#twnovel まとめ（2012/1/8-12）

銭喰 @zeniqui

#twnovel 「ぎゃあああああ！？」校長先生の叫び声を聞いて僕らがトイレに駆け込んだが、水の流れる音があるだけで誰もいなかった。「こ、これは！」指差された便器には紅い血痕が遺されている。「校長先生…どこへ行ってしまったんだ」言葉を掻き消すように、遠くからサイレンが聞こえてきた

銭喰 @zeniqui

#twnovel 私もそうだが、缶コーヒーが嫌いという人は結構いる。ぬるいコーヒーが嫌いという人はもっと多い。彼は、そんなぬるい缶コーヒーが好きだという。冬の日はいつも「ぬるくなるまで持ってて」と私に温かい缶コーヒーを押し付ける。でも、喫茶店に入るとコーヒーはブラックで飲む。

銭喰 @zeniqui

#twnovel 遅刻を回避するため全速力で走っていると曲がり角で誰かにぶつかった。「きゃっ！？」声を上げて倒れのは、なんと私。どうやら遅刻したくない気持ちが奇跡を起こし、タイムワープして数秒後の未来の私にぶつかったようだ。その後うしろから次々私がぶつかって、結局私たちは遅刻した

銭喰 @zeniqui

#twnovel 「周囲五百メートルに存在するおはぎを探すおはぎレーダーを作った」「何で作っちゃったんですか博士」「わかったことがある」「…はい」「世間には意外とおはぎがない」「でしょうね」「ム、いま大量のおはぎが移動していたぞ、追え！」「ええー？」スーパーのトラックだったという

銭喰 @zeniqui

#twnovel お店の前の歩道に路面広告を出して、飛躍的に売り上げが伸びたマッサージ屋があった。「羨ましいね、ウチもやるかな」と同じ商店街の店主が言うと「いやいや、難しいと思うよ」とマッサージ屋。「広告に描いて貰った五百円玉のお蔭なんだ、おたくがやっても儲かるのはウチばかりさ」

銭喰 @zeniqui

#twnovel 人はもう馬に乗らないが、車の出力を馬力という。これは車が馬にとって代わり馬の存在が車に寄託されたからだ。また車という存在もいずれは未来技術に寄託されて名のみが残るだろう。こうして未来永劫、人類の技術は繁栄し続ける。もっともそのうち人類の存在も寄託されるだろうが

銭喰 @zeniqui

#twnovel 「携帯をお忘れですよ」「あ……」声を掛けると女性は慌てて私の両こめかみをむんずと鷲掴み、トートバッグに押し込めた。私は携帯ストラップ男。女性とは数年来の付き合いだが、毎度私ごと携帯電話を持ち上げる悪い癖は改まりそうにない。チェーンが切れないことを祈るばかりだ。