個人の顔形状モデルの安価で迅速な生成方法|北嶋克寛研究室

北嶋克寛 @Hokuto810

こんにちわ。 前回は、個人の（３D)足型モデルの安価で迅速な生成手法についての話をしましたが、今回は、個人の顔形状モデルの安価で迅速な生成手法についての話をします。#北嶋克寛

北嶋克寛 @Hokuto810

個人の顔形状を計測しそれを３Dモデル（ポリゴン）として復元（生成）する場合は、通常、レーザースキャナなどが用いられます。しかし、レーザースキャナを用いると、高価であるだけでなく、欠落する部分が生じる場合があります。また、テキスチャを再現することはできません。 #北嶋克寛

北嶋克寛 @Hokuto810

これに対し、私たちは、安価なデジカメを用いるだけで、かなりの精度（１％以下）で顔形状を復元しかつテキスチャも付与する手法を開発しました。復元には、独自に開発したGFFDと呼ぶ空間変形手法を用いています。 #北嶋克寛

北嶋克寛 @Hokuto810

GFFDの詳しい話はここでは省略しますが、いくつかの特徴点と空間上の固定点を操作点として空間を変形することができます。また、基底関数を変えることで、操作点の空間変形に及ぼす影響度（局所的に変形するか、大局的に変形するかなど）を自由に変えることができます。 #北嶋克寛

北嶋克寛 @Hokuto810

大局的に変形するための基底関数を用いて、顔の表面上にとった特徴点をデジカメ画像から抽出し、あらかじめ用意した標準モデル（ジェネリックモデル）を変形することにより、その個人の顔の表面形状が復元できます。同時に、画像情報からテキスチャを復元することもできます。 #北嶋克寛

北嶋克寛 @Hokuto810

こうして、顔の表面形状およびテキスチャが復元できますが、GFFDの特徴を有効に用いると、顔の表面形状だけでなく、頭蓋骨や表情筋などの内部モデルをその個人に合わせて生成することも可能になります。この点が大きな特徴です。 #北嶋克寛

北嶋克寛 @Hokuto810

表面形状と同じように、頭蓋骨モデルと表情筋モデルのジェネリックモデルを用意します。頭蓋骨モデルは、表面形状と同じくポリゴンからなりますが、表情筋モデルは、線分で近似し、一方の端点を頭蓋骨上に固定し、他方の端点を表面に固定します。 #北嶋克寛

北嶋克寛 @Hokuto810

その配置は、解剖学の資料に基づいて決めます。それらをGFFDの操作点とすることにより、表面上の操作点を頭蓋骨上の点に向かってスライドさせると、筋肉の収縮を表現することができます。表面上の操作点が移動することにより、その周辺の空間が変形します。 ＃北嶋克寛

北嶋克寛 @Hokuto810

このとき、基底関数は局所的な変形効果を表現しかつその程度を自由に変えることのできるGAUSS関数を用います。あらゆる表情筋の操作点を同時に動かすことにより、さまざまな表情や発話動作などを表現することができます。 ＃北嶋克寛

北嶋克寛 @Hokuto810

その表情や発話動作は、その個人の解剖学的特徴にある程度基づいて自動生成されるので、表情や発話動作そのものを真似しなくとも、自由に生成することができるというのが、我々の自慢です。 ＃北嶋克寛

北嶋克寛 @Hokuto810

現在、表情を含む発話シミュレーションの研究を行っています。また、個人の顔形状を忠実に再現するのではなく、より美しく（可愛く）復元する方法、加齢のシミュレーション、整形美容のシミュレーション、アバタに個人の特徴を与える手法の研究なども行っています。 ＃北嶋克寛

北嶋克寛 @Hokuto810

今後は、研究だけでなく、スマートフォン向けのアプリなどの開発も行っていく予定です。このような開発に興味をもつ若い人材を募集しています。気軽に問い合わせください。 ＃北嶋克寛