2023.3.10 いわき市民訴訟 仙台高裁(小林久起裁判長) 『「国は違法な不作為」認定も「国の賠償責任認めず」』の論理破綻

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日付切取線 @krtr_date

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2023-03-09 00:00:00
添田孝史 @sayawudon

昨年6月の最高裁判決は、「津波に備えていたとしても事故は防げなかったよね、ハイろんぱ」という、ひ○ゆき風のずさん極まりない判決だった(あれなら法律的素養のない俺でも書ける)。仙台高裁の小林久起裁判長は、どう裁くのか、注目したい。 news.yahoo.co.jp/articles/cc1b3…

2023-03-09 21:06:42
リンク Yahoo!ニュース 最高裁判決後、国の責任は 原発事故損害賠償、いわき市民訴訟(福島民友新聞) - Yahoo!ニュース 東京電力福島第1原発事故で精神的苦痛を受けたとして、いわき市民1337人が国と東電に慰謝料などを求めた訴訟で、仙台高裁(小林久起裁判長)は10日、判決を言い渡す。4件の同種訴訟で統一判断を示した昨 75
添田孝史 @sayawudon

ひ○ゆき風の判決をお書きになった最高裁の菅野博之判事(あ、ほんとにひろゆきだった)は、弁護士事務所の顧問に天下り。noandt.com/topics/topic20… この法律事務所は電力会社と仲良し。 noandt.com/practices/infr…

2023-03-09 21:20:29
リンク 長島・大野・常松法律事務所 菅野博之弁護士の顧問就任 | トピックス | 長島・大野・常松法律事務所 受賞やお知らせなどのトピックスを掲載します。
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日付切取線 @krtr_date

✄------------ 3/10(金) -----------✄

2023-03-10 00:00:00
添田孝史 @sayawudon

仙台高裁、予見可能性も結果回避可能性も認めて、防潮壁や水密化で「重大事故が避けられた可能性は相当高い」「規制権限の行使を8年怠った国の責任は重大」と言いつつ、「違法に損害を加えたとまでは評価できない」として国の賠償をみとめず。 pic.twitter.com/5BgzUyWsL4

2023-03-10 15:07:57
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添田孝史 @sayawudon

2002年末までには、福島第一の敷地高を越える15.7mの津波を想定することは十分に可能であった。 ↓ 経産大臣が事故が発生するまで8年2か月も技術基準適合命令を発しなかったことは、電気事業法に違反する違法な不作為 ↓ 長期評価により想定される15m程度を想定し、安全上の余裕を確保した上で、防潮壁

2023-03-10 15:21:29
添田孝史 @sayawudon

の設置、あるいは重要機器室や建屋の水密化を講じていれば、炉心溶融に至るほどの重大事故が避けられた可能性は、相当程度高いものであった。 ↓ 長期評価公表以降、経産大臣が適時適切に規制権限を行使していれば、重大事故が起きなかった可能性は相当程度高い。規制権限の行使を8年にわたり

2023-03-10 15:26:31
添田孝史 @sayawudon

怠った国の責任は重大。しかし津波に対する防護措置について幅のある可能性があり、必ず本件津波に対して浸水を防ぐことができ、全電源を失って炉心溶融を起こす重大事故を防ぐことができたはずであると断定することまではできない ↓ そうすると、国家賠償法上、経産大臣が規制権限の行使を怠ったこと

2023-03-10 15:29:45
添田孝史 @sayawudon

によって違法に原告らに損害を加えたとまでは評価することができない ↓ 経産大臣が長期評価により津波地震が想定され、浸水対策を全く高じていなかった福島第一で重大な事故が発生する危険を具体的に予見することができたにもかかわらず、防護措置を講ずる技術基準適合命令を発しなかったことは、重大

2023-03-10 15:32:52
添田孝史 @sayawudon

な義務違反であり、その不作為の責任は重大であるといえる ↓ しかし国賠法1条1項の適用にあたり、経産大臣の義務違反の不作為によって、違法に損害を加えたと評価することまではできないと考える。

2023-03-10 15:34:49
添田孝史 @sayawudon

「国の責任は重大」と認めた上で、100パーセント結果回避ができたとまでは言えないから、賠償するほどではないよね、という判決のようです。

2023-03-10 15:36:19
添田孝史 @sayawudon

この判決のキモは 「『安全上の余裕』を確保した上で、防潮壁や水密化を講じれば、重大事故を避けられた可能性は相当程度高い」(要旨p.7)としつつ、「防護措置には幅がある可能性がああり、その措置の内容によっては重大事故を防ぐことができたと断定することまではできない」(p.8)のところか。

2023-03-10 16:23:12
添田孝史 @sayawudon

仙台高裁の理屈は、原発で「安全上の余裕」がどのくらい必要とされるかが明示されていない。地震動では余裕は3倍ぐらいあるし、溢水勉強会で保安院の担当者は津波でも1.5倍程度の余裕上乗せを考えていた。15.7mの1.5倍の対策、同時に貞観津波想定の1.5倍想定に備えておけば、その防護措置で事故は

2023-03-10 16:27:46
添田孝史 @sayawudon

100パーセント防げただろう。今回の判決の理屈の重要部分である「安全上の余裕」を、仙台高裁は定量的に示していないにもかかわらず、対策には幅があるから確実ではないと言っていて、そこに説得力がない。

2023-03-10 16:32:56
添田孝史 @sayawudon

もうすこし素朴な疑問としては 1)2002年末には、長期評価による想定して適切な対策をするように命じる義務があった 2)長期評価による想定に安全余裕を上乗せして、防潮壁や水密化などを講じさせていれば、重大事故を避けられた可能性は相当程度高かった。 3)それを命じなかったのは「重大な義務

2023-03-10 19:56:48
添田孝史 @sayawudon

違反」「国の責任は重大」とまで言っている。 相当程度事故が避けられたなら、国に賠償責任がありそうなものだ。水密化していれば、少し(倍ぐらいは平気で)水位想定間違っていても大事故は防げそうだが、「100%確実」を要求って、仙台高裁は原告に、それをどうやって証明しろというのだろう。

2023-03-10 20:07:51
添田孝史 @sayawudon

最高裁(2022年6月)は、対策としては防潮壁しかなかったとし、それでは事故は防げなかった、という理屈だった。仙台高裁は、防潮壁+水密化で、重大事故を防げた「可能性は相当程度高い」と認めつつ、事故を防げたと断定はできないから賠償までは認めず。

2023-03-10 20:12:38
添田孝史 @sayawudon

仙台高裁は、対策に幅のある可能性があり、内容によっては、本件津波の浸水を防ぐことができなかったかも、というのだが、この「幅」がぼんやりしすぎで、よくわからん。例えばどんな対策だったら事故は防げなかったと言うのだろう。具体性、説得力にかける。

2023-03-10 20:15:51
リンク 読売新聞オンライン 「原子力に100%の安全はない」原子力規制委の山中伸介委員長が職員に訓示…3・11前に 【読売新聞】 原子力規制委員会の山中伸介委員長は10日、東京電力福島第一原子力発電所事故から12年を迎えるのを前に事務局の原子力規制庁職員ら約50人を前に訓示し、「原子力に100%の安全はないことを肝に銘じ、常に科学技術に基づいた判 50
添田孝史 @sayawudon

「100%の安全はない」と規制委員長でさえ言う。問われるのは、その時々の科学技術に照らして最善の対策を迅速に命じていたかどうか。ところが仙台高裁は「命じていても100%防げたとは言えない」から、何一つ規制プロセスを実行していなかった国を無罪に。この理屈が通るなら規制当局は永遠に無答責

2023-03-11 04:01:43