- Duke_mayutan
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25 史帆父:大人というのは格好をつけないと生きていけないもんなんだ! パパもママも同じだ! 史帆:そんなの嫌!! そう言って離婚届を破いた 史帆兄:馬鹿だなお前は そんな紙切れ区役所行けばいくらでもあるんだよ 史帆父:史帆にそう言う言い方するな! 史帆兄:どう言っても変わんねえよ!
2021-11-19 20:36:3526 史帆:お兄ちゃんなんて嫌いだ! そう言ってテーブルの上のビール缶を兄に投げつける 史帆兄:何すんだよ! 2人は取っ組み合いの喧嘩になった 史帆:私はパパとママが仲良くなるように一生懸命頑張ってるのに!! 史帆兄:いつまでもガキみてえな事言ってんじゃねえ!! 史帆母:やめなさい!
2021-11-19 21:43:3427 止めに入った母もソファーに突き飛ばす 史帆:ママなんて嫌い! みんな嫌いだ!離婚なんて認めない!! そう言って泣きながら史帆は家を飛び出した
2021-11-19 21:43:3528 しばらくして落ち着いてから、史帆の父は荷物を持って準備をした 史帆母:史帆にあったらなにか言っておいて 史帆父:ああ 史帆兄:俺も荷物まとめるぜ 史帆母:あの仲間達といい加減にしなさいよ 史帆兄:うるせえな、自分の始末くらい自分でするさ 史帆父:是非ともそう願いたいもんだ
2021-11-19 21:43:3529 史帆兄:それでも親か 史帆母:勝手に脱線して今更親呼ばわりは何よ 史帆兄:俺はいいさ、史帆のこと考えてやれよ やつはまだ中3なんだ、俺みたいにさせたくなかったらな、ちゃんと話してやれ!ちゃんと! 親父は古女房より若い女が好きなのか? 史帆父:いい加減にしろ! そう言って出ていった
2021-11-19 21:43:3530 ○○:あと3人か… ○○のところには沢山生徒から電話がかかってきた 美玲:もう寝たら? ○○:いや、俺はまだ起きてるから 美玲こそ今が1番大切な時期なんだから早く寝な 美玲:はーい、じゃあおやすみ ○○:おやすみ〜 美玲は隣の寝室に入った すると、チャイムが鳴った
2021-11-19 21:43:3631 ○○:はーい、史帆… ドアを開けると史帆が立っていた ○○:どうしたお前こんな時間に… 史帆:助けて…助けて先生…お願い…助けて… そう言って頭を下げた
2021-11-19 21:43:3632 ○○は史帆から事情を聞き、史帆の家まで来た 史帆母:すいません、ご迷惑かけて ○○:史帆さんが手を焼かせたのはこれが初めてです おそらく他に行くところなくて家に来たんでしょう 史帆母:遅くにどうもありがとうございます
2021-11-19 21:43:3733 ○○:私一言親御さんに話があって来ました ご夫婦の事なんで他人が口を出す訳にはいけませんが、仮にも親ならば高校入試前日に離婚の話をすることはないと思いますが… 史帆母:あっ…明日でしたっけ…? ○○:明日です… 史帆兄:そんなもんすよ、うちの親なんて 奥から金髪の若い男が出てきた
2021-11-19 21:43:3734 史帆:兄です… ○○:ああ…沈没前のネズミだね 史帆兄:ああん? ○○:ああ、船が沈む前にネズミは必ず逃げ出すからさ 史帆兄:そうなんだけどさ、逃げたくねえって親にしがみついてピーピー泣いてる子ネズミがいてみんな困ってるんだよ あんたがよく言って聞かせてくれよ
2021-11-19 21:43:3735 史帆はリビングから出ていった 史帆母:先生、ビールでよろしいですか? ○○:いやいや、そんなもの結構でございます ビール頂くためにここに来たんじゃございません 史帆母:あの、でしたら私共のことはお構いなく… もう結論は出てしまったんですから
2021-11-19 21:43:3836 ○○:結論を変えろとは言いません ですが史帆さんにこの事はご報告なさったんですか? 史帆母:あの子も大人になったら分かります ○○:そんな先のことを言ってるんじゃありませんよ 今ですよ、あの子は今苦しんでいるんです その苦しみから、あの子は学校で友達をいじめ不登校にしてるんですよ
