松山洋平『書評・飯山陽「イスラム教の論理」』を吟味する

飯山氏によるムスリムの行動っをイスラムの戒律に即して理解する方法は、関係方面では画期的な方法らしい。これを高く評価しながら問題点を指摘する松山氏の書評を批判的に吟味する試み
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情報創発研究 @takeoquolaid

評者はこれを「画期的な方法」と評価している。 ではこの需要に対する本書以前の専門家の対応はどうだったのか? 戒律に対するそれぞれの理解を基準にムスリムの行動を評価し、イスラムとの関係の有無を判定する、というものだった。「過激派の行動は戒律に照らせばムスリムの行動ではない」とか。

2024-01-27 18:39:58
情報創発研究 @takeoquolaid

ムスリムがムスリムとしての行動と主張するところを専門家が自己の戒律理解を根拠に当否を判定することは出来ない=イスラムの常識だろう。 評者が本書の問題意識を画期的と評価する由縁だが、その議論への疑問を二、三挙げてみる。 1.著者は“イスラム法学の諸理論について正確な理解を欠いている”

2024-01-27 19:25:32
情報創発研究 @takeoquolaid

として①~⑬を指摘しているが、これらは評者が理解する文脈で押さえておかないと本書の目的は達成出来ないのか?そもそもこれらの項目についてムスリムの一元的な理解が成立しているのか? 2.①~⑬についての評者の指摘が妥当として、不足、違背する個所のある本書は目的を果たせないと言えるか?

2024-01-27 19:25:33
情報創発研究 @takeoquolaid

3.著者は”宗教全般についての「先入観と無理解(ママ)」”云々と言うが、「先入観と無理解」という大げさな指摘に見合う言明がどこに見られるか? イスラムの「特殊」は、現代における一神教の戒律に比べて歴然だと思うが。 4.評者は本書の方法について画期的と評しながら、イスラム教・法を理解して

2024-01-27 19:25:33
情報創発研究 @takeoquolaid

読まないと誤解を生じかねないというのだが、では同書が想定する読者は本書に接するにあたってどの程度のイスラムについての知見を得ておくべきなのか、それはどんな方法で得られるのか? ご指摘の誤謬、不足について是正の対案があれば公開していただきたい。本書的方法によるムスリムの行動の

2024-01-27 19:25:34
情報創発研究 @takeoquolaid

客観的説明の方法を確立することは喫緊の課題であるという問題意識は著者と共有されていると拝察するので。

2024-01-27 19:25:34
情報創発研究 @takeoquolaid

評者・松山洋平氏は東大准教授(イスラム学) l.u-tokyo.ac.jp/teacher/databa… 本書は氏の関心領域に関わる作業として批評している。評価を一言で表せば、問題意識は画期的だが作業内容には種々の問題が随所に見られ、予備知識無しで読むことは推奨できない、といったところになろう。この評価についての所感は

2024-01-29 07:55:56
情報創発研究 @takeoquolaid

再言しないが「種々の問題」を指摘するにあたって、“イスラム法学を多少学べば初歩的な問題”、“初歩的領域についての理解もおぼつかない”と断じるのは如何なものか。著者はマスラハ理論の構築(再構築?)の分野で学位論文をはじめ、刮目すべき業績を挙げている。例えば:jstage.jst.go.jp/article/jorien…

2024-01-29 07:55:56
情報創発研究 @takeoquolaid

著者の業績を知らないはずはあるまいに”初歩的理解もおぼつかない”とは為にする評言と言うほか無い。それともその業績はすべて「初歩的」と論証出来るのか? この書評に飯山さんが応対しない(?)ことをもって、ツイッターでは”飯山は反論できない”などとする風評が見られるが、評者の感想は如何?

2024-01-29 07:55:57
情報創発研究 @takeoquolaid

ついでに言っておくと。 飯山さんに対して”嘘つき”、”狂乱インフルエンザー”、”自称専門家・研究者”等々の悪罵を投げる専門家連が彼女の学術論文を批判しているという話は聞いたことがない(『書評』の文飾に便乗している「論文」なら見た)。

2024-01-29 08:11:27
情報創発研究 @takeoquolaid

飯山さんの「啓蒙に貢献しようとする著作群」を巡る騒動についての感想は: 中東関係の専門家は論争が苦手、代えるにもって罵詈讒謗をもってする 呵々

2024-01-29 08:21:35