知らない中年男性が部屋にいきなり入って来た「曇天エスポワール」

是（コレ／珍盤亭一門） @koretsuto

保険証などと一緒にあった今日付のタクシーの領収書。4330円。 都立家政から乗ったと言っているが、ここまでは1500円ぐらいのもん。エスポワール（希望）を求めて3000里ならぬ、プラス3000円分彷徨ったということなのでしょう

是（コレ／珍盤亭一門） @koretsuto

警察官2『あ、お兄さん、もう大丈夫だよ。携帯もあるし、病院の場所もなんとか分かりそうだし』 俺『あ…そうですか…』 警察官2『うん、だからもう行っちゃって大丈夫だから』 俺『あ…そうですね…』

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警察官に促される様に俺は歩き出した。空は曇天。少し歩いて振り返る。まだ男は携帯を見つめているようだ。その表情は曲がった背中に隠れてもう見えない。 俺は再び歩き出した。空はかわらず曇天。一瞬、雲の切れ間から光が刺したように思う。でも、それは気のせいだったのかもしれない。

是（コレ／珍盤亭一門） @koretsuto

『曇天エスポワール』完 この話は2011年11月8日、午前9時半頃から11時頃にかけて東京都中野区で起きた実際の出来事を基にされたものです。

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好事家が表紙作ってくれました。『曇天エスポワール』http://t.co/JE450is0

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