「光る君へ」の藤原道兼が紫式部の母を斬殺するシーンは触穢の観念を無視したものに見える話…「次回でどう扱うかを楽しむべき」の反応も

山田邦和 @fzk06736

#光る君へ 小説・ドラマと史実の乖離についてよく議論になります。私は常に言っておりますが、創作物が史実と離れても別にかまわない。しかし、史実を無視して創作してしまったがためにドラマが支離滅裂になるのは、そのドラマのためにもならないと思うのです。⇨ news.yahoo.co.jp/expert/article…

山田邦和 @fzk06736

#光る君へ ⇨藤原道兼が紫式部の母を斬殺するという衝撃的なシーン。制作者は「確信犯」としてやっていて、自信をお持ちのようですね。しかし、貴族が自ら人を殺して血まみれになるのは、明らかに「触穢<しょくえ>」つまり穢れに触れるというタヴーを犯したことになる。これは大問題なのです。⇨ pic.twitter.com/zqocVlc31H

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山田邦和 @fzk06736

⇨平安時代の観念として穢は伝染します。道兼が血まみれの姿で東三条殿に帰ってくると、邸宅全体が穢れるし、さらには住んでいる人全員が穢れる。道兼の父の右大臣兼家にも伝染する。兼家が知らないで参内したりすると、内裏も、さらには天皇まで穢が及ぶ。これはすったんもんだの大騒ぎになります。⇨

山田邦和 @fzk06736

⇨では、創作なのだから「触穢」という観念自体が存在しないことにしてしまったらいいじゃないの、と思われるかもしれませんが、そうはいかない。「穢←→清浄」という観念は平安王朝の根本理念で、それを無視してしまうと王朝の拠って立つ体系自体が崩壊する。⇨

山田邦和 @fzk06736

⇨根本理念を無視してドラマが作られてしまうと、それはもはや歴史モノではなくなってしまい、SFかパラレルワールドモノになってしまうのです。

板垣勝彦 @itagaki_katsu

さすが専門家の先生、私のモヤモヤを見事に文章化してくださった。いくら平安時代が殺伐としていたからといて、貴族があんな風に直接手を下すかと疑問でした。少し私の専門に入れば、いくら上流貴族でもむやみに人を殺めた場合は、普通では済まなかったはずです。相手だって下級とはいえ貴族ですし。 twitter.com/fzk06736/statu…

takuhiro （kinosy） @Kino_see

そう、穢の問題。それなんです。 貴族社会におけるケガレの問題というのはかなり重大な問題なんです。 右大臣の御曹司が自ら人を殺めるというのはかなりの大事件になる。ここだけは知って欲しい所……。 twitter.com/fzk06736/statu…

小島道裕＠平和・人権史観 @kojimam1956

山田邦和先生、「触穢」という重要な論点も指摘しておられます。これを無視して平安貴族の世界を描くのは無理だと私も思います。 twitter.com/fzk06736/statu…

山崎　準縄 @hikarinokuni200

このシーン、たまたま見て居たら違和感を感じた。何だか分からないが、直接に殺人するかなぁと思っていたら、この投稿が我が意を射た。違和感が納得に変わった。 twitter.com/fzk06736/statu…

満州中央銀行 @kabutociti

ヤルなら、下人や従僕にやらせますよね。で、都合が悪くなるとその下人や従僕を切り捨てる、トカゲのしっぽ切りが通例でしたね。 この後、花山院の皇女殺害事件とかもこんな感じで実行犯を荒三位として、放映しちゃうんかな？ twitter.com/fzk06736/statu…

はいたか @HighTaka

普通は手下にやらせますよね、確かに（侍とか twitter.com/fzk06736/statu…

梢🌻 @tree_treetop

同感。 それをしないために「武士」という役割を置いたほどだと言いますのに💦 twitter.com/fzk06736/statu…

旧枠エルドラージ@毎日配達 @water20101

だからこそ汚れ役専門の「武士」が居たとも言えるわけでなぁ…… twitter.com/fzk06736/statu…

micchie×💉5 @mtxxmicchou

『ざ・ちぇんじ』の中で参内（通勤）途中に猫の死体に遭遇して家に引き返す綺羅のシーン思い出した。 twitter.com/fzk06736/statu…

大澤伝兵衛 @MCrEhH957UK9yW6

今昔物語集で橘則光が盗賊三人を返り討ちにしたエピソードで、正当防衛なのに自分がやったと露見したらどうしようとか悩んだり、関係ない奴が盗賊成敗の手柄を横取りしたのを黙って見てたのは、こういう理由ですかね。 twitter.com/fzk06736/statu…

堅洲 斗支夜/Toshiya Kadas＠名興文庫相談役/総帥 @kadas_blue

やっぱりそうだよなぁ。 この時代は何かあると帝がすぐに『物忌み』をするくらい穢れに敏感だったし。 twitter.com/fzk06736/statu…

長谷弓 滋 （はせみ しげる） @shigure_teio

そうなのだったなあ。 定家卿も源雅行にぶちぎれて脂燭でぶん殴ったら相手が血を出ちゃって…😓 殿上だし🥶新嘗祭の最中だし😭 twitter.com/fzk06736/statu…

暴天 @abarewanko

延喜式に載ってるやつだ！ 残穢（原作）で語られてるやつだ！ twitter.com/fzk06736/statu…

天地百八❖ @TenkouTisatu108

倉本一宏先生「藤原道長の日常生活」には 穢は忌むべき物だし触れない方が望ましい。しかし触穢となった場合は状況に合わせ臨機応変に対応することが多かったとあります。 また清少納言の夫の橘則光は強盗を斬り殺したいう話もあるので 触穢を恐れていた平安貴族ばかりではなかったのではと思いました twitter.com/fzk06736/statu…