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海野久実（うんのくみ）
@marinegumi
「好きな人いるの？」と聞かれるたびに「いないよ。君の他にはね」と答えたかった。でも言えなかったんだ。なんかかっこつけた告白みたいでさ。 何度君から聞かれたかなあ。「好きな人いるの？」その声がずっと耳に残っている。今なら僕はちゃんと答えるのに。「いないよ。もうこの世にはね」#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-03-12 10:09:23
咲良 潤 #言の葉の点綴
@sakura77_sosaku
君にずっと「好きな人いるの？」と聞かれ、僕はずっと強がって「いないよ」と答えた。高校生になってまた「好きな人いるの？」聞かれた。僕は「いるよ」と答えた。その時は君に恋人ができた後だった。それから大人になって、今度は僕から聞こう。「好きな人いるの？」#twnovel #言葉の添え木 ここから
2023-03-11 21:49:20仲直りの印にショートケーキを買って帰ったら「私、生クリーム苦手なの」と言われた。うわ。五番目の人格が現れたのだ。妻は五重人格なのだが、結婚して初めてそれが判るほど各人格に極端な差はない。 結婚記念日にネックレスを買って帰ったら「私、あなたが嫌いなの」と言われた。六番目か？#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-03-13 22:42:29
咲良 潤 #言の葉の点綴
@sakura77_sosaku
仲直りの印にショートケーキを買って帰ったら「私、生クリーム苦手なの」と言われた。問題は妻の苦手なものを買ってきた事ではない。妻が生クリームを苦手なのを知らなかったことだ。結婚して5年。今まで一緒に色々な所に行った。なのに僕は妻を全然見ていなかった。#twnovel #言葉の添え木 ごめんね
2023-03-13 21:37:05
咲良 潤 #言の葉の点綴
@sakura77_sosaku
第六人格が僕と別れようと他の人格に言い出した。結局脳内会議では決まらず多数決になった。でも第一人格は結婚した時の妻だし、他の人格にも同じように愛情を持って接してきた。うまく行けば第六人格が消えてくれるかもしれない。しかし僕に味方したのは、第二、第三、第四人格だけだった。#twremix twitter.com/marinegumi/sta…
2023-03-14 23:59:47
海野久実（うんのくみ）
@marinegumi
@sakura77_sosaku ふつう、一つの人格が現れているときは他の人格は眠っているというのが多重人格なんでしょうけど、こういうのもありですね。 全人格が脳内会議( ..)φメモメモ
2023-03-15 22:50:29妻と別れ、娘と二人きりの生活にも慣れたころ、二人で海の近くの遊園地へ行った。娘は他の乗り物には目もくれず観覧車に乗りたがった。「大きくなったから今なら何でも乗れるんだよ」と言うと「これがいい」と一言。母親も一緒に、何度も観覧車に乗ったあの日を覚えているのだろうか。（続）#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-03-14 23:13:04
咲良 潤 #言の葉の点綴
@sakura77_sosaku
娘と海辺を歩いていたら蜃気楼が見えた。ゆらゆらと不安定に揺れている。娘は「シンキローだねー」と無邪気に言っているが、僕は不安になる。そして蜃気楼が消えた時に娘を抱きしめた。いくら強く願っても、人は儚く消えてしまうことを僕は知っているから。#twnovel #言葉の添え木 蜃気楼
2023-03-09 21:49:53
海野久実（うんのくみ）
@marinegumi
ゴンドラはゆっくりと高く高く上がって行った。様々な乗り物の向こうに海が広がって行く。水平線の上に何かが浮かんでいた。観覧車の蜃気楼だった。錆びついてもう動かないゴンドラの一つに乗っているものが見えた。ひどく遠くて見えるはずもないのに。それは一人の老婆と一体の骸骨だった。#twremix twitter.com/marinegumi/sta…
2023-03-14 23:13:41
海野久実（うんのくみ）
@marinegumi
@sakura77_sosaku 母親と一緒に乗った思い出があったからでしょうね。それはただ見えてしまったのかな。 こちら側の観覧車から二人は蜃気楼の観覧車を見ているのですが、蜃気楼の方はずっと未来の廃遊園地の同じ観覧車なんですね。自分たちの未来を見ているのか？と読者が想像してくれたらいいなという感じ。
2023-03-15 22:47:01観覧車からこの景色を見るのは最後。 仲良しだったけれど名前も思い出せない男の子が笑顔で走って行く。山の上の人のあまりいないこの遊園地がまだ開いていたころの景色。 このゴンドラが一回りしてまた上に向かって行く時には窓の外は違う景色になっている。遠く見える街はどこまでも廃墟。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-03-15 23:09:34二人で遊園地へ行ったあの日、君を見失いそのまま帰って来なかった。大人たちは「ゆうかい」されたんだと大騒ぎ。僕もこっぴどく叱られた。 今はもう廃墟になっている遊園地に僕は時々やって来る。錆びついた観覧車のゴンドラに座っている君を説得するために。「ねえもう帰ろうよ。一緒にさ」#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-03-16 22:31:10
咲良 潤 #言の葉の点綴
@sakura77_sosaku
君とキャンプに行った時、君が森に入って帰ってこなかった。探し回ったし捜索願も出したが見つからなかった。そして半月後、君は帰ってきたが僕の好きな君ではなくなっていた。まるで神隠しに遭ったように。もう君とは別れるべきか。それとも君を君のまま愛するべきか。#twnovel #言葉の添え木 神隠し
2023-03-16 20:47:24
海野久実（うんのくみ）
@marinegumi
あの日二人で遊園地へ行き、君を見失ってしまい、そのまま君は帰って来なかった。大人達は「ゆうかい」されたんだと大騒ぎ。僕もこっぴどく叱られた。 今はもう廃墟になっている遊園地に僕は時々やって来る。錆びついた観覧車のゴンドラに座っている君を説得するために。「ねえもう帰ろうよ」#twremix twitter.com/marinegumi/sta…
2023-03-16 22:43:03その店には人を殺したい理由を持った人々がやって来る。話を聞きその真偽を見極め、望み通りにその人を殺すかどうかはカーテンの中にいる一人の少女が決める。 ある日やってきた男の話は嘘だらけで自分の欲望の為の依頼だった。 その男が事故で死ぬ場面を少女が想像するとそれは現実になる。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-03-17 22:52:10
咲良 潤 #言の葉の点綴
@sakura77_sosaku
妻は料理が得意。二歳の子供の世話もしっかり行い、近所付き合いも器用にこなす。この街の人達は皆いい人だから妻も楽しそうだ。そして今日も夜に出かけていく。妻の仕事は殺し屋。依頼は主にこの街の住民。この街のいい人達は、自分の手を汚さずに平和を貪っている。#twnovel #言葉の添え木 ペルソナ
2023-03-17 21:15:46「なんて言ったの？」まゆは振り返りながら聞いた。「何でもない」と答えると、笑顔でランドセルを鳴らしながら背中を向け歩き出した。「本当にさよならなんだよ」もう一度小さく呟いた。 我家は家族で殺しを請け負っている。実行役の僕の些細なミスのため、この町には居られなくなったのだ。#twremix twitter.com/sakura77_sosak…
2023-03-20 23:00:04