柿沢議員、チェルノブイリ事故ヒアリング@キエフ

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柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

チェルノブイリから100km、キエフに戻り、ホローシャ非常事態省立入禁止区域管理庁長官、放射線測定の専門家のタバチニー中央地球物理観測所副所長、国会の担当委員会職員であるボリシュク最高会議災害除去等委員会事務局長とのヒアリング兼 http://t.co/h81LSHPi

2011-10-16 00:17:32
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柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ホローシャ立入禁止区域管理庁長官、原発事故発生当時に発電所で働いていた今や数少ない生き証人の一人でもある。事故から25年にあたり発刊された国の報告書、詳細な汚染マップとその電子版を持ってきてくれた。 http://t.co/W2Gbl1Lt

2011-10-16 00:18:45
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柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

除染に関して、前日のヒアリングで当時の非常事態省副大臣プリステル氏からその有効性と費用対効果を疑問視する発言があった。出席議員「30km圏内の除染はどのくらいやったのか?」ホローシャ氏「除染を行なったのは3つ。原発周辺、プリピャチ市、道路等の交通網だ」

2011-10-16 00:21:28
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ホローシャ氏「原発は発電継続を予定していたので、周辺の徹底的な除染をやった。プリピャチ市は当初は住民を帰還させる予定だったので一定の除染を行なったが、半減期の長いプルトニウム等が検出され、放棄を決定した。交通網については、道路はアスファルトを敷き直し、また車の除染所を設置した」

2011-10-16 00:22:45
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

出席議員「30km圏内に住民を戻すための除染はやっていない?」ホローニャ氏「プリピャチ市以外ではやっていない」タバチニー氏「88年までは住民は帰還の方針でモニタリングを行なった。しかし88年に帰還不能と判断。判断の前提には2年半に及ぶモニタリングによる測定データの蓄積があった」

2011-10-16 00:24:04
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

出席議員「避難区域の設定プロセスは?」タバチニー氏「事故直後の4月末の段階ですでに30km避難を決定。5月8日までに区域内の全員避難と。さらに6、7月のモニタリング結果に応じて対象地域を一部30km圏外に拡大。ジトーミル州の55km、90km地点の2つの村を強制避難の対象に」

2011-10-16 00:26:07
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

タバチニー氏「一方、30km圏内であっても測定値の低い2つの村については、8月に例外的に帰還を認める決定をした」出席議員「帰還不能の判断は?」ボリシュク氏「最終的な判断は86年5月末から6月初旬にかけてのソ連邦決定だった。避難住民にキエフ又は希望地に住宅を与える決定をした」

2011-10-16 00:26:51
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

出席議員「帰還不能であると住民に知らせたのか?」ボリシュク氏「特別に『もう戻れません』という知らせはしなかったが、住民は施策を通じて理解した。『住宅がもらえる』というのはそういう事(=帰れない)に他ならない」

2011-10-16 00:27:51
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ホローシャ氏「色々なケースがある。(事故後36時間で避難を開始した)プリピャチ市は当初は3日間の一時避難と言っていたから、貴重品のみ携行。ペットも置き去りにした。しかし5月8日の30km圏内の全員避難は家畜や家財道具まで運び出した。当初から一定の長期化を考慮していた」

2011-10-16 00:34:40
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

出席議員「30km圏外の山林等の除染はあきらめて放置したのか?」ホローシャ氏「私達の経験では広大な地域の除染は経済的にもロスが多い。費用対効果を考えると、人の集まる市街地や学校、幼稚園では(除染は)必要だが、その他は不必要と判断した」

2011-10-16 00:36:07
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ホローシャ氏「一方、農地については特別な農法で(放射性物質の)作物への移行を防ぐ事が必要。これは土壌の除染ではなく、例えば作付する作物を変える。乳牛を肉牛に変え、出荷前に汚染のないエサを食べさせる、小麦を作っていた農家は食用でない作物に切り替える等々」

2011-10-16 00:36:54
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

出席議員「ソ連邦との関係から言ってウクライナ共和国は何もできなかったのでは?」ホローシャ氏「当初はソ連邦の秘密主義が徹底、事故を小さく見せようと『4号炉は88年末に復旧』と説明。しかし被災者の大量避難、ミルクの汚染、病気の人が出て、ただならぬ事が起きていると隠せなくなった」

2011-10-16 00:41:47
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ホローシャ氏「90年代になると逆に情報の過多によるポピュリズムが横行するようになった。チェルノブイリの危機を煽って政治的に利用とする輩が出てきた。事実に基づいた法律を作らなければならない」出席議員「ポピュリズムに陥って法令を作った失敗例が何かあったら話してほしい」

