フェアとは? GM側の視点と感想より

ツイッターのお知らせからセッションが発生したことが切っ掛けで知り合った、@feltk さんの呟きを纏めました。もし、その場所に自分がいたらどう感じたのだろうかと思いながら読んでいました。※最終稿はこちらです【 「フェア」に関するPLとGMのズレ [2011/10/31] : AWの運用から http://togetter.com/li/208324 】
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ふぇる/塚越冬弥 @feltk

ルールと自由度のまとめをちらっと読んで、Quick Primer for Old School Gamingで扱われている、現代風と昔風の遊び方の違いを想起しました。 http://t.co/gGolem3o

2011-10-31 14:17:14
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

最初のD&D(赤箱より前の第0版)においては、例えば罠をルール的に解除するには、10フィート棒を突っ込んで1/6とかその程度しかなかった。そういった最小限のルールで、どうやってスリリングなダンジョン・ハックを遊べていたのか、とかそういう話が書かれてます。

2011-10-31 14:20:05
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

大幅脱線して、先週のキャンペーン時にルールの扱いで一人のプレイヤーと少し突っ込んだ話になったので、書いてみます。先の話とはさほど繋がりありませんが。

2011-10-31 14:23:22
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

今運用中のキャンペーンはApocalypse Worldという洋物システムを使っております。個人出版のRPGであり、日本だと同人RPGの感覚に近いのではないでしょうか。一応、出て一年で電子書籍版と合わせて1500部以上は売れているみたいだけど。

2011-10-31 14:26:15
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

つまり、「〜技能を使って解決する」ではなく「〜という行動を取るから、このムーヴを用いる」という処理になるわけですね。で、この行動区分けは、背景世界に合致するものが採用されています。例えばAWは人類文明滅亡後の生存者たちを扱うため、暴力的なものが多かったりします。

2011-10-31 14:38:51
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

ロール自体は、2d6+ムーヴに用いる能力、を行い、10+なら十分な成功、7-9なら一部成功、6-ならミスとなります。前二つの結果は、それぞれのムーヴにおいて定義されており、MCの意図を越えてこれはかならず発生します。

2011-10-31 14:42:36
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

例えば、「個人を読み取る」というムーヴがあります。そこには会話などを通じて他のキャラクター(PCもNPCも)の考えを読み取る行動に用いられ、成功なら付属リストから選んで質問できます(10+なら3つ、7-9なら1つ)。

2011-10-31 14:44:41
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

このリストには「あなたのキャラクターは真実を語っているのか?」「何をしようとしているのか?」「どのようにすればあなたのキャラクターに〜してもらえるのか」などの質問があり、対象となったキャラクターのプレイヤー(NPCならMC)は、正直に答えなくてはなりません。

2011-10-31 14:46:54
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

いずれも行動結果はほぼ確実に状況を動かしうるものであり、プレイヤー権限は一般的なTRPGのそれよりは強いものと思われます。脅す行動の結果に「相手に望むことをする」とかが入っていたりして、GMが事前に意図を持っていたとしても簡単に吹っ飛ばされます。

2011-10-31 14:51:03
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

が、もしロール結果がミスだった場合は、どのようなことが起きるかはMC(GM)に委ねられています。基本的に、現在進行している状況に合致して、取り返しの付かない出来事を発生させることが奨励されています。

2011-10-31 14:52:38
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

ミスはPCの取った行動が失敗することを意味しません。MCは、行動は成功したけど、事態は悪化するという結果をもたらしても構わないわけです。

2011-10-31 14:53:53
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

僕からしたら、これは「強いプレイヤー権限」と釣り合うルールだと感じます。特にAWは社会が崩壊して、現状維持の存在しない世界だから。

2011-10-31 14:55:59
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

で、これに対して一人のプレイヤーは「《個人を読む》でミスしたからといって、自分の配下NPCが厄介ごとを引き起こすのは、GMの恣意性が強すぎてアンフェアだ」と主張されたわけです。つまり一般的なRPGでは「リスクの低い」行動をしたのに、跳ね返ってくる結果がきつすぎると。

2011-10-31 15:07:04
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

MCにしたら、1)《個人を読む》は相手のPC/NPCを丸裸にする結果が待つ、交渉ごとや事態を自分の優位に進める大きなアドバンデージが得られる強力なムーヴであること

2011-10-31 15:10:52
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

2)かつAWでは特定の能力でロールをすることで経験がもらえる(5個溜まれば新規のムーヴなどを習得可能)こと、3)用いるリスクを冒すか避けるかはプレイヤーに任されていること、結果がリスキーであっても特に問題とは思ってません。

2011-10-31 15:12:14
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

他にも「特定NPCを自分の元に呼び寄せる」クラス・ムーヴみたいなのがあったりするのですが、僕は「そのために取る手段」を聞いて、そこから「そいつが一人で来るか仲間も一緒か」を考えるとするのに対して、「ルールには誰かと一緒にとは書いてないから、一人のはずだ」と主張されたりするわけです

2011-10-31 15:23:45
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

僕の解釈は、それを用いる際に「単に夢で呼びかける」なら怪しんで仲間を連れてくるだろうし、「夢の中で誘惑して会わずにはいられない気持ちをかきたてる」なら急いで駆けつけるためおつきは最小限になるかもしれない。いずれにせよ敵陣に一人のこのこくるアホなNPCではない、と考えた次第。

2011-10-31 15:28:03
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

(説明が飛びましたが、この例は敵対ギャング団のボスを呼び出してだまし討ちにしようとする計画がセッション中にあり、どう呼び出しても部下は付いてくるだろうから断念したという流れが前提にあります。)

2011-10-31 15:30:21
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

(あと、別作業さながらなので、飛び飛びになっているかも・・・すんません)

2011-10-31 15:30:59
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

でまあ、セッション終了後少し突っ込んで話をしたところ、「リスクの少ない(賢い)行動を取るのがプレイヤーとしての腕のふるいどころなのに、それが封じられていて窮屈」「GMがプレイヤーをはめるのに抵抗できない」あたりが不満だったとのこと。

2011-10-31 15:32:26
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

MCとしての私的解釈:リスクをさける賢い行動はとれる。ムーヴの使用を最小限にとどめ、状況に合致した的確な行動を選択すればいい。ただし、1)必ずしも希望通りの結果は得られない、2)経験値も得られない。確実にこれらを手にするためにはロールというリスクに踏み出す必要がある。

2011-10-31 15:37:20
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

当たり前だがGMは別にプレイヤーをはめようとはしていない。ミスをしてもたらされる危機や厳しい選択は、新たな局面に踏み出す足がかりであり、GMはその先に何が起きるのか(どうやってPCが危機を乗り越えるのか)視てみたいだけだ。AWのルールはPCに危機を乗り越える十分な力を与えている。

2011-10-31 15:41:41
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

というか、プレイヤーを苦しめるのが目的とか、そんな底意でGMする人がいるとは到底思えないのですが・・・。

2011-10-31 15:42:35
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

今回キャンペーンを始めるに当たってプレイヤーに配布したキャラクター作成の指針に、原書にあった「MCはプレイヤーの敵ではない。クールでホットなPCたちの活躍をみたいだけだ。プレイヤーだってそうだろう?」という部分を訳出して、説明したにも関わらず届いていないのは、かなりの無力感。

2011-10-31 15:50:44
ふぇる/塚越冬弥 @feltk

これが「GMの気まぐれで、時々のルール処理に揺らぎがある」=「アンフェアな処理を行っている」と受け取られているようなのです。

2011-10-31 16:03:19