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toluna_plus
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「VRとかじゃなくてマジでゲームの中に入るなんてゲーマーの夢みたいな体験させてくれたゲーム中古に売ったり忘れたりなんかするかよ。ずっとあたしの特別な位置に居続ける。これは絶対だし自信もて。あと忘れんなお前はあたしたちのパーティなんだって。
2022-06-23 22:26:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
許可してやる、言ってやれよリン。お前のキラキラした曇りのねえうざいぐらいのド直球の言葉をよ」 ACTIONGAMEの跳躍力でメアと同じ目線で言葉を送ったシロは最も信頼する相方にもそれを促した。
2022-06-23 22:28:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
応えるように暗影たちが噴水のように巻きあがり中から脚を天に掲げたヒクイドリが姿を現した。彼女は悠然とメアへと歩を進め堂々と声をかけた
2022-06-23 22:30:01![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「メア。AIである君がこのことを快、不快でどうとるかはわからない。だが私は君のことを仲間として、一個人としてとても好ましく思っている。常に楽しく笑顔を振りまく君の姿をみて私はずっとこう思っていたんだ」 【な、なんなのだ?】 戸惑うメアにキラキラとした笑顔で率直な感想を叩き込んむ。
2022-06-23 22:32:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「ああ、こんな娘が欲しいなと。そう思っていたさ。そうだろうシロ!メアのような娘がいれば更ににぎわうと思うだろう?」 「あたしに振るな!まあ……悪かないとは……思うけどよ」 リンは一瞬シロに振っていた視線をメアに戻すと攻撃をかわしつつまた口説き始める。
2022-06-23 22:34:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「どうだろうか?私たちはゲームとしてだけでなく個人としての君も好んでいる。遊戯に興ずるだけでなくただ君と語り合うためだけに会いにいくこともあるだろう。それは嫌かな?」 【い、嫌じゃ……ない……ないのだ】 先程よりも不安の安らいだ、少し照れの混じる反応のメアにアークが叫んだ。
2022-06-23 22:36:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「伝えたぞメア。アタシらは誰もこれから先にオメエから離れていきゃしねえって。それでもまだ不安だってんなら……ラムルディ!寄こしやがれ!」 「ほれ、行って来るがよいわ。どうあれあの名の童はお主の担当と決まっておる。しっかり頼むぞ」
2022-06-23 22:38:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
アークはラムルディからジュースの入った容器を受け取ると中身を飲み干す。すると鳥の翼が背から現出しメアの待つ空へと羽ばたいた。 「まだ不安なら……今アタシがやってるみたいによ~!」 【な、何をする気なのだ!?】
2022-06-23 22:40:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
行く手を塞ぐように飛行エネミーたちが壁を作るが翼の制動とシンアークによる急加速で潜り抜けていく。阻む者はもうない。捕まえた。 アークは宙でパーティメンバーを抱きしめこういった。
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「お前の方からアタシらの側にくりゃいいんだよ。こんだけのことができるオメエならやれるって」 【ほえ……?MEAが……現実に?何言ってるのだ?】 アークの腕の中で言葉の意味がわからないといった様子で困惑しているメアだったがアークは気にせず笑っていった。
2022-06-23 22:44:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「オメー自分で思考したりプログラム書き換えたりできるぐれえの超上等なAIなんだからさ。ハッキングでもなんでもやってウチのパソコンなんかに住んだりするのもいいんじゃねえの?
2022-06-23 22:46:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
オメーと同じAIのミニアークなんて実体化までして部屋うろついてんだぞ……そうだ難しいってならうちにそういうの詳しいやつがいっからさ手伝わせるのもありだな。どうよ?」
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【どうって……そんな、アークめちゃくちゃなこと言ってるのだ……自分の言ってること分かってるのだ?MEAはちょっとド凄いだけの……AIなのだ】 「人間から進化した超生命体SHとパーティ組んでる初のAIだぜ?自信持てよ、な」
2022-06-23 22:50:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
自身を信頼し肯定しきる力強い言葉にメアはとうとうおもばゆい表情を見せ。笑みを見せた。 「うん。MEAも頑張ってみるのだ!だからみんな帰ってからもMEAのこと忘れないで欲しいのだ!」 SHs大戦 8-28 終
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♦ メアとアークが地上に降り立つとあれほど蠢いていた暗影たちは姿を消し。フィールドも黒が続く暗い地平からどこか明るい空間へと様変わりしていた。 パーティを前にしてメアは小さい体なりに深々と頭を下げた。
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「みんなに意地悪してごめんなさいなのだ。みんなはちゃんと元の世界に帰すから許してほしいのだ」 謝罪の言葉に対し皆の反応は一つだ。すなわち。 「「許す!」」
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許しを得たメアは顔を上げ目を輝かせてパーティメンバーたちに頭から突っ込んだ。皆はそれを撫で口々にいう。 「まあ許すもなにも別に怒ってはないでござるからなあ」 「仲間の苦悩にも気づけない私たちの不徳のいたすところというやつだ気にしないでくれ」
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「この辺りホント―に外見元と違うの。もう少し図太くなってもよいと思うぞ」 「ま、こんな体験さしてくれたことにゃほんと感謝してんだぜ。それで……もういいのか?」 シロの言及はメアの気が変わることを考えれば危険な問いではあった。誠意として出された言葉にメアは笑って答える。
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「うむ。みんなが体を張ってMEAたちはパーティだって伝えてくれたからもう大丈夫なのだ。これでもしみんながMEAをほっぽらかしたらMEAの方から出向いてやるのだ~」 「こええこええ」
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「もし小さいアークのように外でも実体を持てるようであれば今度は店のドリンクを振舞うとしようかの。一杯ぐらいはおごってやろう」 ラムルディの粋な提案にメアは涎を垂らして頷いた。
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「その言葉、忘れずにいることなのだ!MEAはみんなと冒険したおかげで感情思考能力も演算能力もすっごくすっごくそれはもう担当のサカキバラねーちゃんが泣いて喜ぶほどに成長したのだ!きっとすぐなのだ」 「そんときゃアタシも奢って」
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「お主は散々無賃で飲み食いしておろうが。ランカ、帰ったら早速取り立てにいってやるとよいぞ」 「承知したでござる~」 「ヤメロ~!!」
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笑い合いつつも徐々に終わりの時間が近づいて来ているのを誰もが感じていた。だがそれは全ての終わりではなく。 「じゃ、みんなを帰すのだ。また会うために」 「ん」
2022-06-24 22:18:00