【アニメてにをは・魔女の宅急便~その15】
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【381】ここでキキの表情が、覚悟が決まった、という感じになり、『飛ぶこと』へと意識を集中していきます。 ひとつながりの動きの中で、表情の多彩な変化が描出されています。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/RiRiTgXLGn
2022-11-05 06:13:45【382】周囲の街のひとびとも、何事かとキキに注意を呼び起こされて彼女を見つめます。 飛ぶことへ集中しているキキへカメラがズームイン。彼女はゆっくり背を屈めて、飛ぶ態勢へと身構えます。背筋の変化に注目しましょう。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/vZ8ENdsE5V
2022-11-05 06:16:51【383】キキにアップ。尋常でない集中力が極まるように、顔や表情が小刻みに揺れつつ・変化していく。 髪の毛もぞわぞわっと動くのは、宮崎アニメお得意の記号的表現。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/Gj8XflAxAp
2022-11-05 06:20:22【384】動画で見ないといまひとつ分かりにくいと思いますが、キキの集中力は後頭部の髪の毛が総毛立つように反り返っていきます。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/zhTXBam2im
2022-11-05 06:27:10【385】宮崎アニメのヒロインが緊張・集中するときに起きる、髪の毛の総毛立ち。 しかし本人の総毛立ちとシンクロするようにモノ(デッキブラシ)も総毛立ちするケースは珍しいのではないでしょうか? #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/I7ZHCxqfgy
2022-11-05 06:31:56【386~①】飛びます。 まずはスカートが揺らぎ始めます。そして周囲の紙クズごみが同心円状に四方へと撒き散らされていきます。 宮崎アニメにあってですら、こんなに『飛ぶ・かもしれない』瞬間に特化して見せる場面があったでしょうか? #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/rWvlweQcKj
2022-11-05 06:37:54【386~②】これは動画で見ないとわかりませんが、地面に置いた両足が『ガクガク』と小刻みに揺れています。同じ原画を、わざと小刻みに位置をずらして描いているのか、撮影の段階でずれを生み出しているのか。 これも『飛ぶ・前兆』を表現しています。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/5G78el9h9e
2022-11-05 06:42:26【386~③】それから同時に、足元から放射状にひろがる土埃。 『特効(特殊効果)』の手による、エアブラシでの動画表現。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/3p8wzmJgU6
2022-11-05 06:47:34【386~④】そして飛びはじめます。 注目ポイントは、浮き上がる足裏。 地面に接していた足が宙に浮いていきます。 上昇表現は『ただのスライド』。『作用/反作用の表現』はあえて付加されていません。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/CjxH4dmUpD
2022-11-05 06:52:10【386~⑤】ここで驚かされるのが、スカートの裾のゆらぎは『繰り返し』表現によってなされていることですね。『全作画』じゃない。 これは『効率・省略化』のためというより、『規則性』を表現したかったんじゃないでしょうかね。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/IDuZVmP9nw
2022-11-05 06:56:26【387】カット切り替わってのキキも、裾のひるがえりは『送り・繰り返し』で表現されていますね。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/qwkgl4yCOO
2022-11-05 06:59:06【388】飛んだ! さあ、ここからは私の独擅場=『飛ぶことの・作用/反作用』のオンパレードです。 宮崎アニメの『飛行シーン』はいつだって、重力に逆らう『作用/反作用の葛藤』のなかで為される、『不安定』な営みなのです。 飛ぶこととは『不自由』なのです。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/TS1sIvaFeN
2022-11-05 07:05:25【389】キキはいま、何重にも『飛ぶことの困難さ』と戦いながら『飛んで・います』。 ①本調子でない自分の飛行能力。 ②慣れないデッキブラシ ③狭い街路の間を縫うように飛び跳ねる ④そして重力との闘い それら複雑な『作用/反作用』の動きを、一気に見せる。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/CNP3jWhZ4g
2022-11-05 07:11:03【390~①】建物の頂上部を跳ねると、そのままキキの動きをカメラは追い、すぱっと視野が広くなります。 ここは標準的な寸法の背景ではなく、いわゆる『長セル』を効果的に使っていますね。 思わぬ屋上にひとが映りこんでいてユーモラス。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/kAVmrOMm8a
2022-11-05 07:15:37【390~②】さらに飛んで、それにつれ長セルも視野を開いたかと思うと、ストーリーの急所=風に流された気球が視界に入ってきます。 ここは見事。 ①キキの運動と②トンボの気球、2つの運動が視界のなかでひとつに結ばれる。 これも『運動の複数性』ですね。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/tXxtuILzzj
2022-11-05 07:23:45【391】ひょっと気球が見えたかと思った瞬間に、もう次のカットに移っていて、いさぎよい演出ですね。 あの、コンマ0.5秒の気球の映り込みだけで、ドラマの演出としてもう十分、という演出的判断。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/FmyjsAl79u
2022-11-05 07:28:55【392】カット変わって、遠くを飛んでいたキキが一気にカメラの方へ急接近する。 操縦の慣れないデッキブラシのために、不安定に回転しながら飛んでいること自体が、美的・運動的な面白さを加味していますね。 フィクションにおいてカメラ『映え』する効果って、よく考えると不思議ですよね。 pic.twitter.com/Vceba1E31N
2022-11-05 07:36:27【393】相変わらず操縦がうまくいかないキキ。トンボを助けようとする行為に、『うまく操れないデッキブラシ』という余計な設定が生きていて、『飛べるかな?飛べないかな?』という宮崎アニメ特有の『飛行の不自由さ』が面白く見せてくれますね。 #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/VovGXoa10E
2022-11-05 07:44:05