シネマンドレイク氏曰く女子高生ロボとの恋愛が達成される未来は暗黒であり、未成年への搾取はやめるべき?

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シネマンドレイク @cinemandrake

国連女性機関が日経の広告へ抗議したことについて、あれほど国連女性機関側が小学生にもわかるくらいに懇切丁寧に背景を説明しているのに「外圧だ」「表現規制だ」と一部が頓珍漢に騒ぐ現実。完全に陰謀論思考な人には何を言っても無駄という、『サウスパーク』で何度も見た世界だ… pic.twitter.com/GWhjZXL3hB

2022-04-16 21:00:01
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シネマンドレイク @cinemandrake

「アンステレオタイプアライアンス」について調べたら日本では日経が「FOUNDING MEMBER」。内閣府が「SUPPORTER」なのだから政府としても当然無視を決め込むことはできないし、与党の議員が頓珍漢な文句を言ってくるのは論外なのですけど… unstereotypealliance.org/en/membership/…

2022-04-16 21:16:46
シネマンドレイク @cinemandrake

【感想記事 書きました】女らしさを強調した女子高生をケアの役割で広告に使用してしまう今の日本社会。本作はそれとは真逆。ステレオタイプではない少女表象を届ける映画こそ表現の自由を感じさせる。少女は男社会のために存在するのではない… 『カラミティ』感想 ↓ cinemandrake.com/calamity

2022-04-24 07:01:00
シネマンドレイク @cinemandrake

たぶんあの人たちは「アンステレオタイプアライアンス」の概念を何も理解できない集団なのだと思う。「飲酒運転はやめよう」という連帯に対して「酒を飲む楽しみを奪うつもりか!」「酒は何も悪くない!」って文句言っているようなものだし…

2022-04-16 21:16:17
リンク シネマンドレイク:映画感想&レビュー 『カラミティ』感想(ネタバレ)…少女から抜け出そうとする開拓アニメーション 「少女」から抜け出そうとする開拓アニメーション…映画『カラミティ』の感想です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。原題:Calamity, une enfance de Martha Jane Cannary製作

2022年4月、日本経済新聞が朝刊に掲載した全面広告が火種となり、論争を巻き起こしていました。それはある漫画のイラストを使ったもので、女子高生のキャラが「今週も、素敵な一週間になりますように」と読者に語りかける内容のシンプルな広告。この広告がなぜ批判されたのかと言えば、批判者がオタク・コンテンツが嫌いだからでも、絵が不快で見たくないからでもなく、セクシャル・オブジェクティフィケーションとしての論点で問題視されたのでした。このような批判は昔からあり、最近のことではありません。とくに女性をメディアが過度にモノ化して消費・搾取する行為の有害性はドキュメンタリー『ミス・レプリゼンテーション 女性差別とメディアの責任』でも取り上げられているように、国際的に認知されています。

しかし、日本では毎度ながらこの問題は正確な理解が普及せず、「オタクvsフェミニスト」の煽り合いだと誤解されがちです。ことさら一部の人は「ツイフェミはオタク文化を攻撃しようといつも狙っている!」と陰謀論的な被害妄想に憑りつかれており、冷静な議論さえもままならないのが現状です。

ただ、今回の日経の広告問題に関しては「UN Women(国連女性機関)」が抗議したことで少し論争の注目度があがりました。抗議の理由は、日経は「UN Women」が推進する「アンステレオタイプアライアンス」と呼ばれる取り組みに自主的に加盟しているからであり、これは広告でのステレオタイプを無くしましょうという趣旨のもの。自分で加盟をしておいてなぜ反故にしたのですか?という抗議です(表現規制や圧力などではないと「UN Women」側も丁寧に説明しています)。

この「アンステレオタイプアライアンス」のレポートによれば、日本では「広告の中に自分を見出すことはほとんどない」と回答した人が68%にのぼり、調査した4カ国(他はアメリカ・イギリス・トルコ)の中で最も高くなったとのこと。それだけ日本の広告は極端なステレオタイプがまかりとおっているということでしょう。女子高生をキャラクター化する際により女らしさを際立たせ、ケアする役割を与える…といった表象はまさにそのステレオタイプの典型例で、日本ではその手の表象は残念ながらいくらでも目につきます。

世界に目を向ければ、世間に蔓延る無自覚なステレオタイプを意識させ、そこからの脱却を促す広告がポジティブに話題になっており、そっちの方が広告効果も高いだろうに…。

いつのまにやらステレオタイプな少女表象に覆い尽くされてしまうこの日本社会において、こんなステレオタイプではない少女表象を届けることは、単に海外の高評価映画を公開する以上に意義があることだと思うので…。

シネマンドレイク @cinemandrake

フロリダでは「Don't Say Gay」だったし、日本では「Don't Say 人権」だったわけだけど、やっぱり黙らせようという奴らには声をあげて対抗しないとダメだなと思いました。それが私のとりあえずの感想です。

2022-04-24 19:30:50
シネマンドレイク @cinemandrake

【感想記事 書きました】世間的な評判は良かった作品ですが、私は「女子高校生ロボットが皆を幸せにする、しかも恋愛伴侶規範に基づいて」…という構造がそもそも問題だと思うし、この世界が称賛されるなら私にとってはディストピアかな… 『アイの歌声を聴かせて』感想 ↓ cinemandrake.com/ainoutagoe

2022-04-25 07:01:00

「アイの歌声を聴かせて」は女子高生を搾取するディストピアだ!

