- monbebexxx
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真っ直ぐに切り揃えられた艶やかな髪を、あの頃と同じように撫でたくてそっと手を伸ばす。触れることすら出来なかった昨日までの関係に苦笑を漏らすと、訝しそうに眉根を寄せる真斗。なんでもない、とその頭を引き寄せて何年経っても変わらない愛しさを込めてそっと髪に唇を落とした【22のキス:髪】
2011-12-04 00:02:38普段は雪のように白い頬を桜色に染めたマサはとても綺麗で、隣に寄り添う男にちょっぴり嫉妬しちゃうくらい幸せそうで。駆け寄った俺にありがとう、と照れ笑いをするその顔を引き寄せて「幸せになってね!」と額にキス。ねぇトキヤ、これくらいの役得あってもバチは当たらないよね?【22のキス:額】
2011-12-04 00:28:15やわらかな光の中無遠慮に膝を占拠している男の頬を撫でる。長い睫毛がはためいたのを見て取って、レン…ようやく起/きたか、と苦笑する。「ん…なまえよんだ?」と微睡みから覚めない声で尋ねられる。甘えるように擦り寄る恋人にそっと息をひそめて、瞼の上に口付ける「さあな…」【22のキス:瞼】
2011-12-04 00:48:24ベッドに沈めた白皙の体躯。濃紺のシーツと肌のコントラストに一瞬目を奪われる。秒針を刻む音が遠く感じるほど自分の鼓動が煩いほど鳴り響く気がして。押し倒されている聖川の瞳の中に満ちみちている戸惑いと羞恥。吐息の様な囁きと共に耳に囓りついてその瞳をギュッと閉じさせた。【22のキス:耳】
2011-12-04 01:44:14広い庭の片隅に拡がる白詰草の花畑にしゃがみ込む真斗。姿が見えなくて探し歩いて見つけたその姿に声をかけるとパッと振って笑顔を零す。「お兄ちゃん、できたよ!」そう差し出してきた掌には白詰草の首飾り。ありがとう、と呟いてはにかむ顔の中心に付いた土汚れにそっと唇を寄せた【22のキス:鼻
2011-12-04 07:32:13光を透過する水面のような瞳、瑞々しくも柔らかい肌、壊れそうなほど小さな身体に力一杯の命を溢れさせた、産まれたばかりの俺の妹。愛おしい、とはこんな気持ちなのかと胸がじんわりと温かくなる。小さな掌に握る幸せをお前ごと守ると誓おう…約束のキスは兄の特権でもいいだろう?【22のキス:頬】
2011-12-04 18:41:56痛い程抱きしめてくる腕を解こうとすると無言のまま俺の肩に顔を埋められる。回された腕の強さとは裏腹に微かな囁きで「ごめん…」震える声音に溜息をつきながら抱き締め返せば、神妙な顔つきで期待と不安に揺れる瞳。思わず緩む唇をキュッと引き締めてヤツのそれにそっと押し当てた【22のキス:唇】
2011-12-05 18:55:52夜の帳の中で、ふと傍らにある温もりに気付き眠りに落ちる前の自分を思い出しじわりと上がる体温に身じろぐ。回された腕が抱き寄せるように動いて視線を移すと少しだけ眠たげな瞳が甘える様に笑む。おいで、と囁かれ更に昂ぶる熱の正体を確かめたくて…神宮寺の喉にそっと歯を立てた【22のキス:喉】
2011-12-06 04:01:04口づけの痕を残すのはマナー違反ですから…と囁き、彼の首筋に顔を寄せる。香料の類など使わなくとも微かに甘く馨るその滑らかな肌に舌を這わせると、ゴクリと喉を震わせ「いち…の…せ」とかすれた声を漏らす。纏った香に嘘をひそませて囁く台詞が途切れるまで…貴方は私の恋人【22のキス:首筋】
2011-12-07 03:44:08長い指先が確かめるようにゆるやかに肌の上を滑っていくのにびくりと身体を震わせれば、大丈夫だからと宥めるように背中越しに抱きしめられる。触れられたところから拡がる蕩けるような甘い感覚に知らず吐息が零れてしまう。背を辿る指先を追うように柔らかな唇が愛しげに熱を落とした【22のキス:背
2011-12-08 07:45:03手と手は繋いだままに胸に顔を寄せ、その鼓動の上に触れる。トクントクンときこえるリズムに瞳を伏せ視界ゼロの温度に包まれる。言葉もなく俺を受け入れてくれるこの温もりを時折ひどく尊く思う。所有の痕を散らす唇の熱を愛の楔に変えて、胸の奥深く打ち込むように何度も押し当てた【22のキス:胸】
2011-12-09 04:51:34うつ伏せた白い身体に覆い被さりながら獣の様に身体を繋げる。何度も揺さぶられ力無く投げ出された腕に掌を重ねて、項から背骨のラインを唇で辿りふと無数に散らした花弁に目を細め自嘲する。何度交わり吐き出し所有の痕を残そうとも満たされないこの想いをお前は知っているのだろうか【22のキス:背
2011-12-11 02:31:27蕩けるような甘い疼きが溢れるのに唇を噛み締め耐えていれば、噛んじゃ駄目だよ…と熱い舌が唇を拭い、舌に絡みついた。じわじわと昂ぶらされるもどかしい感覚に伸ばした腕さえ絡め取られて。肘の内側を一度強く吸い上げた後満足した笑みを浮かべ、ちゅっと濡れた音を立てて唇が離れる【22のキス:腕
2011-12-11 21:00:07先程までの青白く揺らぐ嫉妬の炎は跡形も無く消え、代わりに其処には一人取り残され途方に暮れた子供のような瞳が俺を見つめているばかりで。その顔に伸ばした腕を絡め取られ、甘えるように掌にキスを繰り返される。この男の意外にも不器用な独占欲に苦笑しながらその胸に額を預けた【22のキス:掌】
2011-12-13 00:47:39必死で声が上がるのを堪えて、与えられる感覚に跳ね上がろうとする身体を抑えて。そうやって握られていたのであろう掌には血の滲んだ爪の痕が残されていた。傷ついた白い手を包んでごめん、と唇を寄せれば強張った聖川の身体がゆっくりと弛緩していくのが伝わってきてほっと息を吐いた【22のキス:掌
2011-12-13 02:21:19まだ、あと少し起きないでくれと願いながら我慢できずに頬にかかった髪を緩く払う。クッションに凭れ掛かるようにして眠る聖川の頬をそのまま指で辿ればむずかるように顔を顰められ、腕で顔を覆う幼い仕草に胸を締め付けられる。その白い手首に唇を寄せてオヤスミ、と声もなく囁いた【22のキス:手首
2011-12-14 02:42:25