- yonosuke2022
- 605
- 1
- 0
- 0
『3STEP倫理学』で気になっているのは、各章にある「ケーススタディー」とか「アクティブラーニング」がほんとにその名に値するものになっているかということで、なってないんではないかな。
2024-02-26 18:10:44特に「ケーススタディー」がなんか本文から距離がありすぎる、というか、むしろ「アクティブラーニング」のネタにふさわしいもので、んじゃ「アクティブラーニング」はなにかというと「解説の確認」「復習」みたいになってるときがある。
2024-02-26 18:12:21可能なら、「ケーススタディー」は解説本文内でとりあえず答らしきものが出るような話、というかむしろ本文を書いた人が想定しているケースを書いて自分で分析してみせるべきだったのではないか。
2024-02-26 18:13:55まあこれはおそらく編集部から「こういう構成にしてください、他と揃えますから」って言われて、うまく対応できなかったんだろう。
2024-02-26 18:14:36編集部としては解説を書いて、んでそれを確認するためにケースを分析して、さらに勉強したい学生のためにアクティブラーニング用課題つけてくださいね、だったんだろうけど、そうなってない。
2024-02-26 18:17:03contractualismとcontractarianismの二つを、契約主義と契約論と訳す、っていうのはあんまり推奨できない気がするけど、もう定訳になってます?
2024-02-26 18:27:58まあこれはスキャンロンの名前出しときたかったのかもしれないけど、読者を混乱させる蛇足というかむしろない方がよかったように見える。かわりにノージックの説明した方がよかったんじゃないかな。あと「自然法」の話がもっとほしかった。
2024-02-26 18:37:28道徳は社会合意による決め事、約束事だ、っていう発想も、ホッブズやロックの名前を出すまでもなく、現代の一般人・一般読者にはごく自然というか当然の発想だから、そこらへんもとりあつかってほしかったな。
2024-02-26 18:51:21「理性的個人は自発的な社会契約のもと、自らをその一つの人格に統合するようなコモンウェルス、すなわち「リヴァイアサン」を生み出し」みたいな文章もよく読むとけっこう気になるな。
2024-02-27 14:24:00「理性的個人の集合」だろうし、「リヴァイアサン」が怪獣みたいなものだってあらかじめ説明しとかないと「すなわち「リヴァイアン」」とかって言われてもわからない。
2024-02-27 14:24:49こういうのはある程度知識のある大学教員にとってはわかるけど、「一定の国語力はあるけど知識はない」ような学生様や読者を想定したきにキビしい感じがする。
2024-02-27 14:25:44この文章は、ホッブズの「自然権」の説明も微妙で、「ホッブズにとって自然権とは「餓死しないこと」や「他者からの攻撃に対する防御」などの生命維持はもちろんのこと、自身がその自由意志に基づきいろいろな選択ができるものすべての及ぶ」って説明されているんだけど、
2024-02-27 14:27:52「著作家たちが「Jus Naturale」と一般に呼んでいる《自然権》とは、各人が自分自身の自然すなわち生命を維持するために、自分の力を自分が欲するように用いうるよう各人が持っている自由である。したがって、それは自分自身の判断と理性とにおいて、そのためにもっとも適当な手段であると考えられるあらゆることを行なう自由である。」
2024-02-27 14:28:55ロックのところの、「個々人が自然に労働を混入して生みだしたものをそれぞれ所有できるのは、他の人々にとって必要なものが十分に残されている場合に限る、というものである。」
2024-02-27 14:44:43「つまり、水や食糧や土地を自分のものと主張するためには、他の人々にもそれが十分に残されている限りにおいてであり、ゆえに自然状態における理性的人間同士であっても自然法に沿っている限りはこの但し書きを守っているはずなので戦争状態とはなりえない。」
2024-02-27 14:45:48