【Oxford Academic】SARS-CoV-2に感染した生後6か月未満の乳児の上気道ウイルス量は他の年齢層より10倍以上多い(2021.12.13作成) #新型コロナウイルス

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influenzer @influenzer3

●SARS-CoV-2感染乳児(0-6か月)の上気道ウイルス量は他の年齢層より10倍以上高い →年齢別の上気道におけるウイルス量を評価し、さらに0-9歳群についてはさらに細かく分けて分析したものです。

2021-12-12 19:33:32
influenzer @influenzer3

結果は0-9歳群全体では他の年齢群よりもウイルス量が少ないが、細かく分けると0-6か月の乳児に限っては成人の10倍以上の著しい高値であるというものでした。

2021-12-12 19:33:32
influenzer @influenzer3

先行疫学研究では0-3歳の小児感染では家庭内感染率が高い事が示されているようで、著者らはそれが0-6か月群の高い感染力が影響しているのではとしています。

2021-12-12 19:33:33
influenzer @influenzer3

遺伝子変異のパターンから、本検討での流行株はガンマ株とラムダ株が半数ずつ程度だったと推定されており、現在の主流のデルタ株でも、懸念のオミクロン株でもありません。

2021-12-12 19:33:33
influenzer @influenzer3

しかし、この結果は、恐らくは年齢による自然免疫応答の違いを見ていると思われる事から、デルタ株やオミクロン株でも同じパターンが見られると予想するのが妥当かと考えます。

2021-12-12 19:33:34
influenzer @influenzer3

乳児感染例は無症状や軽症例が多く、感染者の特定自体が難しそうです。 咳も少なく動きまわることは少ないはずですが、SARS-CoV-2はエアロゾル感染が感染経路の主体である事が明らかになりつつある事、エアロゾルは呼吸するだけで発生している事が分かっている事から、

2021-12-12 19:33:34
influenzer @influenzer3

乳児感染例でも換気されていない家庭内環境では十分に感染源となる事が予想されるかと。 本当にいろんな角度で、このウイルス制圧は極めて難しいと感じます。 Infants younger than 6 months old infected by SARS-CoV-2 show the highest respiratory viral loads academic.oup.com/jid/advance-ar…

2021-12-12 19:33:34
リンク OUP Academic Infants younger than 6 months old infected by SARS-CoV-2 show the highest respiratory viral loads Abstract. There is a paucity of reports on the characteristics of SARS-CoV-2 infection in infants, since most studies have grouped infants with older children. 27
influenzer @influenzer3

---- ・SARS-CoV-2感染小児は、通常、無症状から軽度の臨床症状を示す。 ・乳児のSARS-CoV-2感染の臨床症状に関する報告は少ない。これまでの検討のほとんどでは、乳児症例を独立したグループとしではなく、年長小児とまとめて解析しているためである。

2021-12-12 19:33:35
influenzer @influenzer3

・今回、アルゼンチン、ブエノスアイレスでの公的および民間の医療機関で採取されたSARS-CoV-2陽性の鼻咽頭スワブ検体のウイルス量解析を行った。陽性検体は有症状者および感染者との濃厚接触者のものが含まれていた。

2021-12-12 19:33:35
influenzer @influenzer3

・使用したPCRキットはORF1abおよびN領域をtargetとしたものであり、両者のCt値が36以下の場合を陽性と判定した。L452Q、L452R、E484K、E484Q、N501Yについて変異の有無を検討した。 ・ウイルス量はORF1ab領域におけるCt値で評価した。ウイルス量は10年毎の年齢グループ毎に検討された。

2021-12-12 19:33:35
influenzer @influenzer3

(結果) ・2020年10月から2021年6月までの期間に、合計175,808検体が採取された。陽性検体は45,318件だった。

2021-12-12 19:33:36
influenzer @influenzer3

・0-9歳のグループ(n=528)のCt値の中央値(27.19, 95%CI 21.5- 34.09)は、他の年齢グループと比較して有意に高かった(p<0.001)。Ct値の密度プロットでは全年齢層で二峰性分布を示していたが、0-9歳ではCt値が高い方にシフトしており、上気道のウイルス量が低い事が示唆された。

2021-12-12 19:33:36
influenzer @influenzer3

・次に、0-9歳のグループをさらに0-6カ月、7-12カ月、1-4歳、5-9歳に分けてCt値の解析を行った。注目すべきは、0-6か月の年齢層(n=46)では、成人を含む他の年齢層と比較してCt値の中央値がもっとも低く(20.7, 18.1- 26.87)、6-10cycleほど低値だった点である。

2021-12-12 19:33:36
influenzer @influenzer3

7-12か月が30.12(22.01-34.56, p=0.0001)、1-4歳が30.46(22.34-34.69, p<0.0001)、5-9歳が26.58(22.34- 33.8, p=0.0001)だった。

2021-12-12 19:33:37
influenzer @influenzer3

・交絡因子については、症状に関して各年齢における検査時の有症状率は同等であり、変異解析ではL452Rは認められずウイルス量が多いとされるデルタ株の影響は受けていなかった(ガンマ株52%、ラムダ株45%)。

2021-12-12 19:33:37
influenzer @influenzer3

ワクチン接種状況は評価できていないが、調査終了時点における同地域のワクチン接種率は6.72%であり、接種はまだ医療従事者と高齢者に集中していた時期であり、子供は接種対象に含まれていなかった。

2021-12-12 19:33:38
influenzer @influenzer3

(結論) ・先行研究では、大規模な疫学研究において、0-3歳の小児が他の年齢層に比べて、家庭内での感染伝播率が高い事が示されている。 スペインの検討でも0-2歳の年齢層で同様の結果が報告されている。

2021-12-12 19:33:38
influenzer @influenzer3

・今回の検討で示された乳児における高ウイルス量は、低年齢小児における強い感染力の一因である可能性がある。 これは、SARS-CoV-2の感染拡大における乳児の影響について新たな疑問を提起するものである。 ---

2021-12-12 19:33:39
influenzer @influenzer3

・年齢層別のCt値の分布 年齢により大きな差はありませんが、それでも0-9歳の小児はCt値が高いです。 つまり上気道のウイルス量が「低い」という結果です。 中央値で2-3ほど高いので、ウイルス量は4-8分の1程度という事になります。 pic.twitter.com/frRCz5l17L

2021-12-12 19:33:39
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influenzer @influenzer3

・ところが0-9歳をもっと細かく評価すると違った結果が見えてきます。 0-6か月の乳児では圧倒的にCt値が低いです。 成人よりも4ほど低値であり、ウイルス量は単純計算で16倍高値です。 一方で7か月から4歳までの群はCt値が成人より4程度高く、ウイルス量は16分の1程度。 pic.twitter.com/caGQCNFRfu

2021-12-12 19:33:40
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Infants younger than 6 months old infected by SARS-CoV-2 show the highest respiratory viral loads | The Journal of Infectious Diseases | Oxford Academic https://academic.oup.com/jid/advance-article/doi/10.1093/infdis/jiab577/6438522

SARS-CoV-2に感染した生後6か月未満の乳児は、最も高い呼吸器ウイルス量を示します