表現の自由を認めるなら転売の自由も認めるよね？

箱のなかの海 @kawa_machi

直近ではたわわな女子高生についてだし、これまでも何度も広告や漫画で表現の自由が話題になっている。 私はリバタリアンとして当然、表現の自由を擁護する側に立つが、 一方で表現の自由を重視する人たちの内の結構な数の人がその他の自由、例えば転売の自由を認めないことがとても不思議だ。

箱のなかの海 @kawa_machi

転売つまり自分の所有物をどう処分するかを決める権利は所有権や財産権という各種の人権の中でも根本に近い権利であり、 表現の自由を認めるなら転売の自由も認めるほうが自然なはずである。

箱のなかの海 @kawa_machi

予想される反論に予め答えておこう ①転売は脱税や古物商免許の問題がある ・どんな表現も表現関係の法律に違反していないなら問題ない　と主張するなら、 ・どんな転売も転売関係の法律に違反していないなら問題ない　と主張すべきである。

箱のなかの海 @kawa_machi

「きちんと利益を申告して納税し、また必要に応じて古物商免許を取っていればPS5だろうがガンプラだろうがいくらでも買っていいし転売しても良い」 と考えるならもちろん矛盾はない。 しかし、転売を批判する多くの人は転売という行為自体が倫理的に問題があるように考えているように見受けられる。

箱のなかの海 @kawa_machi

②転売は社会全体の厚生を下げている 例えば法律に違反していないレベルのエッチな広告を見たときに快/不快に人たちの厚生の合計は、仮に計算できたとしても、プラスかマイナスかは自明ではない。

箱のなかの海 @kawa_machi

また、「誰もが不快に思う表現こそ守らなければならない」と擁護するのは、表現の自由が社会の厚生を上げるからではなく、その基本的人権としての価値を認めるからだろう。

箱のなかの海 @kawa_machi

同様に、転売を快/不快に思う人の厚生の合計は、仮に計算できたとしても、プラスかマイナスかは自明ではない。 また所有権や財産権という基本的人権の価値を認めるなら、仮に社会の厚生を下げるとしても転売の自由を擁護すべきである。

箱のなかの海 @kawa_machi

なお、ある財から得られる厚生が小さい人から転売によって大きい人へ移動するので、むしろ社会全体の厚生は転売がある方が高いとするのが経済学の主流

箱のなかの海 @kawa_machi

よく引用されるノート（eco.nihon-u.ac.jp/about/magazine…）は >仮定５．支払い意思額が P0 以上の消費者が市場に来る確率は一様（完全にランダム）である が現実に即していないので >超過需要が発生しているときでも，転売行為が当該市場の効率性を高めることはない は誤り

箱のなかの海 @kawa_machi

例えば、転売屋がP>P0の価格で売り出せ（orオークションサイトに出品すれ）ば、支払意思額XがP>X≧P0の人が購入しない分をX≧Pの人が購入するため、転売は市場の効率性を高める（支払い意思額≒厚生と仮定する）。 また、ノートでも最終消費者間の転売が厚生を改善することは明記されている

箱のなかの海 @kawa_machi

③転売屋が喜ぶのがなんとなく嫌 オタクが喜ぶのがなんとなく嫌って"お気持ち"で規制するのはダメなら、 転売屋が喜ぶのがなんとなく嫌って"お気持ち"で規制するのも当然ダメ。

箱のなかの海 @kawa_machi

多くの人が規制推進派の人たちの主張を"お気持ち"と揶揄しながら色んな人が表現の自由を声高に擁護しているけど、 別の場面で自分の"お気持ち"に盲目的でないかは自省してみてもいいはず。 さあ、反転可能性テストの時間です。