【映画】『熱帯魚を食べた少女が“変態”してゆく、美しくも哀しいティーンのおとぎ話』それは『成長』と言うにはあまりに不気味で、不自然なものだった……

#未体験ゾーンの映画たち『熱帯魚を食べた少女が“変態”してゆく、美しくも哀しいティーンのおとぎ話』両親の仕事の関係で新しい街へと引っ越してきた15歳の少女ミア。親の都合に振り回されることへの苛立ちと、大人の女性へと変わっていく自分自身への言いようのない不安の中、ミアはクラスでも目立つ存在のジアンナたちと仲良くなる。アルコール、万引き、男の子たち、ミアは憂鬱な気持ちを振り払うように、仲間たちと悪い遊びに手を染めていく。そんな中、彼女は決定的な体の変化を感じ始める。しかし、それは『成長』と言うにはあまりに不気味で、不自然なものだった…… RAWやハッチングなんかと同系統のヨーロッパ発、少女変容系ホラー。初見時あらすじ読まなかったゆえ『思春期の反抗と憂鬱』的な内容を想像してたら、熱帯魚食ったあたりで『？あらあら？？』と少々動揺させられた一本。スクールカースト上位の不良グループに混ざるべく酒や煙草、万引き、ドラッグ、セックスと、背伸びして危ない橋を渡ってゆく主人公。居場所を得ながら、自己を確立してゆく様は凄くリアルな質感だった。自己を確立してゆく『もがき』のベクトルと、『変態』を受け入れてゆくベクトル、どちらも丁寧に描かれてたように思う。理解者であるジアンナのキャラクターはとても好きだったし、二人の関係性は深掘りも出来そう。ちょいちょい香ってくるエロティシズムも良きね🙆‍♀️ “快楽”としての首絞め描写とかもあった。 chillで繊細でエモーショナルでグロテスク、現代的なティーンのおとぎ話でRAWとか好きな人はぜひ観てほしい🥹🤝 『思ったんだけど……いま時間を止めて、この瞬間を永遠に残せるといいね。それってマジで最高じゃない？』

2024-01-28 17:10:12