羽生結弦さんの名前を使用し、リンクを誘致しようとしていた自民党議員について

羽生結弦さんからリンク建設の陳情の参加を断られる

これに対し村井知事は、２００４年に経営難のため閉鎖された泉区のスケートリンク（現在のアイスリンク仙台）の再開を支援するために県が仙台市とともにあわせて１億円を補助した経緯を説明したうえで「公営リンクを作るとアイスリンク仙台が無くなってしまう」と指摘しました。
　さらに、維持管理費や人件費なども理由に挙げて慎重姿勢を強調し、「将来の課題として受け止める」と述べました。
(2022/8/19)

「宮城県は荒川静香と羽生という2人の五輪金メダリストを生んだにも関わらず、東北6県で唯一公営リンクがなかった。羽生の練習拠点でもある『アイスリンク仙台』も既に飽和状態で、地元スケーターの練習場所の確保が急務でした」(フィギュア関係者)
　そこで連盟が頼ったのが羽生だった。
「一昨年春、県スケート連盟が羽生さんに『公営リンク開設に向けて、8月に県知事に陳情書を出す。力を貸してくれませんか』と申し入れたのです」(同前)
　だが、いざ陳情するという8月になって、羽生の父親からこんな内容の回答があった。
「(連盟が求める公営リンクは)羽生本人が考えるリンクの方向性とは違うので、一緒にはできない」
(週刊文春：2024年1月18日号より)

週刊文春と女性自身の取材を受け、羽生結弦さんに対し否定的なコメントをする

長年アイスリンク建設を訴え続けてきた、仙台市議会の佐藤正昭議員はこう語る。
「もともと市内では建設に慎重な意見も多かったのですが、世界各地から問い合わせが多数来たのです。役所がここ1年半ほど、ゼビオ側と粘り強く交渉してくれたようです。私の提案から結実をすることになって本当にうれしいし、いい形の着地をしたなと思います。
プロを目指す人たちの練習リンクということで、市をあげて、スケートを盛り上げていくイメージです。羽生さんが仙台に残れる土壌をしっかり作れてよかった。
でも今まで苦労してきた『アイスリンク仙台』にも今後心を砕いていくべきだと思っています」
「“ゆづリンク”となると、市が羽生さん個人のためにお金を使って施設を作るように見えてしまう。それはよくないし、本人も望まないので、あくまで公共施設として、PRのために羽生さんを強く押し出さず、動画という形にまとまりました」（前出・佐藤正昭議員）
（「女性自身」2023年12月19日号より）

　羽生と県スケート連盟のすれ違い。だが、新リンクがはらむ問題はこれだけではない。
「税金を投じるなら、一般市民も利用できるリンクとするべきです」
　そう憤るのは、かねてより新リンク開設を訴えてきた仙台市議の佐藤正昭氏(自民党)だ。
　新リンクの運営主体は民間企業のゼビオホールディングスで、仙台市は光水熱費や人件費などの「指定管理料」を支払う方針だ。つまり市の税金が投入されるというのだが、物議を醸しているのはその金額で、
「市はゼビオへの支払い額を年間で最大約3億5000万円、20年間で70億円と試算しているのです」(前出・記者)
　佐藤氏はこう続ける。
「70億円もの税金が投入される以上、新リンクは羽生さんではなく、市民のものです。一人のスター選手も大事だけれど、競技人口の裾野を広げるのも大切。その機会が失われると危惧しています」
(週刊文春：2024年1月18日号より)

ゼビオアリーナの改修について

「ゼビオアリーナ」とはわざわざ紹介するまでもなくライブやコンサート、スポーツイベント等をやっている会場です。それを「フラット八戸」のような運用にしよう、というのが今回の改修の趣旨であると思います。
（参考：https://flathachinohe.com/）

改修費用に公費(税金)は使われない

更に、ゼビオアリーナの座席は4000席となっています。
https://www.sendaimiyagi-fc.jp/search/ゼビオアリーナ仙台/

スケートやホッケーの練習場所として運用される

会長なのに施設の概要を理解していない赤間さん

まるで“羽生リンク”と言わんばかりの新リンク。だが、県内のスケート関係者は決して歓迎ムードではないようだ。宮城県スケート連盟会長の赤間弘記氏は、こう表情を曇らせる。
「市の説明によれば、リンクはプロスケーターのショーやイベントに使い、一般開放はされないそうです。市には複数のフィギュアスケートのクラブチームがあり、フィギュア以外にもカーリングやアイスホッケーのチームもあります。こうしたチームや一般市民にも開放して、みんながスケートを楽しめるようにすべきではないでしょうか」
(週刊文春：2024年1月18日号より)

そもそも同じ仙台市内にある「アイスリンク仙台」も経営難であり「鑑賞するフィギュアスケート」の需要はあっても「スポーツとして楽しむフィギュアスケート」の需要は伸び悩んでいると思われます。
無闇に通年営業・一般開放のリンクを作っても赤字になるだけではないでしょうか？
https://kahoku.news/articles/20231028khn000024.html