野球のルールブックを読んだことのある人なら、誰もが思っていたはずだ。 「ルール上のストライクゾーンと、実際の試合におけるストライクゾーンは違う」と。
2022-04-30 16:38:53「ロボット審判」の導入で、そのことが誰の目にも明らかになりつつある。 sponichi.co.jp/baseball/news/… i.imgur.com/X5dUVvN.png pic.twitter.com/3S6MxNIAzf
2022-04-30 16:38:54sponichi.co.jp/baseball/news/… ルール上のストライクゾーンを厳格に適用すると、記事で触れられているワンバンドの落ちるボールの他、特にサイドハンド投手の対角への変化球(左サイドハンド投手の右打者内角へのスライダーなど)は打者が絶対に打てないような球でもストライクになってしまう。
2022-04-30 16:38:55なぜそういうことになるかというと、そもそも「ストライクゾーン」というものは1887年に初めて統一的に設定されたものだが、当時はまだ「カーブを投げられる」というだけで打者を有利に抑えられるほどの変化球黎明期であり、ほとんどの投球はストレートだった時代だからである。
2022-04-30 16:38:56当然のそのカーブの変化量は現在とは比べ物にならないはずだ。 大きく落ちるカーブや、打者に食い込むようなスライダーやシュートなど存在すらしなかった。 だからストライクゾーンも問題にならなかったのだ。
2022-04-30 16:38:56しかしもはやその「ルール上のストライク」は打者にとって酷でしかない。 今までそれが大きな問題にならなかったのは、ストライク/ボールの判定に関して球審に大きな裁量があることを利用し半ばルールを無視する形で打者が絶対に打てないようなコースを「ボール」と判定してきたからにすぎない。
2022-04-30 16:38:57別に、野球のルールが変更されること自体は珍しいことではない。古くはマウンドの高さなどの他、近年でもいわゆる「統一球」への変更、コリジョンルール適用などの事例がある。 確かに「ストライクゾーンの定義の変更」となると歴史上初めてだが、形骸化したルールは現状に合わせるべきだろう。
2022-04-30 16:38:57他にも、「ロボット審判」は捕手の要求とは逆のコースへの投球、いわゆる「逆球」についても議論を呼んだ。 「逆球はストライクゾーンを通過していてもボールと判定される」というこれまでの「暗黙の了解」は、ロボット審判の導入で崩れるかも知れない。 video.twimg.com/ext_tw_video/1…
2022-04-30 16:38:57重要なのは、ストライクゾーンが半ばルールを無視する形で運用されてきた目的は「野球を面白くするため」だったということだ。 投手がサイドハンドばかりになり、打者が絶対に打てないストライクばかりを投手が投げるようになったら多くの野球ファンが離れていくだろう。
2022-04-30 16:38:58「ロボット審判」の導入も、あくまで「野球をより魅力的なものにする」ためにすべきものであるはず。 ロボット審判に対して意見のある人も多いだろうが、自分が「気に入る」とか「気に入らない」によらず「野球をより魅力的なものにするには?」という観点を忘れずに議論していただきたいものだ。
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