らしってある!?!?と動揺した
2021-10-18 23:34:17こんなオタクみたいな感想言いたくないんだけど、大審問官の最後のキスが"構図"として完璧すぎてなんかもうウワッ…………!!てなって一回本閉じちゃったな
2021-10-20 13:10:09大審問官は多分、そこいらの信仰者よりもよほど人間の弱さや痛みと向き合ってきて、自由に圧し潰されそうな彼らの苦しみを誰よりも憂いてきて、神が救わないのならわれわれが救うしかない(それが例えどんなやり方でも)と決意した人で、結果は善い事だと信じていても内面には悪性自認があって、
2021-10-20 13:42:53大審問官の詰問は終いにはほとんど悲鳴のようにも聞こえるのだけど、それはイワン自身の内面とも被って見えて、アリョーシャが「そんな地獄を心や頭に抱いて」どうやって生きていけるんです、と悲痛に叫ぶこと、その理解度の高さ、凄いよ…実地で盗作じゃないんだよ!アリョーシャ、とんでもねえ奴……
2021-10-20 13:42:53今まであんまり心を開いてくれなかった兄さんがやけに優しく話をしてくれると思ったらいきなり今までに収集した幼児虐待のひどい話セレクションを聞かされるの怖すぎだから
2021-10-20 15:00:15大審問官、E.フロムの「自由からの逃走」を読んでいると相当染みるな……遠藤周作でもあるし。というか逆で、これらがカラマーゾフの兄弟の影響を受けてるんだね……
2021-10-20 15:12:45神がいるのなら何故こんなにむごい苦しみがあるのか、こんな凄惨な現実が放置されているのか、その答えを出そうと苦悩し続けた結果「この世に神などいないのだとすれば全ての辻褄が合う、だがもし神がいるというのならこの矛盾は憎悪に値する」に至った人間の葛藤だけを吸って生きていきたい
2021-10-20 15:27:49神の沈黙に不信を抱いたとき人間に選べるのは二つ、神は不在なのだと結論づけて信仰を捨てるか、彼は全てを見ているのに何もしないのだという事実を耐えがたい怒りと共に受け入れるか。後者を選んだ人間は神を憎んでいるが、それは何よりも神の存在を信じたかった、信じようとした故なのだという……
2021-10-20 15:35:18そう、神の沈黙に苦しみ続けた人間が抱く「なぜあなたは見ていたのに何もしなかったのか」という激しい憎悪は、神への縋るような悲鳴であり、あなたを信じたかったのに、という愛の告白(過去形)なんですよ……神の子はその叫びに言葉では答えず、ただ全てを赦すように𝐾𝐼𝑆𝑆をするわけですね……
2021-10-20 16:00:56「全ては許されている」って神の支配から逃れて人間の実存が優位に立つことの勝利宣言のように聞こえるんだけど、実際は神の摂理から切り離されてしまった人間がアノミー(無規範状態)に置かれ自由というとても扱いきれない重荷を背負わされた絶望感と虚無感から生じた台詞かもしれないってコト……!?
2021-10-20 22:12:53ドストエフスキーなんてどれだけ考えたって考えすぎということがないのもう本当……最高で、小説それ自体が思想書や論文かのように重層的につくられている小説しか読みたくないね。愛してます。大審問官永久に読める(先に進んで〜)
2021-10-20 22:27:16幻覚を振り払おうとして血の気の引いた顔で腕や剣を無茶苦茶に振り回している成人男性ほどかわいいものはないし、それを取り押さえにくるのが部下や従者や後輩だとより芸術点高い 「おやめください!○○様、〇〇様!!」という悲痛な叫びで「────ぁ、」と我に返る瞬間が一番エロい
2021-10-23 02:42:28ハムレット殿下も裏では使用人たちに「何とおいたわしい……あれほどご立派な御子息でしたのに」「日がな廊下をうろついては意味の取れぬ言葉を呟いているばかり。一体何ゆえにお心を病んでしまわれたのか……」と囁かれている。
2021-10-23 03:05:06"精神薄弱の母親"概念が好きすぎるんですけど、デウスの棄て児で四郎の母がアヘン中毒で朦朧とした目のまま途切れ途切れに賛美歌を歌っている描写がすごい刺さった。カラマーゾフのソフィアも駄目だから本当……人格の核にそういう母親の影響を強く受けている息子ごと好きなんだよ……
2021-10-23 15:22:15ミーチャの「ぼくは、告発の苦しみを、すべての人の責めを受け入れます、ぼくは苦しみたい、苦しみでもって浄化されたい。だって、ひょっとしたら浄化されるかもしれないんですから。みなさん、そうでしょう?」が心の奥深くに響きすぎて涙が出てきました
2021-10-25 00:20:33検事たちは「そんなことで」と言うけれど私はそれを恥じ続けたミーチャの誠実さを本当に清いものだと思うし、白状すべきだと誰よりも分かっているのにできないどうしようもなさ、人間の根源的な罪深さが煉獄の責苦を望んだのだなと思って、私は……私も、同じだよ……(苦しみの顔)
2021-10-25 00:31:49「心から悔い改めれば赦されるというが、それでも、そうだとしても、私のような人間が天国に行っていいわけがない」という絶望が"自らの罪ごと炎に焼き尽くされるという救済"の夢を生み、煉獄での懲罰は福音でもあって、「ぼくは苦しみたい、苦しみでもって浄化されたい」はこの世の真理すぎるので……
2021-10-25 00:42:38刑務所は特定の年月そこに閉じ込められることで自らの罪を浄化させて正しい身体に復帰するという目的を持っている点で地上の煉獄なんですよ(ろくろ回し)
2021-10-25 00:54:20大審問官を読んだときはイワンに対するこの男……!!という感情でしばらくそれ以外目に入らんなったがその後ミーチャのターンで本当に情緒が無茶苦茶になっている……どうしようもない、もう自分では自分を救ってやれない男、カラマーゾフ(一般名詞)ってそういうことなの?泣
2021-10-25 01:01:14