サッカーコーチの経験と感じている事

2/18にいろんな競技の指導者の人と話す場を頂きました。自分の経験や考えを整理するために連続ツイートしました。 <内容> ・コーチになりたいと思った経緯 ・弟子入り後最初に師匠に言われたこと ・コーチの醍醐味 続きを読む
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KAN.k @kankurihara

【コーチ①】来週の土曜に、色々なスポーツの指導者の方と議論する場を頂いた。いい機会だから自分の考えをまとめて見ようかなと。

2012-02-10 21:10:30
KAN.k @kankurihara

【コーチ②】サッカーのコーチになりたいと思ったのは、15の時。(でも小学校の頃から自分が監督やった方が上手く行く!とは考えてたw)。コーチになりたいと思ったのは、13〜15歳までの間プレーしたチームの監督の影響が大きかった。その後19〜23歳までの5年間その監督の元でコーチをやる

2012-02-10 21:13:38
KAN.k @kankurihara

【コーチ③】その影響を受けた監督(師匠)は、公立中学の先生でありながらA級ライセンスを持つ珍しい人だった。とことん理詰めであり、カリスマ性もある人だった。何よりずっとサッカーの事を考えてる人で、電車の中で作戦版を出して話し始めるような人だった。

2012-02-10 21:17:04
KAN.k @kankurihara

【コーチ④】そんな師匠のもとで、選手として3年、コーチとして5年一緒にサッカーが出来たのは幸運だった。コーチとして弟子入りした時最初に言われた2つの言葉は今でも覚えている。1つは、「お前は、どんなサッカーがしたいか。どんなチームを創りたいか。」という言葉。

2012-02-10 21:19:26
KAN.k @kankurihara

【コーチ⑤】師匠曰く、それがないとコーチは出来ないとの事。自分のチームの練習や試合を見ても、何も「見えない」と。スタイル、プレーモデルを持つ事の重要さを最初に教わった。教わったというより問いかけられた。選手の時から師匠からは数えきれない程の問いかけを受けている。

2012-02-10 21:22:43
KAN.k @kankurihara

【コーチ⑥】弟子入りして最初に言われた事のもう一つは、「選手はとにかく褒めろ」と。(正確には「サッカー選手と女は褒めて伸ばせ」だったがw)。自分の選手時代も、親指立てて褒められた記憶が多い。ただとても厳しく怖い人だったため、練習にはいつも緊張感があった。

2012-02-10 21:29:28
KAN.k @kankurihara

【コーチ⑦】コーチをやってて嬉しかったのは、トレーニングマッチで、一日前に0-7で負けたチームに3-1で勝った事。(メンバーは双方とも同じ)。ゲーム分析し、課題を特定してトレーニングをした効果がピッチで出た事、選手とチームが一日で自分の想像を超える成長をしたことが嬉しかった。

2012-02-10 21:33:29
KAN.k @kankurihara

【コーチ⑧】やっぱり、選手でなく指導者として関わる時の醍醐味は選手の成長、チームの成長に尽きると僕は思う。自分は15歳以下のチームを主にみてきたけど、この年齢の選手はちょっとしたキッカケで驚く程に変わる。もう顔つきが明らかに違う。そんな場面に日々出会えるのは最高の幸せ。

2012-02-10 21:38:00
KAN.k @kankurihara

【コーチ⑨】コーチとして大切な能力の一つは分析力。この能力は選手の時からあった方だと思う。どんないい試合にも必ず問題は存在するし、どんな問題にも必ず解決策がある。どんな選手でもきっとよくなるし、どんなチームもきっとよくなる。そこにワクワク出来ることが大切だも思う。

2012-02-10 21:42:12
KAN.k @kankurihara

【コーチ10】サッカーのコーチは、離婚率が高いらしい。それは何故かはなんとなくわかる。おそらく家族団欒の場で、 サッカーを見始めたら最後、すぐにビール便の蓋を食卓に並べ始めるからだと。

2012-02-10 21:45:04
KAN.k @kankurihara

【コーチ11】コーチとして「表現力」も大切な能力の一つ。問題の原因や解決策が分かっても、それを選手に適切に伝えられなければいけない。サッカー選手が集中して話を聞いてられるのはせいぜい2分程。2分で何を話すか、何を話さないかはすごく重要だと思う。

