「殺そうとしたんですよね、これ。なのにそうやって悲しそうに涙を流して、悔しそうにこちらを睨んで。...モユルちゃん。君、何がしたいの? 大嫌いなお姉さん、死んでうれしいでしょ?」
2023-04-08 17:15:39「ゆる、ずっと____お姉ちゃんに、なりたかったし」 pic.twitter.com/Rg4ywkfV98
2023-04-08 17:16:54「...優しくて、笑顔が可愛い、お姉ちゃんになりたかった。ゆるなんかよりもいっぱい愛されて、幸せそうなお姉ちゃん」
2023-04-08 17:18:36「...ゆるのお母さんとお父さん。ずっと、何でもかんでもお姉ちゃんお姉ちゃん...って。ゆるを奴隷にして、お姉ちゃんの踏み台にさせてたの。ずっと、ずっと昔から」
2023-04-08 17:19:51「ゆるは傷ばかり増えて行って、それでも死ぬことなんて許されなくて。だからずっとゆるは、お姉ちゃんのためだけに生きる道具、お姉ちゃんを溺愛する日常の傀儡、みたいな」
2023-04-08 17:20:22「お姉ちゃんは、...大好きだったよ。お父さんも、お母さんも大好き。 だけどずっと、お姉ちゃんの浴びるスポットライトに憧れて。なんでそこにいるのは、愛されるのはゆるじゃないんだろうなって」
2023-04-08 17:20:57「あのね、だから...病死で姉を失った妹に、なれればなって。お姉ちゃんのための道具として生きる、劣等生のゆるじゃなくて...お姉ちゃんの分まで生きる、優しい妹になれば。 ゆるだってちゃんと可哀想になれば、みんなに愛してもらえるんだろうなって。」
2023-04-08 17:21:21寂しげに眉を下げてみせる彼女。僕は何も言えなくて、言うべきなのかもわからなくて。ただ、悲劇を紡いだ口が、どこか笑みを含んでいるように見えてしまった。 「...?失敗しただなんて思ってないくせに」
2023-04-08 17:23:32「もういいってば。悲劇のヒロイン気取り非常に見苦しい、あ...シンプルに演技下手なんですかね?君ら演劇部って名ばかり素人集団なんですか?」
2023-04-08 17:24:39「僕を前にして嘘なんてつかないで。うまく凌げるなんて勘違いしないで。 彼女のことずっと見下してましたよね。無知で愚直で能天気な姉よりも“私”の方が~って、爪バキバキに噛みながら言ってましたよね。何が”お姉ちゃんは大好きだったよ“なんですかね。」
2023-04-08 17:25:34「シンプルな憎悪をうまく言い換えてるだけじゃん。 事実、姉は君のことを愛していた。それを自己中心的にガッツリ拒んだのは君ですよ。それに君は道具なんかじゃない。だって正真正銘の人間でしょ?」
2023-04-08 17:26:40「ふざけんな。あいつが道具?違うよ、全然違う。可哀想なのは全部私の方。報われなかったのだって、いっつも私の方だって言ってんじゃん。あいつは、それすら知らないで笑ってるって...!!!」
2023-04-08 17:30:49「それに、私が人間だから道具じゃないって、...まるでそんなの、あいつが人間じゃないみたいじゃん。意味わかんないこと言ってないでさぁ、...」
2023-04-08 17:32:08むかつく、むかつく。なんで私が糾弾されないといけないの?あんたこそ弾劾されるべきなのに。あんたが悪役なのに! 普段の甲高い声とはまるっきり違う、低く鋭い私の声に少し胸が痛くなった。「ゆる」が崩れる音がする。でもそんなのも気にならないくらい、今までの我慢が溢れ出してしまっていた。
2023-04-08 17:33:40あいつの方がつらいなんて、冗談でも許さない。それだけは誰にも言われたくない。 あいつの方が幸せなのだって、許せなかったのに。 私が、この物語の_______なのに
2023-04-08 17:36:24