2011-10-16 00:49:54
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ホローシャ氏「補償対象となる被災者の枠を広げ過ぎてしまった。放射線の専門知識に基づいたものになっておらず、要件が甘かった」ボリシュク氏「91年制定の被災者補償法において、一生の被曝限界値を7ベル(1ベルはおおむね10mSvとの事)として、それを超える場合は補償の対象にした」

2011-10-16 00:55:14
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ボリシュク氏「被災者補償法は必要な法律だったが、問題はベースとなる科学的な基盤が存在しなかった事だ。一生の被曝限界値をどの水準と見るかは、7ベル説と35ベル説と色々な見解があり、国民はより厳しい7ベルを信じるようになった。このため政府も国会も7ベル基準を採用する事を決めた」

2011-10-16 00:55:53
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

ボリシュク氏「厳しい基準で補償の対象を広げた裏には、『補償を行なうのはソビエト中央政府だ』との目論見があった。しかしソ連邦は間もなく解体、法律は残り、補償の責任はウクライナ政府に引き継がれた。そして今でも7ベルか35ベルかの論争は続いており、決着していない」

2011-10-16 00:56:44
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

タバチニー氏「30km圏外の汚染の線引きについて。レントゲン/hで20ミリ、5ミリ、3ミリで汚染の線引きを行ない、86年5月1日に国家委員会に提出した」1レントゲン/hはおおむね10mSvとの事だから、20ミリ=200μSv、5ミリ=50μSv、3ミリ=30μSv/hとなる計算。

2011-10-16 00:58:29
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

タバチニー氏「国家委員会の決定として、20ミリレントゲン/hの地域は『今後100年間居住不能』に。5ミリ以上は当初は『一時避難』とされた。5月8日までに避難した30km圏内とほぼ重なる。3ミリ以上は『評価監視区域』とされた」。この辺は通訳が訳した通りに書いている。要確認。

2011-10-16 01:15:50
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

タバチニー氏「5ミリ~3ミリレントゲン/hの地域は、妊婦と子どもは当初から夏休みまでの一時移動の名目で避難した。避難者は法律に基づいて補償の対象に。結果として30km圏外の200万人が何らかの補償を受けている」

2011-10-16 01:16:33
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

柿沢「そもそも立入禁止区域管理庁は何をやっている役所か?人が住んでいなければ区域管理と言っても仕事は多くないと思うが」ホローシャ氏「この名称は仕事内容と合致していない。原発停止に伴う石棺化等の管理、放射性廃棄物の処理、30km圏外の農業等への指導、この3つをやっている」

2011-10-16 01:17:13
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

柿沢「地下水汚染について」ホローシャ氏「30km圏内、廃棄物の「埋葬」地点付近に40以上のモニタリング井戸を掘った。結果としてセシウム、ストロンチウムは2006年基準に基づく2Bq/l以下、他の核種もIAEA基準を下回る。ましてや30km圏外も問題ない」

2011-10-16 01:17:33
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

柿沢「福島第一は建屋の地下にたまった汚染水と地下水が通じてしまっていると報じられている。汚染水の地下水漏出対策は」タバチニー氏「86年当時は炉の水が地下水に回り川に流出する事態を非常に恐れた。地中30mの深さまで縦に掘って粘土を流し込み、粘土層の壁を作り、川への流入を防止した」

2011-10-16 01:18:12
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

タバチニー氏「最近の観測では地下水のプリピャチ川への流入は少なく、さらに地下水の流れは動きが遅い事が分かってきた」

2011-10-16 01:18:49
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

出席議員「石棺の評価は」ホローシャ氏「86年当時の石棺化は、爆発で破壊されむき出しとなった原子炉を覆い、風による放射性物質の飛散を防止する上で意味があった。ただし建設は遠隔操作等で行なわれ、残存する建屋部分も利用され、時間のない中での工事だったので、完全なものではない」

2011-10-16 01:19:48
柿沢未途 衆議院議員(江東区・東京15区) 自由民主党 @310kakizawa

「溶融した燃料が密閉された中で、どうやって温度を下げたのか」ホローシャ氏「難しい質問。当初3500℃以上と思われる燃料温度は今40℃前後。発災当初、ヘリから鉛、粘土、砂を投下、しかしあまり効果はなかった。水注入も効果が上がらず、むしろ汚染水の副作用が。時間の経過で冷えたという事」

2011-10-16 01:20:31