『ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION』グリフィスとガッツの関係性について
加えて、それ以前にグリフィスは(キャスカはきっと気づいていた)"弱い自分"を直視するということも受け入れられなかったのではないかとも思える。 twitter.com/sagara1/status…
2022-12-20 00:37:05その上で必死の形相で自らを救おうと走り寄る鷹の団の団員たち、キャスカ……そして、ガッツ。 「今、お前に触れられたら……」 「俺は二度と……」 (触れて、その肩を掴んでしまう) 「二度とお前を……」 pic.twitter.com/qdlcbHXhjJ
2022-12-12 00:57:13そしてガッツが憧れ、何を振り捨ててでも対等の友として横に立てる存在になりたいと渇望している相手は"誰の支配も受け付けない輝かしき白き鷹、仰ぎ見られ皆の夢を託され体現する理想の英雄"としてのグリフィスであって。弱さも抱えた一人の人間ではない。
2022-12-20 00:37:06グリフィスもそれが分かるから、ガッツの失望を恐れ、ガッツの憧れから外れる自分など見せることは叶わないだろう。 もしもそれでも恐れず踏み込めたとしても……ちょうど物理的にも精神的にもぶつけられた裸のキャスカを受け入れたように、
2022-12-20 00:37:06ガッツは鎧兜を脱いだ裸のグリフィスという人間を(トラウマとして根付き、出会いの時からそのまま口にもしていた)同性愛嫌悪も乗り越えすらもして受け入れ得た可能性も、存在しないとまでは言えないけれど奇跡的とでもいうべきものだろうし。 その上、
2022-12-20 00:37:07何もかも脱ぎ捨て裸の自分をぶつけるにはグリフィスはあまりに誇り高く、そしてキャスカのようにガッツの前で否応なく無防備な姿を晒す機会を得ることができたわけでもなかった。 グリフィスを心身ともに無防備な姿に追い込むなど、当人自身にすら容易なことではない。
2022-12-20 00:37:07そして、実際に少なくとも身体面において無防備な姿をガッツの前に晒した時には鷹は地に堕ち……あまりにも多くが取り返しがつかない形で失われてしまっていた。
2022-12-20 00:37:08こうした話の上で(以下、12話の内容を先取りすることになるけど、あれだけ広く知られた傑作中の傑作である原作の展開として周知のこととみなして続ける)ゴッドハンドへの転生によって、それらがどう「解決」されたか。
2022-12-20 00:37:08まず、城への夢は転生で得た圧倒的な力で叶う。 おそらくそれはもう過程に神話じみた英雄譚の数々、悪夢じみた惨劇の数々が伴おうとも、表面上の意識ではグリフィスがそれなりに熱心にその道を歩んでいこうとも……きっともう実のところ大したことではない、余録みたいなものだろうけれど。
2022-12-20 00:37:09次に、グリフィスではどうあってもガッツに性的に抱かれることは出来なかった。一心に憧れを向けられた白き鷹は、その翼を脱ぎ捨てて一人の人間として飛び込み受け入れられることなど出来なかった……しかし、闇の翼フェムトとなったグリフィスにはガッツの何より大事なものを目の前で凌辱することで、
2022-12-20 00:37:09たとえそれが怒りと憎しみと殺意といったものであってもその心を自分で埋め尽くすことが出来た。 全身全霊で自分をにらみつけるガッツの視線に思いに全身を刺し貫かれ、犯されることができた。
2022-12-20 00:37:09その後も決して絶えも薄れもしない憎悪と怒りによってガッツの心はグリフィスに縛りつけられ、グリフィスもまたガッツに縛られることができた。蝕の記憶と贄の烙印が二人を繋ぎ続けてくれる。「夢を忘れさせ」るまで渇望した相手の心を、絶対の執着を自身のものとすることを為し遂げることができた。
2022-12-20 00:37:10そしてシャルロット王女もキャスカも、それにガッツも当然のものとして望み得るのに、グリフィスは自らにも愛する相手にも望み得ない"愛し合う二人の大事な子どもを得ること"も、その誕生に関わり己自身も注ぎ、愛する相手とも結合して生まれた存在に依り代として転生することで代償と出来た。
2022-12-20 00:37:10グリフィスとしてガッツとの間に自分自身が許せなかった対等でない関係も、親子として接するなら叶うものともなった。 万々歳、見事な「解決」と言えるのではないだろうか(そうかな?)。
2022-12-20 00:37:11グリフィスにとってのガッツは「お前は俺のものだ」(お前を所有して、夢に向かって飛んでいる鷹こそが俺だ)という存在なのだ派なので、ガッツに抱かれるグリフィスは解釈違いですね!とTL見ながら思った。
2022-12-20 00:50:06いやまああの二人のセクシュアリティや矢印の含みの余地に関して私はあれこれ考えてないし、関係性とタチネコみたいなアレを同一視するのは本来カプオタの悪い仕草にしてもまあお行儀が悪いという自覚があるが……。(何か一人でフィクションのオタクとしての罪悪感を加速させてゆくオタク)
2022-12-20 00:50:06@aiaisfosarustar まあ、実はその線の解釈でも見方をまとめていこうと思えばまとめていけるんですよね。どちらの解釈もそれで通せる余地がある。 というか原作読んだときだと(というか割と今も原作については)むしろそっち寄りの読み方してたりも。
2022-12-20 01:01:41@aiaisfosarustar 更に俗な話するとアニメ版はガッツの方が攻め受けだかタチネコでいえば(原作に比して印象としてかなり強めに)受け/ネコっぽい。"なので逆に"そのガッツに似合わないし過去のトラウマからめちゃくちゃに、される以上にすることを忌避しそうな役回りを求めてしまうのだとしたらその在り方の哀しみが…
2022-12-20 01:15:49@aiaisfosarustar いやまあ、別に同性愛について(例えば異性愛に比して)特段過剰な思い入れがあるわけでも見識???があるわけでもないので、常日頃からいろいろ入れ込んでる対比的な関係性描写を好む見方の一環としてこのケースではこうなった以上でも以下でもないというか…… #ろくろを回しながら
2022-12-20 01:18:20カプオタとしての私に話を伺ってみると「あの夜シャルロッテに抱かれる側に回らなかったということは、翻って、自分の手の中に残されたもの、『夢の形』を確かめる行為としてあのシーンの感情の揺れをとられるならば、単純に夢を性行為の役割等に重ねるのは不用意であることは認識しつつ、
2022-12-20 00:54:33やはりグリフィスが抱く側に回ると言うことなのではないでしょうか?」という証言が得られたので、(そうなんだ、すごいね)と思った。(心にもう一人の人格でも飼ってるのか?)
2022-12-20 00:54:33@aiaisfosarustar 王様は娘が何より大事だから抱かれたがっていたわけだけど、グリフィスにとって本当は夢より大事なものが自分の手からすり抜けていったのに、今目の前にいるの夢のための手段にすぎない相手でかつ色々と八つ当たりの対象になる条件満たしまくってる相手なのに、そんなのに抱かれても……
2022-12-20 01:11:13『ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION』13話無修正版(Netflix配信では無修正版)観た。 グリフィス/フェムト、行為の間も原作が9割ガッツを向いているとするならもう9割5分とか9割8分とかガッツに向いてる感じがした。 これまでの描写からしても togetter.com/li/2012835 "らしい"なとも思った。
2022-12-27 23:50:25