マスコミがいかにTPP反対意見を封じたか（改）

1.なぜTPP反対意見や問題点の指摘が直前まで噴出しなかったか、いや、マスコミがいかに巧妙に封じたか、について私見を書きたいと思います。

2.これに関わる、今から上げる二つのマスコミ常套手段は,年々巧妙化、進化しており、ついに一昨年政権交代ほどの重大案件を達成したほか、
今回に至ってはネットですら議論の紛糾を直前まで抑えることに成功しましたが、
その従来の二つの手法と、それがどう進化したのかについて、述べていきたいと思います。

3.一つは、勿論、｢報道しない自由｣。
自分たちに都合の悪いソースや根拠、事実は出さない。
これだけでも批判意見はかなり抑えられます。
よく知られるマスコミの常套手段ですね。

4.二つ目は、｢結論の提示｣。
報道しない自由を行使したうえで、都合いいソースを元に議論(見せかけの)し、数種の限られた結論を出す事です。そしてその過程と結論を全局全番組で見せつけます。
今回で言えば、平成の開国、乗り遅れるな、などがそれですね。
よく洗脳といわれるこれですが、非常に大きな効果を持っています。

5.それは、議論自体が起こらないようにできることです。
議論とは結論を出すために起こるものなので、結論がすでにあれば（もしくはあるかのような雰囲気があれば）、議論自体起こりませんよね。
そして、議論自体が起こらなければ、批判意見や問題点の指摘がいくらあろうと、表に出ません。ないのと同じです。
報道しない自由をいくら行使しても中野さんのような人はいるので、議論自体を封じることで完全にその存在を無き者にしようというわけです。

6.しかも、この二つは組み合わさることでより大きな力を発揮します。
仮に政治やTPPの話になっても、以下の三つの理由により、マスコミと同じソースを元に議論させ、同じ結論にたどり着かせることができるのです。

7.①に、マスコミの出したソース以外を一般の場で出すのは難しいため。
（政治への無関心やネットへのレッテルがありますからね（しかしこれも実はマスコミが培ったものなので、マスコミの力が弱まった今どちらも薄れつつあります））

８．②に、日本には付和雷同の精神がありますから、皆の合意の結論であるかのようにされた（マスコミの）結論には反対しがたいこと。
（この日本人の性質に付け込むために、全局全番組でわざわざ同じ結論にたどりついてるんです）

９．③『同じソースから同じ議論をたどり、同じ結論に行きつく。』
ご丁寧にこの過程を何度も見せつけること。
これによって、必然的に、一般の場でも、同じソース、議論、結論を踏襲することが多くなります。

１０．こんなわけで、議論自体起こらないか、起こっても批判意見や問題点の指摘など出る余地がほとんどないことがわかります。
違う意見を持ってる人でも口に出せず、表面的には皆がマスコミと同じ意見であるかのようになってしまう、という点では、洗脳よりタチが悪いです。

１１．この手法にはまだまだいくつかの効力があるのですが、それはあとで書くとして、一体今回はどう巧妙化し、ネットですらも議論の噴出を防いだか。
私もほとんど分からないんですが、強いて二つ理由を上げます。

１２．一つは、いつもと違い、批判意見だけでなく、賛成意見の根拠や、そもそもTPPの具体像についてすらもほとんど情報がなかった,出さなかったこと。

１３．もう一つは、いつもより「結論の提示」が抽象的で、しかも批判にすら値しないほど論理破綻していて批判しづらく、
更に、いつもと違い議論すらすっ飛ばし「ソース→結論」だけを延々見せつけたことでしょうか。
議論すら飛ばすことで、このソースからこの結論しかないんだよ、と洗脳していたように思います。

１４．これらにより、中野さんが話題になるまで情報も出回らず、完全に議論ごと封じられたのでは、と思っています

１５．本題については以上なんですが、このマスコミの常套手段によるもう一つの利点を挙げておきます。
彼らは、この手段をとる過程で、『議論をした』というアリバイが作れる上に、『国民にも同じ議論、結論を出させる』ことができるわけなんですね。
この結果、例えば政権交代の後も、「われわれはしっかり議論した、民主党にだまされたんだ、国民だって同じだったじゃないか」という言い訳ができるんです。
そして、驚くべきことに、政権交代の後も、彼らは責任をとるどころか批判さえほとんど受けていません。
すごいでしょ（笑）・・・・

以上です。長文読んでくださった方ありがとうございました

　(追記
togetterなのに全然ツイッターのまとめになっていないというあるまじき失態、本当にすみませんでしたm(__)m
何人かツイートしてくださった方もいるみたいなので消しませんが、以後気をつけます　10/30 18:30