【スシ選ぶ #ジャンプベストバウト2021】
2021年最も見事なアクション漫画は?と問われたら恐らく本作の名が上がるだろう、1周年を迎えたばかりの殺し屋日常アクション漫画「SAKAMOTO DAYS」より、ハードボイルドになりきれないおじさんの青春がかかった一戦をランクイン。
2021-12-30 22:32:38今回のよかったところといえば…やっぱボイルさん。ハードボイルドを気取りながらもなりきれず、絡みにいっていたのに全く思い出してもらえない男。もうこれだけでちょっと愛くるしいんだけど、そんなカッコつけばかりの男が心情を一気に吐露して攻め立てる。この流れがすごく好き。
2021-12-30 22:32:38カッコつけてた男がカッコつけなくなるし武器はスーパーボールの爆弾だし実質めだかボックスと言っても過言ではない…と思ってたら観覧車に貼り付けにされるのでやっぱボーボボじゃん!って謎にテンションあがった思い出 pic.twitter.com/HMuRRBviwY
2021-12-30 22:32:40そして今回は初めて「痩せ化」が登場するバトルでもある。それまでエスパーのシンだけが感じ取れた「脳内殺し」をボイルにも体験させたり、ほとんど無口だったのに急にめちゃくちゃ普通に喋り出したり、この出し方がまたカッコよかった。
2021-12-30 22:32:40痩せ化してからはもう圧倒的に坂本が勝つんだけど、名前をちゃんと思い出してもらえてたり、なんだかんだ「憧れ」が「憧れ」のままである喜びだったり、ボイルさんにしっかり救いがあって嬉しかった。
2021-12-30 22:32:41ボイルさんの救いもしつつ、壁をぶち抜いてラッシュしてそのまま観覧車まで吹っ飛ばすアクションとしての爽快感、この両方が合わさってとても清々しかった。
2021-12-30 22:32:41清々しいアクションから最後は見開きでシブく締める。ボコボコにされてるのに最後にまたカッコつけるボイル、負けを認める瞬間ながら、ココが真の意味で彼がハードボイルドになったように見える瞬間であり、ああやっぱこのバトルの主役がボイルさんだったなと思わされた。
2021-12-30 22:32:415位 マグナvsダンテ(ブラッククローバー)
ずっと「何しているんだろう」「このインフレについていけるのだろうか」と言われ続けてきたマグナ、ついに現る。インフレについていけないのであれば、相手を同じところまで落とせば良い。彼の持ち込んだ「対最強」の秘策、それは「自分と相手を均等にする魔法」。
2021-12-30 22:32:44魔力の弱さをテクニカルな魔法と根性でカバーする、粗暴な風貌と裏腹に技巧派で努力家、それがマグナ・スウィングという漢のアツイところである。今回はさらにその長所をまさかの「魔力の研究」という形で伸ばしてきた。
2021-12-30 22:32:44おおよそヤンキー風の男がやる修行とは思えない「魔力の研究」に驚かされたが、「弱い魔力だからこそ術式を残せる」「根性さえあれば大魔法が使える」と聞けば聞くほど「この男にふさわしい」と思える修行に。「魔力0」のアスタにもできない、「低魔力」だからこその戦い方。
2021-12-30 22:32:45ナプターク同様、こちらも「お膳立て」がバッチリ。ダンテはヤミ・アスタが二人がかりでの激闘を繰り広げ、ジャックが覚醒してようやくどうかと思われていた強敵。「言動がちょっと面白い人」という評価を獲得しつつあったとはいえ、十分すぎる難敵であった。
2021-12-30 22:32:45事実魔力を引きずり落とそうとも基礎スペックの高いダンテ。謎すぎる近接魔法「ヘヴィーインファイト」から読者も予想していたように、格闘戦もお手のものであった。ブラクロはやはり「新能力が開花しただけ」で安易に勝たせてくれないところが面白い。
2021-12-30 22:32:45依然強敵との勝負を制したのはマグナの個性、「弱さと工夫と根性」。相手が「強者」であることを逆手に取った頭脳プレーからの根性比べ。魔力で劣ろうとも、誰より敬愛する漢に認められた根性で負けるわけにはいかない。マグナの良さを光らせた決着だった。
2021-12-30 22:32:45(ちなみに結局ジャック団長の活躍は中途半端に終わってしまうんかな…と思っていたところにいい感じの仕事をしてくれたのがとても嬉しかったです)
2021-12-30 22:32:464位 大佛vsダンプ(SAKAMOTO DAYS)
4位 大佛vsダンプ 「SAKAMOTO DAYS」 5巻収録予定 pic.twitter.com/3ADMkhsouU
2021-12-30 22:38:12本作の特筆すべきアツさはなんといっても大佛というキャラの圧倒的「強さ」。「異常者」であるはずのダンプが霞んでしまう、大佛の異様な「静けさ」。迫る棘も突き刺さった棘をも意に介さず、彼女の平静は崩れない。こんな女に「みんなと同じなのに」で共感を得られるはずもない。合唱。
2021-12-30 22:38:13感情の薄い大佛に対し、感情剥き出しで迫ってくるダンプ。「バチ当たり」のくだりもあり、「異常者」であったはずのダンプの印象は大佛という真サイコを通して「まだ共感できるヤツ」へと変化していく。悪役に同情させる手法として「もっとヤバいヤツを出す」というテが面白い。
2021-12-30 22:38:14