怪談BASARA #kaidan_bsr 第九回・第二夜 まとめ。
@kai_bsr 兎に角この村から抜け出さなければと道を進む。最初に見た日本家屋が見えてきた。ここまでくればもう少しだ、と更に歩を進め…佐助の頭にふっとある疑問が浮かんできた #kaidan_bsr
2011-09-13 02:54:21@kai_bsr 日本家屋で別れた2つの道は、最終的にはどちらもあのトンネルへと続いている。どちらを選んでも何も変わらないはずだ。そう考えているのに、何故か選ばなければいけないと思えてならないのだ #kaidan_bsr
2011-09-13 02:59:07@kai_bsr 佐助は「それ」とこれ以上目を合わせていけないと慌てて右手の道の方を選んだ。道を進むと日本家屋の中がまた見えてくる。こんな場所に住んでいるやつの顔でも見てやろうと目を向けて……愕然とした。 #kaidan_bsr
2011-09-13 03:08:02@kai_bsr 日本家屋も先程の家と同じ状況になっていた。家の中や庭は滅茶苦茶で、テーブルや湯のみは散らばり朽ち果てようとしている。 #kaidan_bsr
2011-09-13 03:10:21@kai_bsr 気がつくと佐助はトンネルを抜け車の前まで戻っていた。いつの間にか日もすっかり暮れていて真っ暗になっている。いつの間にと思うが、それ以上にもうここにはいたくないと車の鍵を開けようとした時だった #kaidan_bsr
2011-09-13 03:15:42@kai_bsr トンネルの向こう側から聞こえた小さな声はそう言うと、佐助ににたりと笑いかけているようだった。向こう側に背を向けているのに、それは佐助に楽しそうに笑っているのだと「わかる」。…すぐに車に乗り込んで発進した。 #kaidan_bsr
2011-09-13 03:31:00@kai_bsr 帰宅した次の日、才蔵にあの話をしてやろうと声をかけたが…才蔵はそんな話した覚えがないと言ってきた。酔いつぶれて覚えてないのではと言えば、就寝するまで覚えていると言われる。才蔵は兎に角知らないと無理やり話を切って行ってしまった #kaidan_bsr
2011-09-13 03:34:57@kai_bsr ならば一体「誰」が佐助にあの話をしたのか。あそこは「なんなのか」。「何」があったのか。結局佐助には恐怖と疑問しかないまま帰るることになった #kaidan_bsr
2011-09-13 03:43:26@kai_bsr ただ…それから一度だけおかしな夢を見た。内容はあまり覚えていないが、あの村がでてきたことだけは鮮明に覚えていた #kaidan_bsr
2011-09-13 03:45:04@kai_bsr 日本家屋にいる沢山の人。それ以上に並べられている夥しい死体。死体の顔は真っ白に塗りたくられて、まるで仮面を被っているようだった。 #kaidan_bsr
2011-09-13 03:46:51@kai_bsr そこまで見てとっさに「これ以上」はだめだと…目が覚めた。びっしょりとかいた汗が気持ち悪かったが、それ以上にもう忘れなければと感じて…… #kaidan_bsr
2011-09-13 03:50:02@kai_bsr 佐助はそれ以来、あの事を思い出さないようにしている。疑問は残るが何よりも命の方が大事だからだ。もしもう一度思い出したら…きっとあの村から、道から、逃げられないような気がしてたまらなかった #kaidan_bsr
2011-09-13 03:53:56