ダルタニャン

エリザ @elizabeth_munh

「マダム、私は最も信頼し、あらゆる場面でそれに値するダルタニャンを失いました」 王妃に向けてルイ14世は非常に珍しく家臣の死を悼んだ。 しかし戦争は続く。国政も続く。いち近衛隊長の死など直ぐに歴史に埋もれ、忘れ去られる。 ダルタニャンはやがて歴史から消えた。

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19世紀、その名はひょんなことから甦る。 「これは未だ知られざる英雄じゃないか！　いいぞ、創作の題材にぴったりだ！」 フランスを代表する文豪、デュマは忘れられていたダルタニャンの、しかもその二次創作と言える偽回想録に着目し、膨らませる。 「若き銃士の冒険と立身出世物語だ！」

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こうしてダルタニャンは文豪の手によって甦り、生前果たせなかったフランス元帥昇進まで成し遂げる、世界に名だたる剣豪、軍人として不朽の名声を得ている。 友を選ばば三銃士。 実直で忠実なガスコンは、世界に名を轟かすフランスの象徴として、史実と創作の間にいる。 pic.twitter.com/hmNjNT3I8m

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