眠気で鈍る頭ながら入部したく…やばい畏れ多くて逃げたくなってきたRT @karan_bot 寝台の上より二人荒れかへる部屋を眺めぬわたつみとして 「月齢十五/典礼」 #tanka #jtanka
2010-05-31 03:21:58いま君の葬列が踏む花ひとつ、輪廻の葉陰に国ひらく。遺体は何処へと消えたのか、裾の擦り切れたマントが一枚、白い花弁を抱いて硝子の棺に納められている。あの子供の遺体は、魂はいったい何処へと消えたのか。胸元の十字を握りしめ目を伏せ祈れば、がらんどうの教会に、遠い大聖堂の鐘がこだました。
2010-06-06 03:15:31神ロと普、滅亡と隆盛 RT @karan_bot いま君の葬列が踏む花ひとつ、ふたつ輪廻の葉陰にひらく「tomato,that's going bad 先師の記憶に添えて」
2010-06-06 03:18:33いま君の葬列が踏む花ひとつ、ふたつ輪廻の葉陰にひらく「tomato,that's going bad 先師の記憶に添えて」 #tanka #jtanka
2010-06-05 09:29:30薄汚れた硝子窓から見える世界は灰色である。古びて軋んだ音を立てる観覧車は、ところどころ塗装が剥げ、錆びた鉄板が剥き出しなっていた。狭い観覧車に、二人無言で揺られている。どちらとも口を開かない。軍服姿の少年は、軍帽を脱がぬままにじっと灰色の景色を眺めている。その横顔は端整であった。
2010-06-06 21:14:18ゆっくりと、観覧車は高く高く無風の上空へと昇っていく。軍服の少年は瞬きひとつしやしない。灰色の景色と、オレンジ色のペンキで塗装された観覧車の内部で、少年の白い肌と纏う軍服の黒だけが異質に浮かび上がっていた。触れようかと手を伸ばしかけ、何かに阻まれる。ぱちん、と音を立て夢が崩れた。
2010-06-06 21:14:29寂しくは無い。悲しくも無い。ただ不安なのだ。久方ぶりに会った弟はそう言って美しい顔を歪めた。「たすけてくれにいさん」だから俺はお前にキスをして、何も考えられなくなるくらい激しい夜を与えたのだ。月明かりがお前を照らす。整った目鼻に濃い影が出来る。おやすみヴェスト。いまは眠れ。※普独
2010-06-06 03:58:39しかし、隣の男は躊躇うでもなく花売りに声をかけると、花を一輪、優雅な手つきで女の髪に挿す。ぱっと弾ける女の笑み。そんな二人の様子を遠くから眺めていた。握りしめた野草が掌のうちで潰れる。閃光の殺意を君を見たる路上で抱く。殺意を抱いたのは、いったいどちらへか、それさえもわらなかった。
2010-06-19 03:22:11突風に栗毛色の長い髪が煽られて、女があっと鋭い声を漏らした。風に攫われ路上に花が散る。ぶわりと広がるスカートを抑えるよりも先に女は耳元を抑えると、隣に立つ男を見上げ少し困ったような表情で小首を傾げた。少しだけ荒れた指先が寂しくなった耳元を覆い、俯いた横顔を長い栗毛色の髪が隠した。
2010-06-19 03:17:15