- sandletter1
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まずこの動画など。
1・実写映画の撮影は、ドライ(機材のポジションを決める)→カメラテスト(うまくいくかどうか確認する)→本番テスト(試してみる)→本番(撮ってみる)→チェック(確認する)の手順でおこないます。途中であれこれ省略する場合もあるけど(城を燃やすのなんかはテストできない)、
2022-04-20 23:57:382・本番とチェックは省けないのね。テスト段階では実際の役者が必要ということもない。似たようなスタッフ使ってやればいいからね。そういうのちゃんと記録に残してないのは、ものすごく退屈だから。同じこと何度もやるために、延々と待ち続ける人たちがいるだけ。
2022-04-20 23:58:053・コンサート(ライブ)だと、たとえばアニメの「BanG Dream!」3期におけるメンバーのステージチェックが比較的近いかな。「ライトもう少し暗くして」「周り見えるかしら」と、湊友希那(ボーカルの子)が、ステージには別の人を立たせて、客席でチェックしてるのね。
2022-04-20 23:58:214・で、映画における監督というのは何をする人かというと、ずばり「スタッフのみんなの質問に答えること」です。トリュフォー『アメリカの夜』みたいに、そこらへん語ってみよう。
2022-04-21 00:00:085・トリュフォー『アメリカの夜』のフェラン監督(その真の姿はフランソワ・トリュフォー)いわく、「質問! 質問! あまりに質問されるもんだから、考える時間がない!」
2022-04-21 00:00:546・ まず、衣装係が白のシャツを持って来ます。 「スノーホワイトとピンクホワイトとミルキーホワイトとアンバーホワイトのシャツを用意しましたが、どれがいいでしょうか?」 監督「照明と撮影とセットと小道具の人間に聞いてみよう」
2022-04-21 00:01:367・照明「背景が白の多いシーンなので、白すぎるシャツを使う場合には人物の背後に照明をもう一つつけるか、背後の壁に暖色系の照明を当てる必要がありますが、どうしましょうか?」
2022-04-21 00:02:298・撮影「カメラの位置はロー・ハイどちらも可能だが、移動すると照明機材が写らないようにするのは難しいし、予算とテストに1時間欲しい。シャツの色は暖色系の白にすると人物の顔が暗くなるし、寒色系だと撮影に自信がないわけではないが、時間がかかる」
2022-04-21 00:03:129・セット「なんでも言われた通りにしますが、伯母の葬式に行かないといけないので、今日の午後5時以降は2日間助手にまかせます」 小道具「この壺だとシャツの色は白じゃなくて黄色に白が混じっているぐらい黄色いほうがいいです」 プロデューサー「あと3日で20シーン撮ってくれ。予算がない」
2022-04-21 00:03:4910・監督「背後から少し照明を当てよう。この位置でカメラの邪魔にはならないかな。ややローポジで、回りすぎないように。壺の位置はあと30センチ右にする。テストは40分、明日までに10シーンまでは撮る。衣装には45分後に連絡するから、シャツが決まったら同じものを10枚用意してくれ」
2022-04-21 00:04:3112・基本的に、衣装に関して監督が役者になにか言う、なんてことはありません。担当スタッフにはカメラテスト段階で言う。怒鳴ったりしてもスタッフがピリピリするだけなので、「もう少し汚れたのはないかなあ」ぐらいの感じで言う監督が普通は多い。小学生と先生じゃないんだからね。
2022-04-21 00:05:4613・トリュフォーは、長年一緒だった撮影監督(ラウール・クタールだったかな)が耳が遠くなって、やたら大声で怒鳴り散らす(ように思えるようになった)ため、スタッフが緊張しすぎてうまくいかなくなって、後年はネストール・アルメンドロス(だったっけ)に代わってもらったそうです。
2022-04-21 00:06:25