彼は意表をついて、今僕がここに来た方向から現れた。足音一つ立てずに。 背後に誰かいる。その気配を感じて振り返ろうとした瞬間、頭から袋のようなものをかぶせられた。
2011-09-24 01:45:29僕がこの文章を書いているということは僕は殺されなかったということだ。安心して、もしくは期待しないで読み続けて頂きたいわけだが、そういう時、人間はどうすると思うか。誰も助けが来るはずもない地下の暗闇で、袋を頭からかぶせられて、首を絞められた時
2011-09-24 01:47:11どれでもない。何にもしない。僕は静かに、彼のすることに身をまかせていた。極めて友好的に。僕は全身をすっぽりと包まれた状態のまま肩を押されて少し歩き、座らされた。
2011-09-24 01:51:32動いてみてわかったが袋は拘束衣だったようだ。歩くのにも座るのにも支障はない。窮屈な感じもない。しかしそっと腕を上げようとすると真綿のように柔らかい布地はじわっと締め付けてくるのだ。足も、前にまっすぐ静かに歩くための方向と角度にしか動かない。
2011-09-24 01:51:59「手荒なことをして申し訳ない。まず、最後までちゃんと話を聞いてほしい。それから、話をしている間に誰か他の人、特に素性の知らない人に入ってきてほしくない。辺鄙な場所までご足労頂いた。それから乱暴なもてなし、申し訳ない。しかし理由はおわかり頂けましたね?」
2011-09-24 01:52:18ツイートを中断させて、じっくりと話をする。もちろんそれだけが目的ではない。こんな場所を用意して、こんな状況をセッティングしたのは、僕に教えるためだ。SHINEは、ジョークのサイトではない。中二病ネットワーカーの手すさびでもない。実体があり、裏付けがあるということ。
2011-09-24 01:53:05拘束衣とはよくできているものだ。だぶだぶの袋で、頭にかぶせられたらすぐに膝の下くらいまですっぽりと入ってしまった。ちっとも窮屈ではないのに、かぶっているだけで、手も、足も、ちっとも動かなくなるのである。
2011-09-24 01:53:52メモも、ツイートも、しばらくはできません。ただここでの会話につきまして内容を後ほど公開して頂くことは止めません。むしろ、お願いしたいことです。これからのことは全て記録しておき、後ほどお見せします」
2011-09-24 01:54:35「不自由させて申し訳ない。ただ、情報に関して、あなたは露出狂的な性癖をお持ちで、そのせいでこちらが迷惑しているということを理解してほしい。しばらくはお話に専念して頂きたいのです。お話をするぶんには大丈夫でしょうか。喉元が絞まっていたりしませんか」
2011-09-24 02:14:55