茂木健一郎さん連続ツイート 『「ネットがその可能性を全うするためには、コンテンツを一人ひとりが作り続けるしかない」』

茂木健一郎(@kenichiromogi)さん連続ツイート
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茂木健一郎 @kenichiromogi

ねこ(1)インターネットが登場した時に、新聞やテレビは、影響力がなくなるとか、あるいは将来消滅するという論調すらあった。実際にはそうなってはいないのは、日本に限ったことではない構造問題がある。

2011-10-03 08:21:20
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねこ(2)ネットは、本来、誰もがコンテンツの発信者になれる場である。その可能性はまだ進化し続けているが、一方でそれは「多様性」の場でもある。多様性は、モノカルチャーに負ける。日本で最もフォロワーの多い孫さんでさえ、視聴率にすれば1%でしかない。

2011-10-03 08:22:52
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねこ(3)皮肉なことに、ネットの素晴らしさである能動性、多様性ゆえに、従来型のモノカルチャー・メディアに負けている。その傾向はツイッターのトレンドを見ればわかる。その情報の一次ソースは、新聞やテレビなどの旧来メディアであり、この傾向は日本でも、アメリカでも変わらない。

2011-10-03 08:24:09
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねこ(4)ネット上「アバター」の概念を提唱した一人として知られるJaron Lanierの著書You Are Not a Gadgetの中で、Jaronはネットが旧来型コンテンツの流通の場になっていることを憂えている。「こんなはずではなかった」と嘆いているのだ。

2011-10-03 08:25:23
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねこ(5)「あなた自身を放送せよ」(broadcast youself)がスローガンのyoutubeも、多くのコンテンツが従来のドラマ、映画、ミュージック・クリップで占められている。ユーザーによって 作られたコンテンツもあるが、ここでも多様性がモノカルチャーに負けている。

2011-10-03 08:26:56
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねこ(6)ネットの特徴である多様性は素晴らしいことだが、それをもって、いかにモノカルチャーに対抗するか。私たちは、いかにして「蟷螂の斧」から脱することができるのか。ネットの可能性とともに脆弱性を見つめなければ、結局世界は変わらないだろう。

2011-10-03 08:28:24
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねこ(7)鍵は、長い時間がかかろうとも、自分自身で情報発信を続けること。Jaronが言っているように、ネットが初期に見た夢はもっと大きかった。単なる、従来型メディアを補完する存在では、小さすぎる。ミームの進化の現場に、自分の意見を投じること。

2011-10-03 08:29:25
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねこ(8)どんなにエッジが立った意見、情報を投じても、ネットの多様性の森の中で、それはすぐには広がらないかもしれない。従来型メディアのモノカルチャーに、すぐには対抗できないかもしれない。しかし、良貨はいつか悪貨をすり抜けると信じたい。人間は、結局、よりよく生きたいのだから。

2011-10-03 08:31:12
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねこ(9)いつか、新聞やテレビなどの旧来型メディアが、インターネットという「多様性」の森の、一つの住人に過ぎないように見える日が来るかもしれない。あれっ、ここに、不思議なキノコがある、みたいな。そのためには、「もう一つの」コンテンツを、一人ひとりが作り続けるしかない。

2011-10-03 08:33:47
茂木健一郎 @kenichiromogi

つまり、旧来型メディアの発する情報に反応しているだけではだめということ。以上、「ネットがその可能性を全うするためには、コンテンツを一人ひとりが作り続けるしかない」ことについての連続ツイートでした。

2011-10-03 08:34:46