アラサーセイカさんと結月弟の密談《完結済み》

ぽんこたつ @reward_5477

セイカ「…男の子ってこういう話好きみたいだね？」 セイカ「詳しい話、聞く？」 弟「聞きたいです！」 ～～～

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ｰマンション前ｰ ずん子(23)「…」ﾆｺﾆｺ イタコ(25)「あの…ずんちゃん？」 イタコ「さっきからその顔こわ…」 ずん子「なにか？」ﾆｺﾆｺ イタコ「ぴ、ぴえん…」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ…

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ずん子「別に私はなーんにも怒っていませんよ？」 ずん子「彼女が遅刻常習犯なのは知っていますし…」 ずん子「元は犯罪者崩れのハッカーの癖にお父様のせいでなぜか私たちがお目付け役に抜擢されて…」

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ずん子「それに～～～～～～っ！？」ｲﾗｲﾗ イタコ(やっべぇですわ、これウッキウキでブチ切れてますわ！) ずん子「～～～～～～っ！！ ～～～～～～～～～！！！？」

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イタコ(ていうかウチの部署、戦闘民族とモヤシっ子との差が開きすぎて温度差で風邪引きますわ！ていうか休みたいですわ！ダラダラとお布団の中で眠りたいですわ！！) ずん子「…ふぅ」 イタコ「ぁ、おかえりなさいですわ」

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ずん子「あれ、イタコ姉様？」ｷｮﾄﾝ イタコ「えぇ、ずんちゃんのお姉様ですわ」 ずん子「…所で私たちはなぜこんな所に？」 イタコ「ウチの部署の優勝なハッカー様をお迎えに来たんですわ」

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イタコ「…ぶっちゃけ私もここで適当に時間を潰したいんですけども」ﾎﾞｿｯ ずん子「…どうしましたか？」ｷｮﾄﾝ イタコ「こちらの話ですのでずんちゃんは気にしなくていいですわ」ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ ずん子「…」

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イタコ「…」ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ… ずん子「あの…」 イタコ「…い、いぇ、今に開きますわ」ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ… ずん子「…仕方ないですねぇ」ﾌｩ… イタコ「いえいえ、ずんちゃんは大人しく…ちょ、お待ちを！？」 ～～～

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ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ!! セイカ「…」 弟「…あの」 セイカ「…ぁーなんか急に寒気がしてきたなー」

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セイカ「それに咳も出てきて…」ｺﾞﾎｺﾞﾎ… 弟「いや、あからさますぎま…」ﾄﾞｺﾞｰﾝ!! ｺﾞｰﾝ!!ｶﾞｺﾞｰﾝ!! セイカ「ぃ、いやーなんか目眩と吐き気も…」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ… 弟「なんか扉からすっっごい音するんですけど！？」

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セイカ「いやいや、流石に人間が扉をぶち破れるわけ…」ﾊﾞｷﾞｬ!! 弟「…え？」ﾁﾗｯ セイカ「…は？」ﾁﾗｯ ずん子「初めからドアノブの方を壊しとけば良かったですね」ｷｨｨ… イタコ「迎えに来ましたわよ、セイカさん？」ﾋｮｺ ずん子「覚悟の準備は出来ていますか？」ﾆｯｺﾘ

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セイカ「待って、話をしよう？ね？」 ずん子「辞世の句はそれでよかったですか？」 セイカ「だからお願いだから話聞い…！！」 イタコ「所でその子は誰ですの？」 弟「えっと…」ﾁﾗｯ… セイカ「そ、そう実はこの子を巡って深いわけがございまして～～～」ｱｾｱｾ ～～～

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イタコ「つまりは昨日の深夜に居合わせたその子を匿っていてこんな状態になった…という事ですわね？」 セイカ「えぇ、えぇその通りでして…」ﾍｺﾍｺ ずん子「…」ｽﾝｯ… イタコ･セイカ(これ、まだブチ切れてますわ)

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イタコ「でもまぁ、一応…ね？」 イタコ「日頃の行いのせいで勘違いされてますけども、彼女も彼女なりに…」ﾁﾗｯ… ずん子「…昨日言ったこと覚えてます？」 セイカ「ひょ？」ﾋﾞｸｯ…

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ずん子「いえ、覚えてないのなら構いません」ﾌｩ… ずん子「でもそうですね…」ﾁﾗｯ… 弟「…？」 ずん子「あなた、以前に『紲星あかり』という人物と親しかったそうですね？」 弟「そう、ですけど…あかりちゃんがどうしたんですか？」

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ずん子「そして姉からの…精神的虐待をされるのは数ヶ月前からですけども」 ずん子「あなたが家出をする前の1週間ほどで別人のようになったりとか…していませんか？」 弟「な、なんで知ってるんですか…！」 ずん子「それが今まさに我々が対処している案件だからです」 セイカ「え？」

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イタコ「あぁ、合点がいきましたわ」ﾎﾟﾝ イタコ「確か開発段階の非ネットワーク時の接触者の1人でしたわね」 弟「どういうことですか…？」 ずん子「ただこの様子だとあなたの記憶も改竄されてるようですが…」 セイカ「あの…さっきから私置いてきぼり…」

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ずん子「昨日、イタコ姉様に散々説明されたはずですよね？」 セイカ「え？」 ずん子「ん？」 イタコ「ちゅわ？」 ずん子「…」ｸﾙｯ… イタコ「わ、わわわ私もどこかで影響を受けて…」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ…

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ずん子「イタコ姉様は機械音痴なのでまずスマホの操作すらもまともにできませんよね？」ﾆｺﾆｺ イタコ「ちゅわわぁ…」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ… ずん子「…いえ、今回は偶然にもよい方向に転んだので不問にしましょう」 ずん子「それに事の当事者に近い位置の方と接触できましたし…」

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弟「あの、さっきから何の話を…？」 ずん子「…先に要点だけ掻い摘んで話をしますと」 ずん子「貴方のご友人である紲星あかりは亡くなられています」 弟「え…？」

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ずん子「不慮の交通事故」 ずん子「記録が正しければあなたもその場にいたはずです」 弟「…？さっきから何をいって…」 ずん子「そして私が今言っている事実をあなたは知らなかったか、改竄されているように見受けられます」ｺﾞｿｯ…

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弟「待ってください、ほんとに…さっきから何を言っているのかわからなくて…」 ずん子「…なので我々が唯一掴めた手がかりをお見せします」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ… ずん子「とは言っても朧気な物で見つけた当時は誰も目にとめませんでした」

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ずん子「何せ、これはある研究員の日記になりますので」 弟「日記、ですか…？」 ずん子「えぇ、ただの日記ですよ」 ずん子「電脳生命体と化した紲星あかりがどの様に生まれ落ちたかの、ね」 ～～～

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ｰ研究者Kの日記ｰ 本日、紲星財閥総帥のお孫さんが亡くなられたそうだ。信号待ちで居眠り運転のトラックがそこに突っ込んで来た。 打ち所も悪く、その場所に救急車が着くのも遅くなり、搬送中に息を引き取られたらしい。

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あまり関わりがないのでどうとも思えないがその総帥自身から直接の依頼があった。 我が孫をどんな手を使ってでも蘇らせよ。 孫娘の死体はどの様に扱っても構わない。