シリコンバレーでのスタートアップ

@yokichiさんのシリコンバレーでのスタートアップに関するつぶやき
2
yokichi @yokichi

1)謙虚であって欲しい - つまり、日本での常識は通じない事を素直に認めて欲しい。日本での成功体験から来るプライドは捨て去り、一から出直すつもりで。社長の給料は現地の相場では1年目のエンジニアより安いかもしれないが、現地の常識に合わせる事に抵抗があるようでは正しい判断はできない。

2011-09-27 12:17:42
yokichi @yokichi

2)戦略的であって欲しい - 日本のサービス業で海外で成功した例はたぶん一件も無い。でもトライした例は山のようにある。それだけ難しい事をしようとしているのに、出れば何とかなると思うのは楽天的すぎる。現地の顧客を理解し、多大なコストを払って戦略を一から練り直す覚悟が必要。

2011-09-27 12:23:19
yokichi @yokichi

3)戦略・仮説を定めるのに必要な勉強をする前に投資しない。「常識」がわかる前に適当に登記場所を決めたり、資本構成を決めたり、ビジネスモデルを決めて突っ走らない。なぜなら、常識がわからないと、「取り返しのつかないミス」をするからだ。「走りながら考える」の前に正しいスタートラインを。

2011-09-27 12:27:51
yokichi @yokichi

4)「日本に何を残すか」の中長期的ビジョンを持ち、それに合わせて誰を海外に出すかの覚悟を決める。極端に言うと、本気で世界展開したいならば、おそらくビジネス側の人間は全員解雇したほうがいいかもしれないとか、そういう現実的なアクションを考えずに夢を語っても実現は難しい。

2011-09-27 12:31:47
yokichi @yokichi

5) EXITをどうするのか、事前に考えておくべき。上場するならどこの市場なのか。買収されるならどの国のどういう企業なのか。そういった「誰に対して魅力的企業にしたいのか」を不明確にしたまま突っ走ると、後で取り返しのつかない問題が戦略オプションを狭めていく。

2011-09-27 12:34:38
yokichi @yokichi

6) 海外展開みたいな超困難なことを、やりたいから、という情熱でやらない。情熱は必要だが、シリコンバレーにはもっと頭おかしいぐらい情熱的な人がいっぱいいて、彼らがついてくると安易に考えないほうがいい。趣味でやるなら会長職とかに退いてからやったらいいんじゃなかろうか。

2011-09-27 12:37:03
yokichi @yokichi

7)まず、優秀なトップを雇う。シリコンバレーでは、トップの優秀さがチーム全体のレベルに大きく影響をあたえる。もしアメリカで何の経験もない日本の社長が現地でトップやったら、誰がついてくるか冷静に考えたほうがいい。

2011-09-27 12:41:07
yokichi @yokichi

8) 日本人に頼らない。海外に出ておいて日本人に頼るとか謎すぎる。というか海外の事業を日本人がマネジメントできると思っているならば、本社の頭がドメスティックすぎるわけで、その状態では現地法人を活かせないと思ったほうがいい。

2011-09-27 12:42:38
yokichi @yokichi

9) アメリカ人のトップの下に、日米両方の文化を理解できるディレクターを配置する。この人は、米国わかってない本社のミドルマネージャと、日本わかってない米トップの間に挟まってボコボコにされる不幸な役割で超優秀なコミュニケーターとして現実解を探る役目。こういう人見つけるの激難。

2011-09-27 12:47:43
yokichi @yokichi

9) 補足、ちなみになんで日本はミドルマネージャーかというと、トップダウンが働きにくい日本組織で連携をするには日々の業務にベタベタに張り付いたミドルマネージャーに根回しできないと、トップが決めても動かない。

2011-09-27 12:49:04
yokichi @yokichi

11) アントレプレナーの最初の仕事は海外展開することじゃなく、そのビジネスがそもそも成立し、成功させられるのかを見極める事だ。日本ですら成功するかわからない段階で、決して資源を複数マーケットに分散すべきじゃない。日本人が日本でやって無理なら海外ではもっと無理。両国共倒れ。

2011-09-27 12:55:34
yokichi @yokichi

12) 自分より優秀な人を雇い、自分より高い給料を払う覚悟がないなら、やめたほうがいい。使えなければCEOだろうと解雇されて当然の文化で、そういう小さい保身をしようとしている人に、人がついてこない。

2011-09-27 13:05:44
yokichi @yokichi

10) まずは小さく始めて勉強すべきだが、最終的にはお金つむ覚悟がないなら、いい人雇えないという現実を直視したほうがいい。Googleのエンジニアが同じ給料で来るわけないし、Facebookのエンジニアが1.5倍の給料ぐらいで来るわけないのだから、金を積みなさい。

2011-09-27 12:53:27
yokichi @yokichi

13) 海外展開に際しては、自国の売上サイズに合わせた現実的な売上を想定してからコストをちゃんと計算すること。日本での売上が10億ぐらいあるビジネスならば、海外で1億円の売上を2年以内に立てられるかもしれないが、売上2億とかの段階では普通は早すぎる。

2011-09-27 13:37:23
yokichi @yokichi

13補足) 例えば、そこそこの人を二人雇って、オフィスと、弁護士と、会計士と雇って小さくスタートするだけでも、年間7千万ぐらいかかるわけで、そのチームで1億円の売上なかったら海外展開する意味なし。自国で売上数億では海外で1億円の売上立てるの難しい。

2011-09-27 13:39:26
yokichi @yokichi

ちなみに、日本のプロダクトやサービスの質は十分世界に通用するわけで、どちらにしてもいろんな産業で海外展開していくことになるだろう。問題はプロダクトやサービスじゃなくて、主にマネジメントの問題だ。つまり、ふつうは、日本のお客さんをハッピーにした人が社長になっている。

2011-09-27 13:56:43
yokichi @yokichi

海外展開というのは、ほとんどの日本企業が失敗してきたように、日本人にとってはそもそもかなり難しい。これは、明らかに、プロダクトの問題ではなく、そういうことをできる人材の不足が問題。

2011-09-27 13:58:05
yokichi @yokichi

もちろん、海外に駐在して仕事をこなせるマネージャーの仕事は大事だが、ここは数が少ないので、海外でがんばる若い日本人たちがちゃんと使いこなせれば、なんとかなる。あとは、マネジメントの問題だが、このへんもそのうち正しい見識が広まる中で変わっていく・・・と、信じたい!

2011-09-27 14:00:51
yokichi @yokichi

楽天的であることは、アントレプレナーの条件だから、やっちゃえ的な情熱はすごく大切にして欲しいと思っている。でも、大企業と違って、そもそも高いリスクをマネジメントするのが、アントレプレナーの大事な仕事。

2011-09-27 14:02:39
yokichi @yokichi

シリコンバレーに進出して失敗する経営者の多くが、「甘く見ている」、つまりリスクを見誤っている。ここさえちゃんと現実的な感覚を持ってもらえれば、それだけでも成功率は大きく変わると思う。なので、色々ありますが、ここはぐっとこらえて慎重になることをお勧めします。

2011-09-27 14:05:24