2011年中国宇宙白書を読んだ自己ツイートまとめ
2011年中国宇宙白書(と、2006年版白書)を読んでみての自己ツイート
中国の宇宙白書、2006年版と2011年版を読み比べてるんだけど、今後の展望や開発推進政策、国際協力部分の前回からの相違点でいろいろと面白いところがあるなー。
2011-12-31 12:53:32「三、未来五年的主要任务」で、今後五年の主要なタスク・目標について、まず注目すべき点はやはり、2006年版よりも詳しく系統だてて記載されている点だろうなー。
2011-12-31 13:01:08一番最初に書かれている宇宙輸送システムについては、これまでプロジェクトとして名前は聞かれていたいた長征五号に加え、六号・七号が白書に明記されたってことは、開発方針が国家戦略として明文化されたということなんだろうな。06年版では名前すら書かれてなかったもんなぁ
2011-12-31 13:02:5906年版では「低軌道へ25トン、対地同期軌道14トンの打ち上げ能力を有するロケット開発」とだけ書かれていたものを、11年版ではそれを長征五号と明確に位置付け、太陽同期軌道への打ち上げ能力を有する六号・七号を開発、さらに大型ロケット開発のための技術検討を始める、とある。
2011-12-31 13:13:39「(二)人造地球卫星」の項目は、06年版では明確に系統だてて書かれてなかったのが整理されてら。話題の北斗については、白書内で衛星コンステレーションのロードマップが示された(06年版にはない)ことで、この計画に国として本腰を入れる姿勢が明示されたことになるのだろうなー
2011-12-31 13:18:47それとは逆に、リモートセンシング衛星についての記述は11年版ではばっさり抜け落ちてる。「北斗」と各種地球観測衛星についての説明を細かく切り分けたからなのかな
2011-12-31 13:22:12記載の順序は前回からそんなに変わっていなくて、1.(各種)地球観測衛星、2.通信放送衛星、3.測位衛星、4.科学衛星及び技術試験衛星となってる。実用型を重視して開発を進めるということなんだろうなー
2011-12-31 13:24:26科学技術衛星の項目でちょっと気になったのが、06年版に書かれていた「農業研究衛星」についての項目が11年版でカットされていることかな。宇宙技術と農業との結合を研究というものなんだけど、なんでこれを外したんだろう。実用性に乏しかったからか研究が行き詰ったりでもしたのかな?
2011-12-31 13:28:46「(三)载人航天」は流石に内容が増えているなぁ。06年版では簡単に記述しているのみで、00年版なんかは1行しか書かれてなかったのにw やっぱメインは天宮一号打ち上げたこともあって自前の宇宙ラボ運用について。でも最後に1行、「有人月探査の初期検討を進める」ともある。
2011-12-31 13:32:28「(四)深空探测」、深宇宙探査の項目は、ボリュームはあまり変わらないけど、嫦娥計画の第二段階、第三段階を進めていく旨が明記されてら。で、06年版では具体的記載がなかった「太陽系惑星探査、小惑星探査、太陽観測」についてミッションを推進していく、とある
2011-12-31 13:37:58新しく整理された項目としては、宇宙管制の整備か。その次の宇宙空間利用・応用ではさらに項目が細分化されているなぁ。上にあった「人工衛星」と、運用システムに関する内容を切り離してこちらで説明を入れていることで、宇宙分野をちゃんと切り分けるようにしたんだな
2011-12-31 13:44:21中国宇宙白書の06年版11年版読み合わせつづけるか…。宇宙空間利用・応用の項目と同じように、探査衛星とは別項目で宇宙科学という項目が立てられている。ブラックホールや暗黒物質の観測研究、宇宙生命科学研究や宇宙環境についてがここに盛り込まれているな
2011-12-31 17:15:56で、いちおう特筆すべきは「(九)空间碎片」でスペースデブリ対策についてを白書で明記したことじゃないだろうか。やはり以前の衛星破壊試験で国際世論から叩かれたこともあるだろうし、今後の自国の宇宙開発の進展にもデブリは影響するだろうからなー
2011-12-31 17:18:41白書の今後の展望の章でこんだけ系統だてて説明されているのも形だけではないはず。航天グループもすでに、それぞれの分野に関するラボをどんどん設立していっているし、今後の商業化をかんがみた打ち上げ回数・安全性強化に向けた取り組みを始めて行っている。
2011-12-31 17:22:47実践11号打上げで失敗したが、過密スケジュールでの連続打上げに不慣れなので仕方ないともいえるし、それを教訓に部品の調達から組立て、試験体制を見直すきっかけにもなった点では、貴重な経験になったともいえる
2011-12-31 17:24:37さて、中国宇宙白書の中でも次に重要な、宇宙開発発展政策及び措置の章なんだけど、分量的には06年版と11年版、そう変わんないんだよね…
2011-12-31 17:27:19。o(ちなみに私が今読んでるのは中国語版の06年中国宇宙白書と11年中国宇宙白書。11年版は英語のも出ているのでとりあえずリンク貼っとこう…) http://t.co/NJEwqBhX
2011-12-31 17:30:01国際協力の章はかなり増量されていて面白い。二国間協力の項目は06年版までは、中国の宇宙開発にとって海外展開の主要国がブラジルで共同開発の資源衛星だったこともあり、紹介される国の筆頭がブラジル関係だったのに、11年版ではロシア関連が最初に来ている。
2011-12-31 17:41:17それも、個別のプロジェクトではなくて、中露間の定期会合についてや、長期協力計画、宇宙科学、深宇宙探査での提携などについて記載されている。つまり、今中国が重視している宇宙協力国はロシアであることを明確に示しているわけだな
2011-12-31 17:43:21二国間協力についての次の国はウクライナか。これは単純に政治的、軍事的な結びつきの強さで重要国としての位置づけが高いのだろうなー。
2011-12-31 17:49:52