岩上安身氏による普天間問題と米軍駐留についての見解

岩上安身氏による普天間問題と米軍駐留についての見解
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岩上安身 @iwakamiyasumi

沖縄の怒りが、反基地闘争に広がっていけば、政府は辺野古に移設を強行できなくなります。仮に参議院で民主党が大敗し、さらに現政権が倒れるまで追い込まれるとしましょう。そのあと、自民党とみんなの党などの連立政権が成立したと仮定して、では、その政権は辺野古に移設できるか? 無理です。

2010-05-07 02:15:27
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。野党が与党を批判するのは当然するのは当然です。問題は、沖縄の移設反対の高まりをどうとらえるのか。今の野党は、政権をとったら、沖縄県内で移設工事を強行できるのか。どんな政権でも、流血の事態に至ったら、持ちこたえる事は難しい。

2010-05-07 02:35:59
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。誰が政権を担当しても、沖縄県内移設は難しい。県外も、困難になりました。沖縄であれだけ反対運動が盛り上がったあとで、ではうちにどうぞと手を挙げる自治体や地方は、今はもう考えられない。沖縄があれだけ嫌がるのだから、海兵隊には来てほしくない、という意識は日本中に広がってしまった。

2010-05-07 02:44:28
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。それでも、どうしても海兵隊の戦力が日本に必要で、日本は自力では自国を守れず、海兵隊が間違いなく、日本の利害のために血を流して戦ってくれるというなら、僕も海兵隊に残ってくれと頼むかもしれない。だが、現実には違う。海兵隊はそうした目的のために駐留しているのではない。

2010-05-07 02:53:01
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。何度も書いているが、日米安保と日米同盟は、中身が違う。今までは、曖昧にごまかされてきたが、もはやそうしたごまかしはきかない。明日、ゲストととして登場する森本敏さんは、日米同盟支持の論客だが、沖縄駐留米軍の出撃先が中東やアフガンであることを最近はもはや隠さない。

2010-05-07 03:04:04
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。米国は米国の国益にのみ、忠実に動いている。日本の利害を第一義的に守る義理などない。代表的なジャパンハンドラーの一人、マイケルグリーンは、日本に来てはしゃあしゃあと日米同盟の堅持を訴えるが、米国内向けには、日本との同盟関係を見直す可能性について、具体的に論議している。

2010-05-07 03:10:13
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。グリーンによれば、①日本の経済力が低下したとき。②米国が内向きになったとき。③米国の対中貿易が、対日貿易を上回ったとき、日米同盟見直しの議論になるという。すでに①と③は、現実となりつつある。米国は用済みになれば日本を捨てることができる。だが、日本は? 

2010-05-07 03:14:41
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。普天間の問題は、米軍基地の引っ越し先探しの問題ではない。冷戦の間は日本にとっても一定のメリットがあった日米安保体制が、冷戦後は意味をなさなくなり、米国の戦略に追随させられ、利用される体制に「再定義」された。それが日米安保の再定義であり、日米同盟なのだ。

2010-05-07 03:19:39
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。普天間の問題は、ごまかしの続いてきたこの国の安全保障のあり方を、根本的に見直す契機になりえたはずである。江藤淳が見抜いてきたように、戦後、ずっと米国は注意深く、日本の言論界をコントロールしてきた。

2010-05-07 03:29:01
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。再武装は認めても、米国の支配からの自主独立は認めない。これが親米保守。あるいは反米を容認してもその場合は空想的な非武装平和主義のみ。自主独立で、かつ自主防衛路線の論者は、存在を許さない。そうした論者は、戦後すぐに、自民党をつくった鳩山一郎を公職追放して以来、除かれてきた。

2010-05-07 03:38:00
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。これもまた何度も言うことだが、冷戦構造が続いていれば、日本は自主独立も、自主防衛も、真剣に考えなくてよかっただろう。米国が提供する枠組みの中で、ただひたすら経済の成長だけを追い求めていればよかった。だが、そうした構造は、もう終わった。その自覚が、20年たってもまだ足りない。

2010-05-07 03:42:49