6年弱、父親から性的虐待を受け続けていた子が助かるまで

ぴ @J5R34s

6年弱の間、ずっと虐待を受け続けてた。最初から違和感はあったけど、それでもいいと思った。ずっと厳しかった父親が、優しく接するようになってくれたから。

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たまにしか家に居なくて、家に居る間は部屋にいた。ご飯のときは箸の持ち方とか作法に厳しかった。遊びから帰るのが遅くなった時も怒られた。

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小二の時に、両親のサプライズで隣県のテーマパークに遊びに行った。自分たちのことを考えてくれていたのだと思うと嬉しかった。

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その辺から、父親が優しくなり始めた。私は「これからは普通の家族みたいに幸せな日々を過ごせるようになるかな？」と純粋に思った。

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父親は人を守る仕事をしていて、私はそんな父を尊敬していた。そしていつかは、私も人を守れるようになりたいと思っていた。

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3年生にあがってから、胸を触られたりした。それは次第にエスカレートしていった。(初めて最後までしたのは中1だった)

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今まで尊敬していた父親の姿が、これからの幸せな日々が音を立てて崩れていった。

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そして気づいた。父が優しくなったのは、このためだと。私が違和感を持たないように、気づかないようにゆっくり態度を変えていたんだと。

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これまでの全てが、途端に信じられなくなった。全てが否定された。

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私が抱いてきた感情は、間違っていたと言われたようだった。 けれど、母、妹や弟のことを考えると何も言えなくなった。

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学校の授業で、性について習いだした時期だった。虐待の種類なんかも知っていた。被害を受けている人の存在を考えて心を痛めることもあった。

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それからはずっと、隠し通した。父は私に対しては少し甘かったから、それを利用して妹や弟が怒られないようにしていた。ごくまれにある暴力も、止められると思っていた。

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私が守ったとは言わないが、妹が被害を受けていないことが、唯一の救いだった。

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中学校に上がってから、初めて最後までした。体は痛くなかったけれど、心が痛かった。ここまで来てしまった。やめてくれなかった。一縷の望みさえ、裏切られた

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夏休み、友達とのオール明けに、やけになってマンションのベランダから飛び降りようかとも思った。

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私の虐待のことを知っている友達は、「止めないけど、友達としては会えなくなるのは寂しい」と言ってくれた。飛び降りる勇気もなかったし、やめにした。

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私を支えてくれていたのは、世間一般的には「ダメ」な母と、兄弟、そばに居てくれる友達の存在だった。

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「これまでのことは誰にも言わないから、もうこれで終わりにしよう」と、いつか私は父に言った。そして、これからは普通の家族として生活しようと考えていた。

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しばらくの間、父が私の体に性的な意味を持って触れることはなかった。(家が狭く、一緒に寝ていた)

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私は、「やっと普通の家族になれた。これからは楽しく過ごせるんだ」とぬか喜びした。

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そして、裏切られた。大人しかったのはしばらくの間だけで、また虐待が始まった。

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行為の中で、ぼんやりと考えていた。また裏切られた。いつになったら終わるのか。もうどうでもいいか。ただ1つ、分かったのは「私のことは見ていない」ということだった。

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行為の間、「好きだ」「愛してる」と言われていた意味を、勘違いしていた。それを信じての「終わりにしよう」だったのだが、無駄だった。

ぴ @J5R34s

「終わりにしよう」と言った後、私も父も一緒に泣いた。「ごめん」とも言われた。「これまでのがおかしかったんだよ、普通に戻ろう」といったことを言った気がする。