「競技ゲーム」と「学校教育」は何が違うか・・・サッカーにおけるリベラルアーツ隆盛と脱構築の時代

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トニーのおっさん @tonynoossan

確かにこれらのアプローチは直接的なサッカーの実力には結びつかない。 ピッチ上で役に立つ実学的なアプローチとは言えないだろう。 しかし、欧州競合国やトップクラブは各自、近代フットボールから現代フットボールへの移行の際に、この様な、 『リベラルアーツの再構築』 を行なっているのだ

2021-10-30 10:26:06
トニーのおっさん @tonynoossan

神学・スコラ学という全く実学的には役に立たない分野が近代化学を生み出す原動力になった様に、育成、戦術、戦略、財政、マーケティング、トレーニング理論といったサッカー的な実学を大きく発展する為には、 『ゲームとは何か?』 という根源的な問いに対する解を出さねばならんのだ。

2021-10-30 10:29:20
トニーのおっさん @tonynoossan

何故なら、リベラルアーツそれ自体は役に立たないが、この分野は 『とても役に立つ実学の普及と発展を促進する』 という効果を有しているからだ。 『主が我々に知性を与えておきながら、それを使わない事をお望みになるとは思いません』 これがリベラルアーツの根幹なのだ。

2021-10-30 10:30:49
トニーのおっさん @tonynoossan

この問いから科学が誕生したのだ。 そして、日本サッカーの様に、 『本質的にはキリスト教圏の考え方をするが、国民の大半はキリスト教徒ではない』 という国においてはゲームの捉え方を遊びではなく訓練として捉えやすくなる。 リベラルアーツの不在を科学的な合理性で埋めてしまうのだ。

2021-10-30 10:33:18
トニーのおっさん @tonynoossan

つまり、サッカーに対して物凄く『マルクス主義』的に捉えてしまうのだ。 だから、それに対して俺は『これはゲームだ!遊びだ!学習だ!目指しているのは協調でも共産でもなく、知的情熱の発散だ!』とNOと言い続けてるのだ。

2021-10-30 10:35:43
トニーのおっさん @tonynoossan

人を育てるって野菜や果物を育てるのと同じで、褒めたり怒鳴ったりしても作物が早く育つ訳ではないんだよね。 木に向かって『早く実をつけろ!』と怒鳴っても意味はないんだ。人が学び成長するってのは、自然現象や物理法則に基づくモノなんだな。

2021-11-07 10:08:50
トニーのおっさん @tonynoossan

赤ちゃんがハイハイして掴まり立ちして歩くのは親の意思によるモノではない様に、プレイヤーがゲームから何かしらを学び、考え、成長するのは、 〝ルールによって入力されたプレーに対して結果を出力するという複雑で興味深い相互作用のため〟 なんだな。

2021-11-07 10:11:28
トニーのおっさん @tonynoossan

塩を足せばしょっぱく、砂糖を足せば甘くなるのと同じで、サッカーは互いに上手い・勝てると考えるプレーをゲームに入力すると、結果や現象としてゲームがそれを判定し出力するという装置なんだ。 そして肝心なのは、ゲームは人工物なので、ルールは〝恣意的に組まれている〟

2021-11-07 10:13:34
トニーのおっさん @tonynoossan

ここが自然現象や物理法則と決定的に異なる点だ。重力や四季はヒトが作り上げたもんじゃない。だけど、ゲームのルールは違うんだ。 ルールを作った者、決めた者による〝意図〟が必ずそこにはある。例えば具体的な例を出そう。

2021-11-07 10:15:44
トニーのおっさん @tonynoossan

これはスーパードンキーコングというゲームだが、このゲームではバナナを取ると良い事がある。その為、クリエイターはバナナを矢印上に配置する事で、プレイヤーの進行方向を誘導する〝ルール〟をゲームに組み込んだ。このゲームはバナナを集めながら進めると『上手い』とゲームから判定されるんだ。 pic.twitter.com/2dRAogVvdg

2021-11-07 10:18:44
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トニーのおっさん @tonynoossan

この様に、サッカーもルールを恣意的に組み上げた者による『こういうプレーをしたら上手い』と判定されやすくなる基準や目安がある。 まず、対戦相手ではなくプレイヤーは 『ゲームと戦う』 『ゲームのルールを攻略する』 必要がある。 これが勝ち負けが存在するゲームの鉄則なんだ。

2021-11-07 10:20:39
トニーのおっさん @tonynoossan

まず、絶対的に対人競技は勝ち負けというゼロサムゲームのルールを理解する必要がある。 日常生活では他の人と仲良くしたり協力する事で利益が得られるが、ゼロサムゲームでは異なる。他のプレイヤーが損をすれば自分が得をする。 だから他人の妨害をするんだ。

2021-11-07 10:23:26
トニーのおっさん @tonynoossan

ゲームのルールがそれをやると上手いと判定するからやってるだけで、妨害する相手が憎いからじゃない。 お前が損すると俺が得をするから妨害する ただ、それだけ。 しかし、このルールを大半の人は受け入れられないんだな。基準に納得が出来ない。 学校教育はそうは教えないからだ。

2021-11-07 10:25:23
トニーのおっさん @tonynoossan

競技ゲームの指導は学校教育とは重なる範囲が多いけど、決定的に異なる点があるのだ。 最低限の秩序だった公民を生み出す為の指導が学校教育なら、競技ゲームの指導は『勝たなければ負ける』『実力を研鑽する以外に生き残る道はない』という冷たく厳しいルールに順応する事を目指している。

2021-11-07 10:27:59
トニーのおっさん @tonynoossan

この非情で厳格なルールを心の底から愛してるプレイヤーが『競技ゲームのプレイヤー』と呼ばれる人種で、このタイプはそもそもの考え方からして一般的なアスリートとは違う。 陸上競技で他人の妨害は許されないが、球技は違うんだ。

2021-11-07 10:30:40
トニーのおっさん @tonynoossan

競技ゲームを学ぶとは、ゼロサムプレイヤーが何を考え、どう感じとり、どの様に判断を下しているかを丸呑みする事から始まるんだ。 ゲームをやってる間だけでいいから、頭の中のスイッチを平時から有事へと切り替え、勝ち負けを追求するんだ。 それが出来ないと話にならない。

2021-11-07 10:33:44