『「原発から毎時10億ベクレル…」を子育てママが理解するまで』 の誤解と福島第一原発からのセシウム放出量
- miakiza20100906
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この 0.28Bq/m2 という値は、日毎の降下物測定ではNDになるほどに小さい値です (例えば、新宿の検出限界値は 3Bq/m2以上 http://t.co/nXKmxGdW )。この結果は、ここしばらく福島を除く地域でNDが続いている事実と矛盾しません。
2011-11-10 03:54:03(やや余談になりますが…) ただし、福島でいまだに一桁台の検出が比較的頻繁にあること http://t.co/vDzfIZYw は説明できません。この矛盾が上の大雑把な見積法の精度によるものなのか、再浮遊からくるものなのか、今のところ謎です。
2011-11-10 03:55:18ちなみに、0.28Bq/m2を30倍して1ヶ月分にすると 8.4Bq/m2 ですが、これは9月以降の新宿の水準 http://t.co/rLfL73vK と概ね一致します。
2011-11-10 03:58:00結言
以上のようなわけで、東電はこれまでに一度も 『総放出量/事故時からの時間』 なる珍妙な数値は発表していません ← ダメ押し。 以上
2011-11-10 03:58:37このtogetterは今後もう少しだけ拡張される予定です。
資料集
無数に有る関連資料から、重要なものをピックアップしました。
◆ 東京電力からの資料
・東京電力福島第一原子力発電所1~3号機からの放射性物質の現時点での放出量の暫定評価について
(2011年7月19日)
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110719u.pdf
東京電力から初めて出された放出率評価。2011年6月20-28日時点でのCs放出率を最大 10億 Bq/h と評価。西門(西側敷地境界)でのダストサンプリングに基づく評価値。
・実測された放射性物質濃度による被ばく線量の評価
(2011年7月23日)
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/images/handouts_110723_01-j.pdf
ダストサンプリングの結果から放出率を推定する方法についての解説。被ばく量の評価法についても解説されている。
・東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋進捗状況
(2011年9月20日)
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110920c.pdf
ダストサンプリング地点を西門から原子炉建屋上部と沖合2kmに変更。
・原子力安全委員会記者ブリーフィング
(2011年10月17日)
http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/info/20111017.pdf
班目委員長の以下のような発言あり:
「滞留水の中にイオンの形で、例えば、セシウムとかいろいろなものが溶け込んでいるわけですけれども、温度が高ければ、当然、蒸発して出てくる。それの蒸気に随伴して出てくるものがありますので、温度が下がれば、必ず、下がります。これは確実なので、そういうことも影響しているのかもしれません。」
・使用済燃料プール等
(2011年11月9日)
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/111109r.pdf
「セシウム溶液の大気中へのセシウム移行率確認試験」(添付資料-1)が極めて重要。この実験結果は、「たとえ沸騰していなくとも、汚染水の蒸気には低濃度のCsが混じる」ということを端的に示したもの。
・福島第一原子力発電所における現状の放射性物質の放出量評価 及び 敷地境界における被ばく線量評価について
(2011年12月16日)
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/111216p.pdf
2011年7月以降の放出率評価の総まとめ的資料。放出率の推定値の推移や、原子炉建屋上部でのダストサンプリング結果から放出率を推定する方法などがまとめられている。
◆ JAEAからの資料
・福島第1原子力発電所事故に伴う131Iと137Csの大気放出量に関する試算
(2011年5月12日)
http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/anzen/shidai/genan2011/genan031/siryo4-2.pdf
2011年3月14日から4月5日までの放出率と総放出量の推定。
・福島第一原子力発電所事故に伴う131Iと137Csの大気放出量に関する試算(II)
― 3月12日から15日までの放出率の再推定 ―
(2011年8月22日)
http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/anzen/shidai/genan2011/genan063/siryo5.pdf
2011年3月12日から15日までの放出率の再推定。2011年6月に保安院から新たなモニタリングデータが公表されたため、重要な事故初期の放出量評価がやり直された。
※ JAEAによる放出量評価には、この後にも微修正が加えられている。