2012-02-10 21:55:53
KAN.k @kankurihara

【コーチ12】個人的な考えだけど、練習後のMTGは短ければ短い方がいい。必要な事はピッチの上で、その事象が起きた時に伝えないといけない。「あの時のあのプレーは〜」ってマグネットで説明するより、その場で止めて説明し、すぐリトライさせた方が何倍も効果的。と思う。

2012-02-10 21:55:53
KAN.k @kankurihara

【コーチ13】だから自分は、C級ライセンス受講した時に「止めすぎ」と言われた。もちろん可能な限りプレーの時間は確保した方がいい。選手もそのほうが気持ちいい。それはそう思う。しかし現場でよく議論される「教えすぎはよくない」には僕は少し疑問を持つ。

2012-02-10 22:01:53
KAN.k @kankurihara

【コーチ14】サッカーはコンマ数秒で局面が変わる故、状況判断が重要なスポーツ。で、いうまでもなく状況判断をするのは監督でなく選手である。だから練習の時から考える力をつけさせることが大事。ここまでは同意。でもなんで「教えすぎ」はいけないのか?

2012-02-10 22:02:02
KAN.k @kankurihara

【コーチ15】バルサスクールの村松さんが、将棋に例えた話が面白い。子どもに将棋を教える時、駒の役割は教えるけど、それをいつどう使うかは子どもに考えさせる。サッカーもそれと同じ。駒の役割は教えていい。状況判断は子どもに任せる。状況判断を奪う教えすぎはダメだけど、駒の役割はいい。

2012-02-10 22:02:27
KAN.k @kankurihara

【コーチ16】師匠にこの将棋の話をしたところ、「そら、そうだよな。グー、チョキ、パーの意味知らない人がじゃんけん出来ねーよな」と。将棋の駒の役割は、それぞれのボディションの役割であり、体の向きの作り方だったり、視野の確保の仕方で、シザースやルーレットを沢山教える事とは異なる。

2012-02-10 22:05:59
KAN.k @kankurihara

【コーチ17】現場でよく議論されるテーマの一つに「育成か勝利か」というものもある。これはどちらも優先すべきだと僕は思う。というよりも、勝負にこだわる事は育成の中に含まれている重要なファクターだと思う。練習試合でも、消化試合でも、ミニゲームでも全部勝ちたかった。

2012-02-10 22:10:11
KAN.k @kankurihara

【コーチ18】サッカーでは、「駆け引き」がとても重要だけど、これは教えられて身につくものではなく、真剣勝負を重なる中で勝手に身につくもの。駆け引きには「汚い」と呼ばれるものもあるが、勝利への執着心の中から出てくるもの。

2012-02-10 22:14:36
KAN.k @kankurihara

【サッカー19】ちょっと話はそれるけど、駆け引きは教えられるものでもなく、支持されるものでもない。だから普通はベンチからの支持で時間稼ぎなんで出来ない。アトランタ五輪の予選で前園は誰の支持でもなく、コーナー蹴る時にこけて時間を使った。これがいいとか悪いって話ではなくそういうもの。

2012-02-10 22:17:31
KAN.k @kankurihara

【コーチ20】「育成か勝利か」の話に戻すと、僕は勝ち負けから学ぶことが多いと思っている。また子どもがそれを一番健全な形で経験出来るのがスポーツだと思ってる。礼儀ただしさや、忍耐、努力の大切さだけならスポーツじゃなくてもいいと思う。

2012-02-10 22:22:55
KAN.k @kankurihara

【コーチ21】スポーツは楽しむもの。とはいえはなから勝っても負けてもいい、とは思わない。子どもに過度なプレッシャーを与えるのは違うけど、せっかくスポーツを通して育成を考えるなら、勝つ事の喜びや勝敗にこだわる楽しさも子どもに伝えたい。また、それを適切に伝える力がスポーツにある。

2012-02-10 22:26:15
KAN.k @kankurihara

【コーチ22】勝敗にこだわれば、こだわる程負けた時のショックは大きい。全てを失った気になる時でさえあると思う。でも、たかがスポーツの1試合で人間は全てを失わない。また次に向けて始めればいい。と言ってくれるのがスポーツ。だと思う。

2012-02-10 22:30:08
KAN.k @kankurihara

【コーチ23】もっと続けたいけど、電車が着くのでここまでで。本当は去年スペインで会った人やチームの話をしたかったけど。最後に僕が尊敬する指導者→ジョセップ・グアルディオラ、イビツァ・オシム、武田千秋。

2012-02-10 22:32:43