政党イメージの意識調査結果と分析

Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

すみません。サンプルバイアスを踏まえるうえで、もう1つ重要な表を見せるのを忘れておりました。回収サンプルにおける政党支持率です。政党支持は調査モードや聞き方によって結構値が変わるので、新聞社の電話調査の値とは結構異なることに注意してください。この調査では順序はランダマイズして提示 pic.twitter.com/AIgVnXnjbl

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Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

ワーディングは「選挙のあるなしにかかわらず、あなたはふだんどの政党を⽀持していますか。次の中 から１つだけお選びください。選択肢の中に⽀持する政党がない場合は「その他」を選んだ上で、⽀持している政党名をご記⼊ください。」です。

Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

日本維新の会のイデオロギーを「革新」「中立」「保守」と認識するかどうかの回答と、維新は「経済的弱者の味方」or「外交・安全保障問題で信頼できる」の回答をクロス集計してみました。カイテストの結果は5％水準で有意です。 pic.twitter.com/7g58nVpDsq

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Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

やはり「維新＝革新」と捉える人の中には、「維新＝革新＝経済的弱者の味方」という認識をする人が一定割合存在していると思われます。「革新＝改革派」と思って「維新＝革新」と位置づけるばかりでなく、言葉の本来的な意味で「維新＝革新」と思っている有権者がいると思います

Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

日本維新の会は「経済的弱者の味方になってくれる」との回答と社会的属性変数との関係をlogit回帰で調べてみました。「維新は経済的弱者の味方」は60代・70代で多く、女性や公務員で少ないようです。学歴、世帯収入、居住都市規模は関係なさそうです pic.twitter.com/9bnEmV9363

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Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

横棒は95％信頼区間です。年代の基準カテゴリは20代、職業の基準カテゴリは会社員、居住都市規模は町村です。年齢はカテゴリでなくそのまま投入しても正で有意です。

Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

同様に、日本維新の会は「一般人の感覚に近い」を従属変数とするlogit回帰の結果です。やはり年齢が高いほど維新を「一般人の感覚に近い」と思うようです。逆に女性では低いです。学歴、収入、職業、居住地域はnullです。 pic.twitter.com/50fM1dqJCu

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Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

「維新が「弱者の味方」だなんて政治のことがわかってない奴が多すぎる！」との反応が多いので、政治的知識量との関係も調べました。知識量は憲法改正要件、参議院議長名、アメリカ大統領名、衆院比例区の投票方式で測りました。政治知識量が多い人ほど維新は「弱者の味方」と考える確率が高くなります pic.twitter.com/7eU7SPMaba

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Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

なお知識量の分布は、正答数0＝7.1%、正答数1＝26.4%、正答数2＝34.7%、正答数3＝25.0%、正答数4=6.9％です

Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

必ずしも回帰分析の結果の解釈に親しみのある人ばかりではないと思いますので、単純なクロス集計の結果も提示しておきます。政治知識量が多いほど、「維新は経済的弱者の味方」と考える人の割合が多くなることがわかると思います pic.twitter.com/ALKwMnHhuR

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Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

善教先生の色々な研究成果にもかかわらず「維新支持者は政治を何もわかっていない、騙されている人」論って、相変わらず根強く支持する人がいます。が、こういうデータでみる限り、「政治を何もわかっていない人」は維新を支持するどころか、どの政党からも距離をとりますし、イメージももちません

Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

「政治的疎外を感じる人が反逆でデマゴーグに盲目的支持」論はファシズム論、ポピュリズム論でしばしば見られますが、あまり実証的根拠はないと思います。政治的疎外を感じる人はただ政治から距離をとるだけだと思います

HRK @on_and_under

@sakamotoharuya @yohei_tsushima その議論もよく聞きますが、ラストベルトのトランプ支持者はその例ではないのでしょうか？

Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

@on_and_under @yohei_tsushima こちらをお読み頂ければよいかと思います。jiia.or.jp/research-repor…

Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

日本の民主主義に対する満足度を7点尺度で聞いているので、それも投入してみた結果が以下です。民主主義への満足度が高いほど、「維新は経済的弱者の味方」と答える確率が高くなる結果になっています。民主主義に不満の人が「維新＝弱者の味方」と誤認しているのではない、といえます pic.twitter.com/tSZEXaEbKw

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Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

なお、維新支持を従属変数にした場合でも、日本の民主主義に対する満足度は正です、ただし、有意ではなく、p=.132ぐらいです。

𝖬𝖮𝖢𝖪𝖨𝖭𓅮 @mocyes111

@sakamotoharuya 批判があるのに引き続き情報発信していただきありがとうございます。 他の政党の分析も見てみたいのですが、手間がかかるものでしょうか？特に「政権担当能力がある」「経済的弱者の見方になってくれる」「一般人の感覚に近い」について、維新以外のlogit回帰の結果も見てみたいです。 pic.twitter.com/kGUR1BFqtD

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Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

@mocyes111 すみません。他にもたくさん仕事があるなかでの、アウトリーチ活動ですので、すべての要望にお応えする時間がありません。1つだけならお見せしますので、知りたい政党と項目を教えてください

𝖬𝖮𝖢𝖪𝖨𝖭𓅮 @mocyes111

@sakamotoharuya お返事ありがとうございます。 共産党は経済的弱者のイメージがあったのですが、それでも維新の方がポイント高いのが興味深いです。なので共産党の「経済的弱者の見方になってくれる」を見せていただき、維新のそれと比較してみたいです。お手数をおかけし申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

@mocyes111 共産党は「経済的弱者の味方」だと思うを従属変数とした場合の結果です。よろしくお願いいたします。 pic.twitter.com/ZAthGfvIj1

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ハム太郎 @War_is_Over2

@sakamotoharuya 先生、この調査結果は公務員の人達は日本の民主主義への満足度が低いという結果ですか？ 日本は西側先進国として高いレベルで民主主義を実践してると思いますが、その国の公務員がこの意識とはあんま良くない事なのですかね。。

Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

@War_is_Over2 いえ、日本の民主主義の満足と「維新は経済的弱者の味方」との認識の関係を示したものです。公務員は会社員と比べて「維新は経済的弱者の味方」と思う確率が低い、という意味です。

Yosuke SUNAHARA @sunaharay

@sakamotoharuya 色々お疲れ様です…とても興味深く拝見しました。共産党のところを見てちょっと思ったんですが，若年層はそもそも政党が経済的弱者の味方になると考えてないという話でもあるんですかね…。

Haruya Sakamoto @sakamotoharuya

@sunaharay 興味を持って頂き、ありがとうございます！従属変数を「経済的弱者の味方」で「この中に該当する政党はない」との回答にした場合の結果が以下です。70代に比べれば10代20代は、そういう政党はないと考えるのかな、と思います。40代とは差がないようですが pic.twitter.com/BH9Zyun9im

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Yosuke SUNAHARA @sunaharay

@sakamotoharuya お手間を取らせてしまってすみません…70代以外は有意な差がでないんですね（政治知識量と年齢の相関とかもありそうですが）。私がやってる調査でも立民と維新の差はハッキリ出ていて，ちょっと風景が変わりそうですね…。