Sentinelの解析ツール(sentinel application platform)合成開口レーダー(SAR)画像処理方法(応用操作編)

Sentinel-1のSAR画像から範囲を指定して切り出しを行い、地形補正をかけるまでの手順書です。 範囲を指定する際の緯度経度は10進数で入力しないとズレます。度分秒形式は未対応。
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

それでは「必要領域だけ切り取って処理する方法」について解説していきます。Sentinel-2画像に深刻な容量の問題はない(それでも700MB程度ありますが……)との考えのもと、Sentinel-1画像だけ解説します。まずは、DLしたGRD形式のSentinel-1画像をドラッグ&ドロップでSNAPに放り込んで読み込みます。 pic.twitter.com/BURwjFHqaW

2022-08-21 11:33:23
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

昨晩と同じ画像を使って説明します。8/18にウクライナのオデッサ市、ミコライウ市、ヘルソン市周辺を撮影した画像です。 画像タイトル:S1A_IW_GRDH_1SDV_20220818T154508_20220818T154533_044609_055324_5FC7

2022-08-21 11:37:28
you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

読み込み完了。ここまでは昨晩と一緒です。 pic.twitter.com/0umIXex9h2

2022-08-21 11:40:12
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

必要領域の切り取りは上下左右のコーナーの緯度経度を指定して行います。今回はヘルソン市周辺をこの範囲で切り取りたいと思います。緯度経度の確認にはGoogle Earthが便利です。 北:46.75N 南:46.55N 西:32.35E 東:32.85E pic.twitter.com/y8M9GTWM6E

2022-08-21 11:58:19
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

では、実際に切り取っていきます。読み込んだデータ名をクリックした上で、Rasterツールから「Subset...」を選択。 pic.twitter.com/CA64WdGcEj

2022-08-21 12:03:43
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

こんなウィンドウが立ち上がる筈です。プレビューが生成されるまで少し時間がかかるかもしれません。 pic.twitter.com/FFwM0GtZFV

2022-08-21 12:05:46
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

座標指定で切り取ります。Geo Coordinatesを選択。 pic.twitter.com/bJ5g644DP0

2022-08-21 12:08:11
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

こんなウィンドウに切り替わります。勘のいいガキ……ではなく、勘のいい方はお気づきかと思いますが、ここに切り取りたい領域の東西南北のコーナーの緯度経度を入力していきます。 pic.twitter.com/e2cgjTgmlL

2022-08-21 12:12:20
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でちでち@誰もがVRの力を借りる未来を。 @takaoyome3

@Rb3qzWR5AK5nooA 確認させてくだち。 東西南北コーナーの指定時は10進法で行えばよろしいのでしょうか?

2022-08-21 14:04:55
you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

@takaoyome3 おっしゃる通りです。確か度分秒の入力には対応してなかった筈です。

2022-08-21 14:08:51
you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

入力完了。左側のプレビューウィンドウも反応していますね。切り取った後のデータ容量の見込みは、88.4MBとのこと。これなら問題なく処理できそうです。入力が終わったらOKを押しましょう。切り取り作業が始まります。 pic.twitter.com/EYyjOmSxvR

2022-08-21 12:22:43
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

一瞬で終わりました……。こんな画面になりましたでしょうか? [2]に切り取ったデータが生成されているのが分かります。本当に上手く切り取れているかどうか、疑似カラー化してチェックしてみましょう。すみませんが手順は割愛します。昨日のツイートを参照ください。 pic.twitter.com/P7bcB8CE8q

2022-08-21 12:25:37
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

疑似カラー化できました。未処理のデータを切り取っただけなので、上下は反転したままですが、指定したとおりの範囲を切り取れていることが分かります。 pic.twitter.com/ONL96RMcrA

2022-08-21 12:29:44
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

さぁ、それでは切り取った画像を地図と一致する形に処理していきましょう。方法は昨日と同じです。生のSAR画像ノイズ処理も補正もせずに、いきなり地形補正する頭Zすぎる処理方法ではありますが……まぁ、とりあえずは見れたらそれでいいですよね。Range-Doppler Terrain Correctionを選択します。 pic.twitter.com/45XF6zIw72

2022-08-21 12:39:10
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

昨日と同じです。まずは入力データと出力先を設定しましょう。間違って切り取り前のデータを選択しないよう注意。パソコンの性能にもよりますが、数十分から1時間くらいをドブに捨てることになります。[2]の切り取り後のデータを選択。 pic.twitter.com/KU6z9Z3rGd

2022-08-21 12:44:16
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

Processing Parametersのタブをクリックし、パラメータを設定しましょう。昨日と同じですが、念のため再度解説します。設定するのは2箇所だけです。地形補正に使うDEMデータを最新鋭のCopernicus 30m Global DEMに変更し、Mask out areas without elevationのチェックを外しましょう。 pic.twitter.com/nK3AzlF1xo

2022-08-21 12:54:09
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

昨日に言い忘れていましたが、この処理はネットに繋いだ状態で行ってください。処理に必要なDEMデータを自動ダウンロードして使う設定になっているためです。オフラインの状態で処理を行うと、エラーが出て処理が止まってしまう筈です。

2022-08-21 12:58:37
you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

パラメーターの設定が終わったらRunを押して処理を開始しましょう。昨日と違って早く終わる筈です。

2022-08-21 13:02:26
you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

おぉ、新記録が出ました! 27秒! まぁ、小さく切り取ったので当然ですね、早速、疑似カラー化して見てみましょう。 pic.twitter.com/AYxjADjPpU

2022-08-21 13:07:00
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

[3]に切り取った画像を地形補正処理したデータが生成されています。これを疑似カラー化します。間違えないようご注意を。 pic.twitter.com/KPz2SZ8LiM

2022-08-21 13:10:33
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

昨日と同じく設定はそのまま。OKだけ押します。 pic.twitter.com/fLivIkI4Xr

2022-08-21 13:11:53
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

できました! これなら処理も少なくて済みますね。そこまで高スペックなパソコンを持っていない方々にも、Sentinel-1への道が開けたのではないでしょうか。 pic.twitter.com/aYw9XECrGt

2022-08-21 13:14:27
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

これは余談になりますが、昨日に地形補正した1枚画像([4]に読み込みました)をGeotiff形式にエクスポートしようとすると…… pic.twitter.com/NqQGmHM9RU

2022-08-21 13:26:54
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

無理っす、と言われてしまいます。縦2万ピクセル、横4万ピクセルくらいある画像データなので、重すぎて変換できないんでしょうね。でも、切り取って処理した画像なら…… pic.twitter.com/8TyyzitpSJ

2022-08-21 13:30:01
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you1126 @Rb3qzWR5AK5nooA

すんなり引き受けてくれます。これでSentinel-1画像をGIS上で閲覧する道も同時に開けました。 pic.twitter.com/mPrvrlJov8

2022-08-21 13:35:09
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