女子高校生ロボットという日本の体質

やはり一番に挙げられる問題点は、女子高校生ロボットという本作の根幹の部分です。別にAIの実証実験をするのに女子高校生である必要性は皆無であり、SF上の理屈もたいしてないです。それどころかリアリティを考えるなら、このAIロボットを女子高校生の容姿にするのはどう考えたって支障をきたすでしょう。

ただでさえ、今はAIやロボットのジェンダーバイアスが問題視されており(以下の記事も参照)、この女性差別がことさら酷い日本でも頻繁に批判が起きています。

リンク FASHIONSNAP.COM [ファッションスナップ・ドットコム] AIにおけるジェンダー・バイアス問題を考える 日常生活だけではなく、さまざまな産業においてもジェンダー・バイアスが存在している。 例えば、多くの自動車のエアバッグやシートベルトといった安全装置は、クラッシュテストから得られるデータを元にデザインされているが、そこで利用されるダミー人形の多くが男性の体型を元にしてろ、女性の体格や妊婦は想定さ... 3 users 3

フィクションでもその問題意識は無視できないはずで、未成年である女子高校生の容姿のロボットなんて企業が開発したら、セクシャル・オブジェクティフィケーションど真ん中で一発で業界の非難のまとになり、会社の存続に関わるでしょう。

ましてや本作『アイの歌声を聴かせて』はその女子高校生の容姿のロボットであるシオンに「ケア」の従事をさせてしまっていますからね。余計に問題がある。ケアさせるなら『ベイマックス』みたいに性別要素を排除するのは避けられないはずで…。

結局、女子高校生にしないと売れない(少なくともそう思っている人がいる)という日本のエンタメの体質が染み出た結果のコンセプトであり、そういう日本のアニメ界隈の女子高校生依存は早急に大いに反省すべき点だとは思います。私は主役にするならあのイジメられていたゴミ箱ロボットとかにするべきなんじゃないかと思うけど…。

また、もうひとつ気になる『アイの歌声を聴かせて』の欠点として、物語全体が恋愛伴侶規範どおりに展開し、ハッピーエンドを迎えるところもちょっと…。

“幸せ”論は今の時代は猛批判を浴びています。とくに若い世代から。だからこそ恋愛伴侶規範を吹き飛ばした『アナと雪の女王』は大ヒットしたし、その後のディズニープリンセス作品、『モアナと伝説の海』『ラーヤと龍の王国』『ミラベルと魔法だらけの家』などは、女の子の幸せが恋愛に依存しない展開を描いているわけで…。

女子高校生ロボットのケアで異性愛が達成される物語で日本が幸せになっているようでは、私にとっては未来はお先真っ暗ですし、バージョンアップは必須ですね。

リンク シネマンドレイク:映画感想&レビュー 『アイの歌声を聴かせて』感想(ネタバレ)…女子高校生ロボットで日本は幸せになる? 女子高校生ロボットで日本は幸せになるのですか?…映画『アイの歌声を聴かせて』の感想です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。英題:Sing a Bit of Harmony製作国:日本(2021年)日本公開日:2

政治活動するオタクはオタクではない?

シネマンドレイク @cinemandrake

漫画やアニメを政治プロパガンダの道具に堂々と使う政治家は間違いなく漫画やアニメの文化を守ってはくれません。というかこうやって漫画やアニメが一部の政治家のプロパガンダ・ツールになってしまった時点で、もうそこには表現の自由はないですよ。

2022-04-24 22:00:00
シネマンドレイク @cinemandrake

こういう政治家を支持するオタクはもうオタクであることを捨てて、特定の政治家の信奉者になる道を選んだとしか言いようがないと思う。きっと最初は純粋に漫画やアニメが好きだったのだろうに、いつの間にか政治家の手先になってしまうというのは、なんとも悲しい末路だけど…

2022-04-24 22:05:47
シネマンドレイク @cinemandrake

『キューティーズ!』では主人公の少女は家に居場所はなく、性的なダンスをすることで充実感を得るようになっていく。自分が性的に消費されていることに無自覚で、それどころか「性的に見られる」ということは社会が自分を肯定しているんだと錯覚する。だからこそ大人が保護しないといけないのだけど…

2022-04-23 22:02:12