2021-11-19 21:43:3837 史帆母:そんな… ○○:しかし、なぜあの子があんなツッパるのかよくわかりました 大好きなお父さんとお母さんの仲の悪さに苦しんで、それに押しつぶされないように学校でツッパってるんですよ 史帆母:そうでしたの…
2021-11-19 21:43:3938 ○○:あの子は扱いやすい子ではありません あの子は家庭のゴタゴタに押しつぶされないようにとあの子はツッパってるんですよ 他人の私が離婚するなと言える筋ではありません ですが娘さんには謝ってあげてください 日本中の受験生の親が、今日は寝ないで我が子の心配をしとるんです
2021-11-19 21:43:3939 史帆母:わかりました お兄ちゃん、史帆呼んできて 史帆兄:てめえらの問題だろ てめえが呼んでこい ○○はこの若者の言葉遣いが気に入らなかった 史帆母:そうね、先生少々お待ちを… 史帆の母は史帆の部屋に向かった リビングには○○と史帆の兄の2人きりだ
2021-11-19 21:43:3940 ○○は史帆の兄に言った ○○:おい 史帆兄:なんだよ ○○:親に横柄な口利くな 史帆兄:なるほど、史帆から聞いたがお節介な先公だ 史帆の兄は○○の言葉を真剣に受け止めていなかった
2021-11-19 21:43:4041 史帆の母は史帆の部屋のドアを開けた 開けた途端に冷たい北風が母の顔に当たった 見るとベランダへの窓が開いている 史帆はベランダに出ていた 史帆母:史帆… そして史帆はベランダの柵によじ登った
2021-11-19 21:43:4042 史帆母:史帆ー!史帆! その声はリビングの2人まで届いた 声の聞こえた方へ行くと、母親が史帆を必死で抑えている ○○:史帆ー! そして、母親と兄と○○の3人で史帆を部屋の中に押し込んだ ○○:このバカが!
2021-11-19 21:43:4143 史帆:私なんか…どうなったっていい… 史帆母:だからって死ぬ事ないの 死ぬんだったらママはもうとっくに史帆と無理心中してたわよ 史帆に心配させたくなかったからママ言わなかったけど、ママはもうモデルの仕事はほぼ無いの だから早く辞めておけば良かったのに…
2021-11-19 21:43:4144 史帆母:でも、死ぬくらいなら生きようってママようやく決心ついたの パパの女に負けまいと思って、ママだってツッパらなければ生きていけなかった… 史帆:だから、史帆なんていらなかったんだ… 史帆母:バカ言いなさい! 史帆:だって…別れるからどっちに着くか決めろって…
2021-11-19 21:43:4145 史帆母:だって…史帆パパのことも大好きだから… 史帆:ママのことだって好き!史帆は両方好きなのに… 史帆母:嬉しいわ…でもママ1からスタートしなきゃ行けないの… パパはこのマンションあげるって言ったけど、マンション売らないと色んな人に迷惑かけるの…
2021-11-19 21:43:4246 史帆母:そんなママと一緒にいるくらいなら、パパに着いて行った方がいいんじゃないかと思ったのよ… それにパパもママも史帆の事いらないと思うわけないでしょ… 史帆:本当に離婚しなきゃダメなの…? 史帆母:ごめんね…でもママ一生懸命頑張るから…史帆にひもじい思いはさせない
2021-11-19 21:43:4247 史帆と母親は泣いて本音を吐き、抱き合って部屋で泣いた ○○はこの場に自分は必要無いと思い、静かに出ていった それを見て、兄は○○を追いかけた ○○は着てきたコートを持って帰ろうとした その時、兄が○○に聞いた 史帆兄:よお、もう少し居てやれねえのか? ○○:居てやれんなあ
2021-11-19 21:43:4248 史帆兄:史帆の担任だろ! ○○:史帆の兄だろ!俺は所詮他人だ、家庭の中まで入り込めんよ 史帆兄:けどわかっちまったじゃねえか、この家の財布のことも親父の女の事も ○○:お前はとっくにわかってたんだろ それなのに妹助けずに親のスネかじってたんだ 史帆兄:まあ、そういうこと
2021-11-19 21:43:4349 ○○:いつまでも甘ったれるんじゃないぞ!! 史帆兄:ふっ… 兄は笑い始めた ○○:何がおかしいんだ 史帆兄:親達もさ、子供達の自主性をなんて格好つけてないで最初から怒鳴る時は怒鳴りつければよかったんだよな ○○:それが既に甘えてるんだ 自分のだらしがないのを親のせいにするな!
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